SDI IPコアのユーザーガイド

ID 683587
日付 8/20/2020
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ドキュメント目次

3.4. 着信SDIストリームへのロック

トランシーバーの制御ステートマシンでは、ストリームにおけるTRSの有無を使用し、SDIが正しく受信されているかを特定します。

単一の有効なTRSは、レシーバーがいくつかの有効なSDIサンプルを取得していることを制御ステートマシンに示します。制御ステートマシンでは、指定している数の連続するライン内でEAVシーケンスを検出しない場合にのみ、このフラグをデアサートします。その時点で、コントローラーのステートマシンはリセットされ、再ロック・アルゴリズムが実行されます。

図 17. ロック・アルゴリズム次の図は、コントローラーのステートマシンがリセットされ、再ロック・アルゴリズムが実行される状態を示しています。

同じアライメントをもつ2つの連続するTRSが検出されると、アライナーは新しいアライメントに再アライメントするため、このスキームでは、トランシーバーのリセット・ステート・マシンに影響を与えることなく、SDIソースの切り替えとアライメントの変更が可能です。

SDI MegaCoreファンクションではまた、着信するEAVおよびSAV信号を監視し、それらの間隔が複数のラインにわたって一定であることを確認します。MegaCoreファンクションでの監視は、着信するSDIワードごとにカウンターをインクリメントし、EAVまたはSAVが検出されたカウント値を格納することによって行います。EAVとSAVの間隔が6つのビデオラインで一貫している場合、MegaCoreファンクションはrx_status[3] 出力でtrs_lockedを示します。

現在のSDI MegaCoreファンクションの拡張により、指定されている数の欠落EAVまたはSAVを、trs_locked信号をデアサートせずに許容できるようになっています。

例えば、Tolerance to consecutive missed EAV/SAVパラメーターに2を指定している場合、1つまたは2つの連続するEAVの欠落で、「欠落」フラグは設定されますが、trs_locked信号はデアサートされません。正しい位置での適切なEAVにより、「欠落」フラグはリセットされます。

次に示されている一連の図は、TRSが欠落している場合、または位置が違う場合の許容動作を表しています。

図 18. 単一のEAVの欠落次の図は、単一のEAVの欠落では、trs_locked信号がデアサートされないことを示しています。
図 19. 2つの連続するEAVの欠落次の図は、2つの連続するEAVの欠落では、trs_locked信号がデアサートされないことを示しています。
図 20. 3つの連続するEAVの欠落次の図は、3つの連続するEAVの欠落によって、trs_locked信号がデアサートされることを示しています。

frame_locked信号では、TRSのEAVを検出し、フィールド (F) および垂直 (V) 同期の遷移を検査してから、ライン番号をカウントします。FおよびVの同期における遷移を検査することにより、フレームのタイミングが提供されます。フレームにおいてFおよびVの同期に立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジがある場合に、ラインカウント値が格納されます。格納されたカウント値は複数のフレームにわたって比較され、それらが安定していることが確認されます。その後、frame_locked信号がアサートされます。

frame_locked信号は、FまたはVの同期が悪い場合、またはフレームからフレームへの立ち上がりエッジがある場合にデアサートされます。また、frame_locked信号は、trs_locked信号がデアサートするとデアサートされます。

frame_locked信号が0の場合はフレームは無効であり、レシーバーで信頼できるビデオデータを受信しているとはみなされません。