インテル® FPGA Power and Thermal Calculatorユーザーガイド

ID 683445
日付 4/01/2024
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ドキュメント目次

A. 静的消費電力の測定

デザインの静的消費電力を測定するには、次の手順に従います。
  1. デバイスが適切にコンフィグレーションされ、ユーザーモードになっていることを確認します (CONF_DONE、NSTATUS、NCONFIG、INIT_DONE の値がHighになっている必要があります)。
  2. 安定したジャンクション温度 (熱平衡) に達するまで待機します。
    • 熱制御チャンバーの使用が推奨されます。
    • FPGAのジャンクション温度は、オンチップ温度検知ダイオード (TSD) を使用して測定することができます。TSDの使用に関する詳細は、お使いのデバイスの資料を参照してください。ジャンクション温度は、 Agilex™ 7 Temperature Sensor IP Coreでも測定することはできますが、精度が低下します。
    • 熱制御チャンバーが利用できない場合は、オンチップTSDもしくは Agilex™ 7 Temperature Sensor IP Coreからの温度フィードバックを使用してヒート・シンク・ファンを制御することで、目的のジャンクション温度を実現します。
    • ヒートガンを使用し、目的の温度を達成することも可能です。ただし、この方法では熱制御能力が低下します。
  3. すべての入力を一定に保ち、I/Oまたはクロック信号をトグルしないようにします (ただし、 Agilex™ 7 Temperature Sensor IP Coreを使用して温度を測定している場合の Agilex™ 7 Temperature Sensor IP Coreへのクロックを除く)。
  4. ボードのデザインに応じて、次のいずれかの方法で静的電流を測定することができます。
    • シャント抵抗器全体で電圧降下を測定する機能を備えるレギュレーターを使用し、電源管理バス (PMBus) またはシステム管理バス (SMBus) インターフェイスを介して消費電力の測定値を照会します。
    • PMBusまたはSMBusをサポートするレギュレーターが利用できない場合は、各電源のシャント抵抗器の電圧降下を手動で測定し、電圧降下から電流を計算することができます。
    • 外部電源を使用する場合は、メーカーの仕様に従い電源からの電流測定値を照会してください。
  5. デザインの総消費電力から静的消費電力コンポーネントを分離して理解するには、温度範囲全体にわたって複数の電流測定を行い、各測定におけるジャンクション温度を記録します。ジャンクション温度を参照し、静的消費電力の測定値を対応する総消費電力の測定値と結び付けます。
  6. シリコンの静的消費電力の測定値は、 Quartus® PrimeのPower Analyzerレポートで提供される静的消費電力の推定値、もしくは インテル® FPGA Power and Thermal CalculatorReport タブに示される静的数値と比較することができます。