インテル® Agilex™ 7パワー・マネジメント・ユーザーガイド: FシリーズおよびIシリーズ

ID 683373
日付 2/20/2023
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ドキュメント目次

5.1.1. FシリーズおよびIシリーズデバイスのSmartVID機能の実装

SmartVID機能をサポートするデバイスにはVIDヒューズ値があります。これは、デバイス製造時に、ヒューズブロック内にプログラムされたものです。VIDヒューズ値で表される電圧レベルの範囲は、0.7 Vから0.9 Vです。各デバイスには、それぞれ固有のVIDヒューズ値があります。

ブーストされたVIDヒューズ値の外部レギュレーターまたはシステム電力コントローラーへの送信は、PMBusインターフェイスを介して行われます。ブーストされたVIDヒューズ値を受信すると、調整可能なレギュレーターにより、VCC VCCP の電圧レベルが調整され、VIDヒューズ値で指定された電圧になります。

FシリーズおよびIシリーズデバイスによるSmartVID設定は、コンフィグレーション・プロセスの初期ステージで実行されます。SmartVIDプロセスでは、VCCとVCCPの電圧レールをユーザーモードで継続的に監視します。Power Managerでは、温度監視と電圧調整を必要に応じて行います。詳細については、温度補償の項を参照してください。

表 15.  SmartVIDレギュレーターの要件
仕様8
電圧範囲 0.6 V - 1.0 V
電圧ステップ 5 - 10 mV
ランプ時間
  • 非CvP - 10 mV/10 msから10 mV/20 µs
  • プロトコル経由コンフィグレーション (CvP) - 10 mV/60 µsから10 mV/20 µs 9
表 16.  –V、–E、および–X電源オプションを備えたFシリーズおよびIシリーズデバイスでサポートされている電圧出力フォーマット
電圧出力フォーマット 動作モード
PMBusマスターモード PMBusスレーブモード
Linearモード あり なし
VIDモード なし なし
Directモード あり あり。係数はm=1、b=0、およびR=0。変換された出力電圧はミリボルト (mV) 単位です。
8 仕様が要件を満たしていることを確認するには、選択した電圧レギュレーターのデータシートを参照してください。
9 システムがCvP機能をサポートし、初期パワーアップ時の PCI Express* ( PCIe* ) リンクアップ・タイミング・バジェットを満たす必要がある場合、最小ランプ時間は10 mV/60 µsとなります。