AN 766: インテル® Stratix® 10デバイス 高速信号インターフェイス・レイアウトのデザイン・ガイドライン

ID 683132
日付 3/12/2019
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QSFP28デザイン例およびパフォーマンスの最適化

このセクションでは、最適な挿入損失およびリターン損失パフォーマンスのためにコネクターで実行される最適化ならびにチャネルのクロストーク (アイソレーション) について説明します。

図 79. コネクターパッド (W(mil) x L(mil)) 直下に1レイヤーのGNDカットアウトがあるコネクターでのQSFP28レイアウトデザインここでのパフォーマンス結果は、50 mil x 65 mil、67 mil x 75 mil、および推奨される100 mil x 110 milのGNDカットアウトを使用することにより達成されます。

上の図では、信号処理済みドリルのサイズは8 mil、ビアパッドは18 mil、長方形の差動ビアアンチパッドは45 mil x 80 milです。1つのペアの信号ビア間ピッチは40 milです。信号ビア対GNDビアのピッチは27 milです。配線はレイヤー5上です。すべての信号ビアはレイヤー6までバックドリルされます。

リファレンス・デザインの考慮は、コネクターパッド直下のGNDカットアウトなしで行います (図 80 の青色のレファレンス・デザイン)。図 79 のパフォーマンスが見られるのは、各トランシーバー・ペア直下でさまざまなGNDカットアウト (W) mil x (L) milを使用することによります。Wは50 milから100 milまで、Lは65 milから110 milまで掃引されます。図 79 で示しているように、GNDカットアウトは、GNDレイヤー#2のみに適用されています。

上の図では、差動リターン損失パフォーマンスは、ストリップライン・トレース・ポートからです。

図 80. 差動挿入損失パフォーマンス青色のリファレンス・デザインにはGNDカットアウトはありません。

緑色のデザインには、50 mil x 65 milのGNDカットアウトが備えられています。

茶色のデザインには、67 mil x 75 milのGNDカットアウトが備えられています。

インテルでは、100 mil x 110 milのGNDカットアウトを特徴とする赤色のデザインを推奨します。

図 81. 差動リターン損失パフォーマンス青色のリファレンス・デザインにはGNDカットアウトはありません。

緑色のデザインには、50 mil x 65 milのGNDカットアウトが備えられています。

茶色のデザインには、67 mil x 75 milのGNDカットアウトが備えられています。

赤色のデザインには、100 mil x 110 milのGNDカットアウトが備えられています。

インテルでは、100 mil x 110 milのGNDカットアウトを特徴とする赤色のデザインを推奨します。

上記の図で示しているとおり、推奨されるGNDカットアウトでは、他のすべてのカットアウトと比較して最良のパフォーマンスが発揮されます。

図 79 のレイアウト構造をさらに最適化するために、2つのGNDリファレンス・ダイビング・ボードがストリップライン・トレース配線用に追加されています。

図 82. GND/リファレンス・ダイビング・ボードが追加されたコネクターのQSFP28レイアウトデザインリファレンス・ダイビング・ボード構造は、レイヤー4および6にあります。ダイビングボードの幅は、差動レーンの外側のエッジからエッジまでの幅の2倍です。ダイビングボードの長さは、信号ビアに向かって延長されます。
図 83. 差動挿入損失パフォーマンスコネクター直下のGNDカットアウトは、67 mil x 75 milに固定されています。
図 84. リターン損失パフォーマンスコネクター直下のGNDカットアウトは、67 mil x 75 milに固定されています。

リファレンス・ダイビング・ボードを追加すると、挿入およびリターン損失のパフォーマンスが向上します。

2つのペア間のアイソレーションを改善するには、GNDを信号ペア間に追加挿入します。クロストークのほとんどは、2つの異なる信号ペアの信号ビア間の垂直結合によって発生します。したがって、GNDビアを1つ追加することでアイソレーションが強化されます。

図 85. GNDビアを追加したQSFP28レイアウトデザイン
図 86. FEXTおよびNEXTクロストークのパフォーマンスコネクター直下のGNDカットアウトは、67 mil x 75 milに固定されています。