インテル® MAX® 10 パワー・マネジメント・ユーザーガイド

ID 683400
日付 5/26/2017
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ドキュメント目次

3.6. ハードウェア実装と電流測定

このデザインは、10M50DAF484C6 デバイスを使用して実装されます。また、このデザインは、いずれの MAX® 10 デバイスにも実装可能です。このデザインは MAX® 10 開発キットボード上で動作し、ここではユーザーモードとスリープモードでの電流および消費電力を比較することができます。

このデザインのリソース使用率は以下の通りです。

  • 42,000 LE(LE 全体の84%):トップモジュールのGray カウンターがデバイスの大部分のLE を使用します。
  • 33 のI/O ピン(ピン全体の9%):入力ピン3 本と出力ピン30 本です。

このデザインの電流は、電流モニター・コンポーネント(Linear Technologies 社のLTC 2990)を使用して測定されます。測定された電流は、MAX II デバイスにあらかじめプログラミングされているデザインにより処理されます。この電流は、PowerMonitor.exe が起動された際に、インテルFPGA パワーモニターGUI に表示されます。以下に示す、 MAX® 10 デバイスの主要な各電源の電流モニターが表示されます。

  • 2.5 V_CORE5
  • 2.5 V_VCCIO
  • 1.5 V_VCCIO
  • 1.2 V_VCC

デザインを実演することを目的として、スリープ制御向けに押しボタンを使用し、スリープステータスにLED を使用しています。このため、これらの信号はピンレベルで反転されています。スリープモードを開始するには、押しボタンUSER_PB0 を押した状態を保ちます。デザインをユーザーモードに戻すには、押しボタンUSER_PB0 を開放します。LED0 はデバイスのスリープステータスを表示します。デバイスがスリープモードに入るとLED0 が点灯し、デバイスがユーザーモードであれば消灯します。スリープモードの間は、LED1~LED4 に接続するgpio_pad_output ポートはトライステートにされ、次いでオフにされます。

図 12. 各電源の電流モニター

スリープモードでは、すべてのGCLK ネットワークはゲートされ、全ての出力バッファーはディスエーブルされます。

表 8.  電流および消費電力の比較
電流および消費電力 ユーザーモード スリープモード
1.2 V_ICC(mA) 160 11
2.5 V_ICCA(mA) 28 28
1.5 V_ICCIO(mA) 1.3 1.0
2.5 V_ICCIO(mA) 2.7 1.2
合計電力(mW) 270 88

この比較結果は、スリープモードでは、ユーザーモードとの比較において、コア電流(1.2 V_ICC)の消費で約93% の削減、I/O 電流(2.5 V_ICCIO)の消費で約56% の削減を示しています。このデザインのスリープモードで削減される消費電力の合計は約68% です。

5 2.5 V_VCCAです。