コンピューター・イメージングは、オーバーヘッドの課題
コンピューター・イメージングは、エンドユーザー向け PC、ノートブック PC、およびタブレットを準備する上で不可欠なステップです。IT 部門は、デバイス・イメージングにかなりの時間とリソースを費やしており、それが数十年にわたって周知されてきたプロセスでした。そして IT 組織は、必要なデバイスを最も効率的な方法でどのようにイメージングし、プロビジョニングできるか、という問題が浮上してきました。
PC イメージング: 従来型とクラウドベース
従来のデバイス・イメージングのユースケースでは、IT スタッフは、従業員に配布したいデバイスの主要なテンプレートとしての役割を果たすゴールデンイメージを作成します。組織には、サポートしたいデバイスのモデルごとに 1 つずつ、複数のゴールデンイメージを維持できますが、これらすべてのイメージの生成と維持は面倒なプロセスです。
デバイス・イメージングは、Windows Autopilot などのクラウドベースのイメージング・サービスへの依存度が高まりつつある変革的な時代に突入しています。このモデルでは、OEM (正規機器製造元) が、デバイスをエンドユーザーに直接出荷します。エンドユーザーが最初にログインする際、Autopilot などのサービスが、OS、アプリ、ファイル、および設定をデバイスに直接自動的にダウンロードします。
従来のコンピューター・イメージングの利点
従来のデバイス・イメージングでは、IT 部門に、従業員のデバイスに対して最も優れた制御性が与えられます。IT スタッフは、デバイスに直接アクセスでき、イメージング・プロセスはすべての既存の OS とソフトウェアに置き換わります。その結果、意思決定者は、導入するハードウェアとソフトウェアが、まさに期待通りのものになることを確信します。
クラウドベースのイメージング・サービスは、すべてのビジネスで機能するわけではないことに注意してください。機密データまたは知的財産 (IP) を扱う企業や労働者は、従来のデバイス・イメージングを好む可能性があります。追加の労力により、高い信頼性とセキュリティーが得られるためです。
クラウドベース・イメージングの利点
クラウドベースのイメージングは、現在の状況では、多くのビジネスのニーズを満たすことができ、たくさんの IT 専門家から新しい基準として認められています。クラウドベースのイメージング・サービスは、速度とコスト効率の面でのメリットを提供しますが、中には、イメージング・プロセスへの直接な制御が少ない点で、このプロセスを危険だと考える組織もあります。
OEM は、デバイスをエンドユーザーに直接出荷するため、デバイスにインストールされるものに対する可視性と制御が少なくなり、最終的にユーザーの手に渡るまでの移行段階で脆弱性が生じます。しかし、近い将来、特にリモートワークの労働力をサポートするために、デバイス・イメージングの必要性を可能な限り排除しようとする業界の現状により、これらのセキュリティーの懸念を緩和するのに役立つプラットフォームの強化にイノベーションがもたらされるでしょう。
「クラウドベースのイメージング・サービスは、デバイス・イメージングに関連する多くのコストを削減しますが、デバイスにインストールされるものに対する制御性も大幅に削減します。」
シックデバイスとシンデバイスのイメージ
デバイス・イメージングの成功における IT 部門の目標は、機能的なデバイスをユーザーの手に提供しながら、オーバーヘッドを可能な限り低減することです。組織は、この目標を達成するために、シックデバイスのイメージとシンデバイスのイメージのいずれかを選択できます。
- シンデバイスのイメージは、Microsoft が提供する Windows OS 上に、いくつかの重要なアプリとツールが重ねられた状態で構成されています。シンイメージの目的は、ビジネスの保有するデバイスの大部分で動作できるよう、汎用的でシンプルにすることです。シンデバイスのイメージの主な利点は、シンプルさ、スピード、コスト効率、および経時的に容易な管理機能です。
- シックデバイスのイメージには、特定の OS バージョン、ソフトウェア・ツール、ドライバーが含まれており、これは同時に特定のデバイス向けにカスタマイズされています。そのため、複数のデバイスを持つ組織には、最大の労力とオーバーヘッドが求められる、複数のシックイメージが必要となります。しかし、シックデバイスのイメージの主な利点は、最大限の一貫性と制御性です。さらに、これらのイメージを読み込んだデバイスがユーザーの手に渡ると、ユーザーは、ほかに多くをインストールする必要なく、すぐに生産性を発揮できるようになります。
イメージングと PC のライフサイクル管理
ビジネスは、常に新しいデバイスを購入および導入して、新規雇用者向けに用意したり、ダウンしたデバイスを置き換えたり、古いハードウェアをアップデートしたりします。良い点は、デバイス・イメージングがすべての規模のビジネスやソリューション・プロバイダーにとって、周知の課題であることです。インテルは、テクノロジーのリーダーとして、プラットフォームの保証を提供し、インテル® vPro® プラットフォーム上に構築されたすべてのデバイスで提供されるインテル® ステーブル IT プラットフォーム・プログラム (インテル® SIPP) の一環として、デバイス・イメージングの取り組みを支援します。
インテル® SIPP が、IT 部門の業務を容易に
インテル® SIPP は、インテルが新しいインテル® SIPP プラットフォームを発売してから、最低 15 カ月間は、製品に大きな変更を行わないことを目指しています。デバイスのバッチ全体でゴールデンイメージに依存する IT 部門にとっては、ゴールデンイメージを変更する必要なく、新しいデバイスをプロビジョニングできます。その結果、IT 部門は、イメージングにかける時間を短縮することができ、一方でフリートの安定性が生産性の向上と全体的なダウンタイムの削減につながります。
こちらの IDC ホワイトペーパーで、フリートの安定性、時間の節約、およびユーザー体験の向上など、単一のシリコン・プラットフォームで標準化することの利点について詳細をご覧ください。
エンタープライズ環境でリモートでデバイスを再イメージング
リモートワークは、デジタル変革の主要な手段ですが、リモートデバイスの管理は、特にダウンしたデバイスの修復において、イメージング・プロセスに多くの複雑さをもたらします。インテル® vPro® Enterprise for Windows1 には、インテル® アクティブ・マネジメント・テクノロジー (インテル® AMT) などの最新の管理ツールが搭載されており2 3、これは IT 部門に、デバイスをリモートで修復し、さらには再イメージングするためのツールを提供します。インテル® エンドポイント・マネジメント・アシスタント (インテル® EMA) は、これらの機能を企業のファイアウォール外でクラウドを介して接続されたデバイスに拡張します。
現代のビジネス向けの安定したプラットフォーム
インテル® vPro® プラットフォームは、プロフェッショナル・レベルのパフォーマンス、マルチレイヤー・セキュリティー、リモート管理機能、信頼できる安定性により、IT 部門やユーザーの両方をサポートします。インテル® vPro® プラットフォームは、あらゆる規模の組織向けの比類のないビジネス・コンピューティングの基盤です。1 インテル® vPro® プラットフォームの詳細を確認して、導入を開始できます。