ポイント・オブ・セール (POS) の未来

革新的なコンタクトレスで自律型の POS ソリューションにより、顧客ジャーニーを変革します。

POS の未来を推進

  • POS システムは、異なるチャネル全体でパーソナライズされたシームレスな体験を求める顧客の期待に応えて形成されていきます。

  • POS システムを利用したチェックアウトは、新しいテクノロジーにより、場所を選ばずに有意義な顧客体験を提供する機会となります。

  • 物理的商取引とデジタル商取引を融合させるには、事業の明確化とインサイトを得るための POS システムに対する独創的なアプローチが必要です。

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過去 10 年間、POS システムは出口近くにあって従業員が操作する端末から、従業員なしで顧客が取引を完了できるセルフサービス・チェックアウト・キオスクとなり、さらに異なるタッチポイントにわたって購入者の興味を引くパワフルなツールへと進化しました。実際、POS システムの種類の拡大により、今日の POS は顧客が望む場所ならどこでも体験できるものとなりました。

顧客の究極の望みは、時と場所を選ばず簡単に商品を見つけ、購入し、受け取り、さらに返品できることです。顧客の期待に応えるため、多くの企業では、店舗全体に固定型の POS 端末を設置し、顧客のトラフィックに応じてモバイル POS (mPOS) を利用するマルチデバイス POS システムの形を採用することになるかもしれません。自律型ストアを導入すれば、チェックアウトが完全になくなります。希望の支払方法を設定した顧客が店舗に入り、欲しいものを手に取って店舗から出ると、その顧客には取った商品分だけが課金されます。

多くの小売業者、レストラン、ホスピタリティ企業はこれらのテクノロジーに対応したエクスペリエンスに向かっています。しかし、物理的商取引とデジタル商取引を融合するには POS システムに対する独創的なアプローチが必要です。顧客が企業に期待しているのは、企業が自分の欲しいものを理解し、オンライン、モバイル、ソーシャル・プラットフォームから実際の店舗まで、ブランドの異なる販路の間を行き来する顧客の購入ジャーニーにおいてシームレスな体験を提供することです。

最新の POS システムは、オンラインで商品を購入して実店舗で受け取る「クリック・アンド・コレクト」または「オンライン購入、店舗受け取り (BOPIS)」など、複数チャネルをまたいだ購入体験を実現します。同様に、「エンドレスアイル」では最適な商品を店舗で見つけられない顧客に対応できます。顧客は、セルフサービス・キオスクを利用するか、または、モバイル POS を使う店員の助けを得て、在庫の確認、商品の比較、製品の購入を行って自宅に直接送付させることができます。このシステムなしでは失っていた可能性のある販売を実現させるのに役立ちます1

企業にとっての最新 POS の利点

顧客取引のニュアンスを理解するまでに遅れがあることは、これまで、企業の課題の 1 つでした。この遅れにより、優れたカスタマーサービス、プロモーションさらには収益を上げる機会を失う可能性があるからです。現在では、リアルタイムにデータを収集して分析する店舗内エッジ・コンピューティングのソリューションを POS システムに組み合わせることで、企業は顧客のショッピング体験を即座に向上させることができます。

人工知能 (AI) を統合すれば、オブジェクト検知、POS 搭載チェックアウト・ステーションにおけるモーション分析、損失防止に役立つデジタルセンサーの活用も可能です。

POS システムの AI は、注文の処理、在庫の管理、商品トレンドの指摘、顧客によるエンゲージメントの遅れの警告、プロモーションの提案、生産要件の支援、従業員の管理といった機能にも役立ちます。
インテリジェントなテクノロジー・ソリューションで実現できる事例としては、最近、レジのないコーヒーショップが初めて現実のものとなり、AI と POS システムが新しいビジネスモデルをサポートできることを実証しました。

コンタクトレス POS の機能

現在のビジネスにおいては、ブランドとの顧客体験が重要でサステナブルな差別化と競争力となります。POS システムを顧客体験の一部としてあらかじめ慎重に設計することで、企業は顧客の期待に応え、優れた知覚価値を提供できます。

