インテル® FPGA SDK for OpenCL™プロ・エディション: プログラミング・ガイド

ID 683846
日付 4/01/2019
Public
ドキュメント目次

12.1. OpenCLライブラリー

OpenCL™ライブラリーは、複数の機能を含む単一のファイルです。各機能は任意のクロック周波数で動作するデータ処理ロジックで構成されています。 OpenCLライブラリーは、OpenCLあるいはレジスター転送レベル (RTL) で作成できます。このライブラリー・ファイルをインクルードし、OpenCLカーネル内の関数を使用することができます。
図 17.  インテル® FPGA SDK for OpenCL™ のライブラリー・サポートの概要

以前に作成したライブラリーを使用することも、独自のライブラリーを作成することも可能です。OpenCLライブラリーの使用にあたり、ハードウェア・デザインやライブラリー・コンポーネントの実装に関する詳細な知識は必要ありません。OpenCLライブラリーを作成するには、次のファイルとコンポーネントを作成する必要があります。

表 4.  OpenCLライブラリーの作成に必要なファイルとコンポーネント
ファイルまたはコンポーネント 説明
RTLコンポーネント
RTLソースファイル RTLコンポーネントを定義するVerilog、System Verilog、またはVHDLファイルです。

インテル® Quartus® Prime IPファイル (.qip)、SDCファイル (.sdc)、Tcl Scriptファイル (.tcl) などの付加的なファイルは使用することができません。

eXtensible Markup Languageファイル (.xml) RTLコンポーネントのプロパティーを記述します。 インテル® FPGA SDK for OpenCL™オフライン・コンパイラーは、これらのプロパティーを使用しRTLコンポーネントをOpenCLパイプラインに統合します。
ヘッダーファイル (.h) RTLコンポーネントにより実装される関数のシグニチャーを宣言する、Cスタイルのヘッダーファイルです。
OpenCLエミュレーション・モデル・ファイル (.cl) エミュレーションでのみ使用されるRTLコンポーネントのCモデルを提供します。ハードウェアのフルコンパイルにはRTLソースファイルを使用します。
OpenCLの機能
OpenCLソースファイル (.cl) OpenCL関数の定義を含んでいます。これらの関数は、エミュレーションおよびハードウェアのフルコンパイルの際に使用されます。
ヘッダーファイル (.h) OpenCLソースファイルで定義される関数のシグネチャーを宣言するCスタイルのヘッダーファイルです。
要確認: RTLとOpenCLライブラリー関数に使用されるヘッダーファイルに違いはありません。単一のヘッダーファイルで、両方の関数の型を宣言することができます。単一のライブラリーに、RTLとOpenCLのライブラリーの関数をどちらも含めることができます。