インテル® Stratix® 10パワー・マネジメント・ユーザーガイド

ID 683418
日付 11/05/2019
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ドキュメント目次

2.2.1.2.2. PMBus Slaveモード

インテルStratix 10デバイスのコンフィグレーションは、PMBusスレーブモードで、外部電力管理コントローラーをPMBusマスターとして使用して行うこともできます。 インテル® Stratix® 10デバイスのコンフィグレーションをPMBusスレーブモードで行うときは、追加の PWRMGT_ALERT ピンの接続を既存の PWRMGT_SCL ピンと PWRMGT_SDA ピンの接続中に行ってください。

注: PMBusモードでのサポートは、1.8 V I/O規格のみです。
図 4. PMBus Slaveモード
表 3.  PMBus Slaveモードでサポートされているコマンド
コマンド名 コマンドコード デフォルト PMBusトランザクション・タイプ バイト数
CLEAR_FAULTS 03h バイト送信 0
VOUT_MODE 20h 40h バイト読み出し 1
VOUT_COMMAND 21h ワード読み出し 2
STATUS_BYTE 78h 00h バイト読み出し 1

次の図が示すのは、PMBusスレーブモードでの外部電源管理コントローラーのステージフローです。

図 5. PMBusスレーブモードでの外部電源管理コントローラーのステージフロー

PMBusスレーブモードの インテル® Stratix® 10デバイスでは、VOUT_COMMAND 値の送信を直接フォーマットでのみ行います。実際の電圧値を読み出すには、次の式を使って VOUT_COMMAND 値を インテル® Stratix® 10デバイスから変換します。

図 6. Directフォーマットの数式

この式では、directフォーマット値の変換方法を示しています。条件は、

  • Xは計算された実数値で、単位はmV。
  • mは勾配係数で、2バイトの2の補数の整数。
  • Yは2バイトの2の補数の整数で、 インテル® Stratix® 10デバイスから受け取る。
  • bはオフセットで、2バイトの2の補数の整数。
  • Rは指数で、1バイトの2の補数の整数。

次の例では、外部電源管理コントローラーで インテル® Stratix® 10デバイスから値を取得する方法を示しています。VOUT_COMMAND で使用される係数は次の通りです。

  • m = 1
  • b = 0
  • R = 0

外部電源管理コントローラーで 0384h の値を取得した場合、それは次と同等です。

X = (1/1) x (0384h x 10-0 - 0) = 900 mV = 0.90 V