それと同時に、企業は最新 POS システムによる運用と分析の拡張された機能がもたらす利点を得ることができます。POS をほかのビジネスシステムと統合すれば、その可能性はほとんど無限大です。

タッチフリー取引向けのコンタクトレス POS

最新の小売テクノロジー・ソリューションにより、小売業者はより魅力的な体験とこれまでになかった利便性を提供できるようになりました。それに伴って、デスクトップ PC から mPOS、タブレット POS やシンクライアントまで、POS システムはシームレスでタッチフリーな購入を可能にする新しい方法を統合する必要があります。POS システムは、オンラインの注文と店舗での商品受け取りをスムーズにつなげる必要があります。知恵深い小売業者は、元の購入方法に関わらずオンラインと店舗の両方で便利な返品サービスを提供します。これも非常に重要な要素です。

コンタクトレス・テクノロジーは現在、簡単に利用できるようになりました。音声またはジェスチャーのインタラクションによる操作と、モバイルウォレットや近距離無線通信 (NFC) による支払いなどのコンタクトレスな支払いの選択肢の提供により、これらのテクノロジーはより魅力的で効率的な取引を可能にすると同時に顧客の健康と衛生への期待に応えることができます。

次のレベルのコンタクトレス POS システムは、コンピューター・ビジョンAI とディープラーニング、エッジ対応センサーなどのテクノロジーを利用して、顧客の購入ジャーニーをさらに合理化し向上させます。顔認識または手のひら認識など、オプトインのバイオメトリック検出を追加すれば、別途のカードまたは電話番号などがなくてもロイヤリティー・プログラムを運用できます。

実世界の例として、インテルのエコシステムのパートナーである Advantech は Neurolabs と提携し、コンピューター・ビジョンとディープラーニングを利用して顧客の食品トレイにあるものを識別し、POS システムにアイテムを自動的に追加、さらに顧客による確認と支払いを受け付ける、食堂セルフサービス・チェックアウト・システムを提供しています。人が確認したり、食品を入力する必要性をなくすことで、チェックアウトの速度を向上させ、顧客が列に並ぶ時間を減らし、従業員は食品の品質、食堂の清潔さや顧客へのサービスに集中することができます。

自律型ストアでは、ショッピング体験から従業員の介入と POS のストレスを取り除くことができます。顧客は、入店時に希望する支払い方法を設定します。買い物客が実際の買い物かごに商品を入れたりかごから取り出したりするのに応じて、エッジ対応センサーが仮想の買い物かごを構築します。サービスが必要な際には、AI チャットボットが質問に答えます。買い物が終わった顧客は、請求書を確認してから店を出ます。その際、かごに入っている商品の料金のみが課金されます。在庫システムに統合されたインテリジェント棚は、購入後の商品需要や元の位置とは異なる場所に商品が置かれた場合に従業員に通知します。

顧客はチャネルとデバイスの間を移動する時にシームレスなエクスペリエンスを期待しています。最新の POS システムは、実環境とデジタル環境における最良の要素と AI や分析などの機能を融合させます。

POS からのデータ収集

POS システムからのデータにより、企業は顧客体験とコミュニケーションを改善し、販売レポートと在庫管理製品を強化し、新しい収益の可能性を特定することができます。事業所有者にとって、データの管理、取引の記録、データセンターとの通信をリアルタイムに行うことができることは、顧客の理解を深める上で非常に大きな変化をもたらす可能性があります。デバイスと場所で同じデータを共有し、カスタマーエクスペリエンスを統一するには、POS システムを同じオペレーティングシステムで実行する必要があります。しかし、最優先事項は顧客データを安全に保管することです。

セキュリティと POS

POS における暗号化の提供と安全なネットワーク・デバイスとプロトコルによるデータ送信は、小売店とホスピタリティー企業がサイバーセキュリティー戦略に対応し、業界標準の規制を遵守するのに役立ちます。Intel vPro® プラットフォームは、コンピューティングスタック内のすべてのレイヤーの保護に役立つハードウェア拡張セキュリティ機能を提供しながら、その上に構築されています。さらに、インテル® vPro® Enterprise for Windows 搭載のデバイスでは、インテル® アクティブ・マネジメント・テクノロジー (インテル® AMT) を有効にして、リモートでデバイスを管理することができます。これにより、ダウンタイムを最小限に抑えて顧客体験を向上させ、コストを削減できます。

