AN 909: インテル® Stratix® 10デバイスにおけるJESD204C Intel® FPGA IPとTI ADC12DJ5200RFの相互運用性レポート

ID 683185
日付 6/09/2020
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1.4.2. レシーバーのトランスポート層

レシーバー (RX) のJESD204C Intel® FPGA IPとトランスポート層を介してペイロード・データ・ストリームのデータの整合性をチェックする際は、ADCをコンフィグレーションしてトランスポート層の短いテストパターンと長いテストパターン、およびランプ・テスト・パターンを出力します。ADCはまた、JESD204C Intel® FPGA IPで設定されているコンフィグレーションと同じコンフィグレーションで動作するように設定されます。トランスポート層の短いテストパターンと長いテストパターン、およびランプ・テスト・パターン (JESD204C仕様のセクション6.6、およびADC12DJ5200RFデータシートのShort and Long Transport Test ModeセクションとRamp Test Modeセクションで定義されています) は、RXトランスポート層のデータ出力で観察されます。FPGAファブリックのランプチェッカーは、ランプデータの整合性を1分間チェックします。トランスポート層の短いテストパターンと長いテストパターンでは、Signal Tapロジック・アナライザーでキャプチャーされる約8kのフレーム・クロック・サイクルのデータが.csvファイルとしてエクスポートされ、コンプライアンスが確認されます。j204c_rx_crc_err信号とj204c_rx_cmd_par_err信号は、Signal Tapロジック・アナライザーの立ち上がりエッジのトリガーで5分間監視されます。RX JESD204C Intel® FPGA IPレジスターのrx_errは、0の値に対して10分間にわたって継続的にポーリングされます。

図 3. ランプチェッカーを使用するデータの整合性チェック
表 3.  トランスポート層のテストケース
テストケース 目的 説明 合格基準
TL.1 トランスポート層の短いテストパターンを使用して、データチャネルのトランスポート層のマッピングを確認します。 <ip_variant_name> _base.vの次の信号がタップされます。
  • j204c_rx_avst_ready
  • j204c_rx_avst_valid
  • j204c_rx_avst_data

    [(M*S*WIDTH_MULP*N)-1:0] 3

  • j204c_rx_avst_control [(M*S*WIDTH_MULP*CS)-1:0] 4 5 6

    rxframe_clkSignal Tapのサンプリング・クロックとして使用します。

  • j204c_rx_avst_validがアサートされる
  • j204c_rx_avst_readyがアサートされる
  • 一致しない短いトランスポート層のテストパターンがない
TL.2 トランスポート層の長いテストパターンを使用して、データチャネルのトランスポート層のマッピングを確認します。 <ip_variant_name> _base.vの次の信号がタップされます。
  • j204c_rx_avst_ready
  • j204c_rx_avst_valid
  • j204c_rx_avst_data

    [(M*S*WIDTH_MULP*N)-1:0] 3 4 5 6

  • j204c_rx_avst_control

    [(M*S*WIDTH_MULP*CS)-1:0] 3 4 5 7

    rxframe_clkSignal Tapのサンプリング・クロックとして使用します。

  • j204c_rx_avst_validがアサートされる
  • j204c_rx_avst_readyがアサートされる
  • 一致しない長いトランスポート層のテストパターンがない
TL.3 ランプ・テスト・パターンを使用して、データチャネルのトランスポート層のマッピングを確認します。
  • j204c_rx_avst_ready
  • j204c_rx_avst_valid
  • j204c_rx_avst_data

    [(M*S*WIDTH_MULP*N)-1:0] 3 4 5 6

  • j204c_rx_avst_control

    [(M*S*WIDTH_MULP*CS)-1:0] 3 4 5 7

    rxframe_clkSignal Tapのサンプリング・クロックとして使用します。

  • rx_patchk_data_error_int

    rxframe_clkSignal Tapのサンプリング・クロックとして使用します。

    rx_patchk_data_error_int信号は、ランプチェッカーの合格または不合格を示します。

  • j204c_rx_avst_validがアサートされる
  • j204c_rx_avst_readyがアサートされる
  • rx_patchk_data_error_in信号がデアサートされる
3 Mは、コンバーターの数です。
4 Sは、各フレームのコンバーターあたりに送信されるサンプル数です。
5 WIDTH_MULPは、アプリケーション層とトランスポート層の間のデータ幅の乗算器です。
6 Nは、コンバーターあたりの変換ビット数です。
7 CSは、変換サンプルあたりの制御ビット数です。