インテル® Agilex™ 7パワー・マネジメント・ユーザーガイド: FシリーズおよびIシリーズ

ID 683373
日付 2/20/2023
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ドキュメント目次

2.2. 消費電力見積りの基礎

インテル®FPGA Power and Thermal Calculatorツールや インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアPower Analyzerなどの インテル® 電力解析機能を使用すると、初期デザインコンセプトからデザイン実装までの消費電力を見積もることができます。これについては、次の図でさらに示しています。

デザイン特性の詳細を提供すると、見積もり精度が向上します。 インテル® は、デザインが使用可能になったら、 インテル®FPGA Power and Thermal Calculatorから インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェア内のPower Analyzerに切り替えることをお勧めしています。Power Analyzerは、より精度の高い結果を生成します。デザイン内のすべてのリソースに関する配線やコンフィグレーション情報など、デザインに関する詳細情報が含まれているためです。

パワーモデルの精度は、Power Analyzerおよび インテル®FPGA Power and Thermal Calculatorの両方において、パワーレールごとに判断されます。ほとんどのデザインで、Power Analyzerおよび インテル®FPGA Power and Thermal Calculatorの精度は、最終的なパワーモデルの場合、次のとおりです。

  • Power Analyzer - 大部分のパワーレールと一番高いパワーレールの場合、正確な入力およびトグルレートを前提とすると、シリコンの10%以内です。
  • インテル®FPGA Power and Thermal Calculator - 大部分のパワーレールと一番高いパワーレールの場合、正確な入力およびトグルレートを前提とすると、シリコンの15%以内です。推奨されるマージンは、デバイスのパワーモデルのステータスが最終的なものになった後でのみ、Reportタブに表示されます。
図 1. デザインコンセプトからデザイン実装までの電力解析
表 1.   インテル®FPGA Power and Thermal Calculator インテル® Quartus® Prime Power Analyzerの機能の比較
特性 インテル®FPGA Power and Thermal Calculator インテル® Quartus® Prime Power Analyzer
使用するタイミング 常時使用可能
注: フィット後の電力解析においては、 インテル® Quartus® Prime Power Analyzerを使用するとより良い結果が得られます。
フィット後
ソフトウェア条件
  • インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェア
  • インテル®FPGA Power and Thermal Calculator
    • インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアに統合された インテル®FPGA Power and Thermal Calculatorバージョンと同じ機能を提供するスタンドアロン版で使用可能です。
インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェア
精度 中から非常に高い範囲
データ入力
  • リソース使用率の見積もり
  • クロック要件
  • 環境条件
  • トグルレート
  • フィット後のデザイン
  • クロック要件
  • 信号アクティビティーのデフォルト値
  • 環境条件
  • レジスター転送レベル (RTL) のシミュレーション結果 (オプション)
  • フィット後のシミュレーション結果 (オプション)
  • ノードまたはエンティティーごとの信号アクティビティー (オプション)
データ出力
  • 熱消費電力の総量
  • 静的熱消費電力
  • 動的熱消費電力
  • オフチップ消費電力
  • 電源から引き出される電流
  • 熱消費電力の総量
  • 静的熱消費電力
  • 動的熱消費電力
  • 熱I/O消費電力
  • デザイン階層ごとの熱消費電力
  • ブロックタイプごとの熱消費電力
  • クロックドメインごとの熱消費電力
  • オフチップ (非熱) 消費電力
  • 電源から引き出される電流