最新のソフトウェア・アーキテクチャーと POS

顧客が望むショッピングエクスペリエンスを提供し、市場シェアを拡大するための鍵は、現在の期待に応え、将来の可能性に適応する多面的な POS 戦略です。しかし、最新機能を採用することで、複数のシステムやサードパーティーのアプリケーション・プログラミング・インターフェイス (API) が統合され、追加の計算能力が必要となるために複雑性が増大することにもなります。

小売業者はモバイルから店内 POS までアプリケーション開発を統合したいとますます考えるようになっています。これには物理的環境で複数のオペレーティングシステムを使用する柔軟性が必要です。仮想マシンとコンテナの進歩により、小売業者は追加のハードウェアや統合を必要とせずに、同じ施設で複数のオペレーティングシステムを実行できるようになりました。

ほとんどの企業は新しいテクノロジーを1つずつ統合して、カスタマーエクスペリエンスとビジネス効率を改善する傾向があります。インテル® ディストリビューションの OpenVINO™ ツールキットなどのソフトウェアツールを使用すれば、複数のアプリケーションやプラットフォームでコンピューター・ビジョンとディープラーニングをずっと簡単に実装することができます。

例えば、先述した Advantech Neurolabs の食堂チェックアウト・システムでは、Neurolabs はインテル® ディストリビューションの OpenVino™ ツールキットを開発に利用し、キオスクの自動視覚化機能を実現する推論モデルを最適化しました。

企業はまた、共通のオープンなフレームワークに基づいて構築された新しいテクノロジーの利点を得ることもできます。これにより、コンポーネントを簡単かつ迅速に交換できるエコシステムが実現します。Open Retail Initiative (ORI) は、顧客ロイヤルティーを高める価値と刺激的なサービスモデルを提供するオープン・ソリューション支援のためのインテルとほかの主流テクノロジー企業による共同の取り組みです。

一般的なオープンソース・ミドルウェアは、ベンダーがすべてのオペレーティングシステム、ハードウェア、通信プロトコルをサポートしながら他のベンダーからのデータを公開および購読できるようにすることで、個々のソリューションの統合を簡素化することができます。データ共有に対するこのオープンなアプローチは、データの融合を促進し、より正確な分析結果を提供することで、小売業における実際の問題を解決するのに役立ちます。未来のテクノロジーが顧客ジャーニーのあらゆるステップを変革する中で、このようにして ORI は調整されて最終的に企業の役に立つようになります。

クラウド POS の未来

企業がオンラインと店舗での取引の融合を拡大するにつれ、速度と機敏性の高い POS サービスを提供するためクラウドサービスに依存する可能性が高まります。統合されたクラウド・ソリューションを利用する POS システムの数は増大しており、サーバーベースのオンプレミス・ソフトウェアはスマートフォンで動作するのと同じような先進的なウェブ・アプリケーションに取って代わられつつあります。

デバイスと要件に応じて、クラウドまたはデバイス自体でコンピューティングを実行できます。例えば、店舗内のデバイスがシンクライアントの場合、企業はクラウドサービスまたはインハウスのサーバーの利用を選択できます。しかし、コンピュータービジョンや人工知能などの高度なテクノロジーの場合、大量のデータをクラウドに送信するにはコストがかかる可能性があります。その代わり企業は、ほぼリアルタイムでの事業運用に必要なエッジデバイスによる重要データの収集と分析を行おうとするかもしれません。

さらに、インテル搭載の 5G ネットワークは小売業界のオムニチャネル革新を可能にし、実世界体験とデジタル体験をシームレスに融合して買い物客を引き付け、小売業者へのコストを削減します。

店舗あるいはオンラインといった場所にかかわらず顧客とのエンゲージメントを行うことで、POS システムはビジネスのブランド価値を高めるツールとなります。

インテル: POS におけるパートナー

顧客の行動は流動的なものであり、POS システムは、顧客の期待とエンゲージメントを支援する強力な方法として顧客の行動に対応する必要があります。インテルとパートナー企業のエコシステムは、最新の POS 体験を進化させ続けるテクノロジーを提供して、顧客を支援し、事業運営の改善、効率の向上、新しい成長機会の特定を行う方法を生み出します。

