Intel Agilex® 7のクロッキングおよびPLLユーザーガイド: FシリーズおよびIシリーズ

ID 683761
日付 4/10/2023
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ドキュメント目次

2.2.7. クロックの逓倍と分周

FシリーズおよびIシリーズのPLL出力周波数は、I/O PLLのスケール係数 M/(N × C) によって その入力リファレンス・クロック・ソースに関連付けられます。

入力クロックはプリスケール係数 N で分周され、さらに M フィードバック係数で逓倍されます。コントロール・ループでは、VCOを駆動して fin × (M/N) に一致させます。通常補償モードまたはソース同期補償モードで非専用フィードバック・パスを使用する場合、コントロール・ループでは、VCOを駆動して fin × ((M × Ci )/N) に一致させます。ここで Ci は、補償済みの outclk C カウンター値です。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでは、IPのパラメーター・エディターで指定した入力周波数、逓倍、分周値に応じて、適切なスケールファクターを自動で選択します。

プリスケール・カウンター N、および逓倍カウンター M

各PLLには、プリスケール・カウンター N と逓倍カウンター M が1つずつあります。M カウンターおよび N カウンターでは、デューティー・サイクル・コントロールは使用しません。これは、この2つのカウンターの唯一の目的が周波数分周の計算だからです。

ポストスケール・カウンター C

各出力ポートには、独自のポストスケール・カウンター C があります。周波数の異なる複数の C カウンター出力の場合、VCOは、周波数規格を満たす出力周波数の最小公倍数に設定されます。例えば、1つのI/O PLLから要求される出力周波数が55MHz100MHzの場合、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでは、VCO周波数を1.1GHz (VCO周波数範囲内の55MHz100MHzの最小公倍数) に設定します。その後、ポストスケール・カウンター C によって、各出力ポートのVCO周波数をスケールダウンします。

整数モード

I/O PLLは整数モードでのみ動作可能です。