インテル® FPGA Power and Thermal Calculatorユーザーガイド

ID 683445
日付 4/01/2024
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ドキュメント目次

3.2.4.1. インテル® FPGA PTCの入力フィールドの依存関係

一部の入力フィールドに指定する値は、他のフィールドで許可される値に影響します。

許可される値に影響する指定値

例えば、選択するデバイスパッケージによって、選択可能なトランシーバーのグレードが決まる場合があります。選択するデバイスパッケージを変更した際に、現在選択されているトランシーバー・グレードが新しいパッケージに対しても正当な場合、Transceiver Grade の値は変わりません。ただし、現在選択されているトランシーバー・グレードと選択したデバイスパッケージに互換性がない場合は、Transceiver Grade の値は正当な値の1つに自動的に変更されます。

1つのデータ入力ページにおける階層の変更でのすべてのページへの影響

1つのデータ入力ページで階層情報を追加、変更、または削除すると、同じ階層のレベルを含む他のページすべてに反映されます。例えば、Logic ページに階層エントリー a|b|c が含まれている場合、Module フィールドを更新すると、階層 a|b|c を含むすべてのデータ入力ページでモジュール名が更新されます。さらに、Hierarchy ManagerDesign Hierarchy タブは、この新しい情報で更新されます。

同様に、Hierarchy Manager で階層レベルを削除すると、同じ階層レベルとそれ以下のレベルをもつすべてのデータ入力ページでエントリーが削除されます。

1つのデータ入力ページにおける変更での他のページの値への影響

1つのデータ入力ページで行う変更は、入力フィールド間の依存関係により、別のページの値に影響することがあります。例えば、 I/Oページで指定されている現在のI/O規格をサポートしないデバイスを選択すると、I/O規格は、新しいデバイスでサポートされるI/O規格の1つに自動的に変更されます。

通常、 インテル® FPGA Power and Thermal Calculator (PTC) は、入力の正当性を維持する必要がない限り、入力値を自動的に変更しません。1つのフィールドにおける変更では、他のフィールドへの影響を最小限に抑えながら、フィールド値の全体的な組み合わせが正当になることが保証されます。ただし、これにより予期しない結果が生じる場合があります。次の例で説明します。

Dev1 がMainページで選択され、I/O規格 IO1 がI/Oページで選択されていると仮定します。また、このデバイス Dev1 は、I/O規格の IO1 および IO2 をサポートしていると仮定します。デバイスの選択を Dev2 に変更し、このデバイスが IO2 のI/O規格のみをサポートしているとします。デバイスの選択を変更した結果、I/OページのI/O規格は IO2 に変更されます。その後、デバイスの選択を Dev1 に戻しても、I/O規格は変化しません。これは、IO2 がデバイス Dev1 の正当なI/O規格の値であるためです。注意すべき重要な点は、デバイスを Dev1 から Dev2 に変更し、再度元に戻すことで、I/OページのI/O規格が意図せずに変わってしまっている場合があることです。

注: ほとんどの場合、フィールドの依存関係は同じページに制限されており、さらに、多くの場合は同じ行内に制限されます。ただし、デバイス、デバイスグレード、パッケージ、およびトランシーバー・グレードの選択は、上記のようにより広い範囲に影響を与える場合があります。デバイスを変更することによって意図しない変更が発生していないことを確認する簡単な方法は、File > Save As の機能を使用して、デバイスの選択を変更する前後で インテル® FPGA PTCの状態をエクスポートすることです。その後、サードパーティー製の diff ユーティリティーを使用して2つの .ptc ファイルを比較し、変更されたフィールドを特定します。