よくある質問 (FAQ)

よくある質問

最新の POS システムにより、取引処理は、購入までの入り組んだパスに沿うさまざまなタッチポイントにおける購入者の支援へと進化しました。さらに、高度なリアルタイム分析により、ソリューション・プロバイダーは顧客や潜在的なビジネス機会に関するインテリジェンスを得ることができます。顧客の期待とビジネスのニーズの変化に伴い、POS システムも会話による販売やトレンド予想のためのチャットボット、センサー、カメラビジョン、AI といった新興テクノロジーを取り込む必要があります。

インテルは、優れたテクノロジーの提供にとどまらず、POS の価値チェーン全体におけるパートナーのエコシステムも提供します。小売業では異なるシナリオごとに異なる POS システムが必要です。例えば、大規模店舗では取引システムのみが必要な一方で、小規模ビジネスではすべての商業システムとの数多くの統合が必要となる場合があります。

統合されたエッジツークラウド・ソリューションを利用してモバイルデバイスで生成される場所に近い位置でデータを収集、処理、分析する POS システムの数が増えており、販売店は、ほぼリアルタイムのカスタマーサービス提供に必要な情報に素早くアクセスできるようになっています。AI も、販売インサイトのレポートや在庫管理を向上させて次のレベルの顧客体験の実現を支援しています。モバイルから店舗 POS のアプリケーション開発の統合に対する小売業者の要望も高まっており、複数のオペレーティング・システムを実環境で統合、利用することになります。さらに、タッチレス小売取引のためのコンタクトレス支払いも、POS システムの新しい基準となりつつあります。

POS システムは、もはやキャッシュレジスターの単なる代替品ではなく、顧客の購入パターンの分析を通じて顧客体験を向上させるリソースとなっています。POS システムのセキュリティーは、クラウドと NFC テクノロジーによって向上しました。さらに、POS システムを在庫制御システムと統合させて、商品の在庫を適切に保つことも可能です。また、清算プロセスの効率向上により、時間を節約し、損失防止に対応して小売収縮を削減することで、販売店と顧客の双方に利点をもたらします。

販売店は、顧客の購入パターンを確認して、商品やプロモーションのトレンドと機会を特定できます。在庫のより詳細な監視も可能となり、約束どおりの在庫商品を確保することができます。顧客の好みに基づいてパーソナライズされたプロモーションも可能です。ロイヤルティー・プログラムやそのほかのボーナスの仕組みを通じ、繰り返し購入する顧客に特典を提供することもできます。異なる場所での異なる購入を 1 つの顧客プロファイルに統合することも可能で、ブランドの信頼と関係を深めることになります。

POS システムは、もはやキャッシュレジスターの単なる代替品ではなく、顧客の購入パターンの分析を通じて顧客体験を向上させるリソースとなっています。POS システムのセキュリティーは、クラウドと NFC テクノロジーによって向上しました。さらに、POS システムを在庫制御システムと統合させて、商品の在庫を適切に保つことも可能です。また、清算プロセスの効率向上により、時間を節約し、損失防止に対応して小売収縮を削減することで、販売店と顧客の双方に利点をもたらします。

販売店は、顧客の購入パターンを確認して、商品やプロモーションのトレンドと機会を特定できます。在庫のより詳細な監視も可能となり、約束どおりの在庫商品を確保することができます。顧客の好みに基づいてパーソナライズされたプロモーションも可能です。ロイヤルティー・プログラムやそのほかのボーナスの仕組みを通じ、繰り返し購入する顧客に特典を提供することもできます。異なる場所での異なる購入を 1 つの顧客プロファイルに統合することも可能で、ブランドの信頼と関係を深めることになります。

免責事項

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IHL Group.2020。Disrupted Retail – Pandemic Exposed Retail’s Hidden Inventory Distortion. (混乱した小売業界 – パンデミックで露わになった、小売業の隠れた在庫の歪み) 2020年7月16日。https://www.ihlservices.com/product/disrupted-retail/