Arria 10におけるプロトコル経由のCvP初期化およびパーシャル・リコンフィギュレーション ユーザーガイド

ID 683871
日付 5/02/2016
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ドキュメント目次

1.4. CvPの初期化

このスキームは、システムの電源投入時にPCIeリンクを介してFPGAのコアをコンフィギュレーションします。初期化とは、電源投入後にFPGA内にロードされる最初のファブリック・コンフィギュレーション・イメージのことを指します。
注: リビジョン・デザイン・フローを持つCvPの初期化は、Arria 10デバイスではサポートされていません。

イメージのコンフィギュレーション

CvPでは、デザインをコア・イメージとペリフェラル・イメージの2つのイメージにパーティションします。

Quartus Primeソフトウェアを使用して以下のイメージを生成します。
  • ペリフェラル・イメージ(*.periph.jic)— PCI Express IPコアといったハードIPに実装される汎用I/O(GPIO)、I/Oレジスタ、およびGCLK、QCLK、RCLKのクロック・ネットワーク、ロジックを含みます。このようなコンポーネントはI/Oペリフェラル・レジスタ・ビットにより制御されるため、ペリフェラル・イメージに含まれます。全ペリフェラル・イメージはスタティックで再コンフィギュレーションすることはできません。
  • コア・イメージ(*.core.rbf)— コンフィギュレーションRAM(CRAM)によってプログラムされるロジックを含みます。 このイメージには、LAB、DSP、およびエンベデッド・メモリが含まれます。コア・イメージは再コンフィギュレーション可能な単一の領域、もしくはスタティックかつ再コンフィギュレーションが可能な領域で構成されています。
    • 再コンフィギュレーション可能な領域 — この領域は、PCIeリンクがアップしており完全に列挙されている間、ユーザー・モードでプログラムすることが可能です。これには、CRAMによって制御されるFPGAコア・イメージ内のDSPブロック、エンベデッドRAMブロック、LABといったリソースのみが含まれます。この領域には、ペリフェラル・イメージ内に含まれるGPIO、トランシーバ、PLL、I/Oブロック、PCI Express IPコア用Hard IPをはじめとするコンポーネントを含めることはできません。
    • スタティック領域 — この領域は編集不可能です。

ペリフェラル・イメージは外部コンフィギュレーション・デバイスに格納され、従来のコンフィギュレーション・スキームを介してFPGAにロードされます。コア・イメージはPCIeホストによってアクセス可能なメモリに格納され、PCIeリンクを介してFPGAにロードされます。

ペリフェラル・イメージのコンフィギュレーション完了後、CONF_DONE信号がHighとなり、FPGAによるPCIeリンク・トレーニングの開始が可能となります。PCIeリンク・トレーニングが完了すると、PCIeリンクはL0ステートに遷移します。PCIeホストはその後、PCIeリンクを介してコア・イメージ・コンフィギュレーションを開始します。

コア・イメージ・コンフィギュレーション完了後、CvP_CONFDONEピンがHighとなり、FPGAが完全にコンフィギュレーションされたことを示します。

FPGAが完全にコンフィギュレーションされると、FPGAはユーザー・モードとなります。INIT_DONE信号がイネーブルされている場合、初期化完了後INIT_DONE信号はHighとなりFPGAはユーザー・モードとなります。

ユーザー・モードでは、通常のPCIeアプリケーションに対してPCIeリンクが使用可能です。PCIeリンクはまた、コア・イメージの変更にも使用可能です。コア・イメージを変更するには、ペリフェラル・イメージと同じ接続を持つFPGAコア・イメージをQuartus Primeソフトウェアで複数作成します。