専用ゲームサーバーをセットアップする方法

独自のサーバーのセットアップ

  • メリット

  • ハードウェア

  • Steam* を使用したセットアップ

  • Counter-Strike*: Global Offensive の設定

  • Minecraft* の設定

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PC ゲームの初期の頃から、プライベート・サーバーや専用ゲームサーバーは、ほかのプラットフォームに勝る PC ゲームの最も大きなメリットの 1 つでした。開発元や発行元が提供する、機能面でやや不十分なマルチプレーヤー・サービスに頼る代わりに、好みのゲーム用に独自の専用サーバーをセットアップすることで、外部サーバーでは常に確保できるとは限らないレベルで安定性、カスタマイズ性、制御性が手に入ります。

Counter-Strike*: Global Offensive、ARK: Survival Evolved*、Team Fortress* 2 などのタイトルをプレイしようとしている場合も、Minecraft* のようなゲームを気軽に楽しもうとしている場合も、独自のゲームサーバーを稼動すれば、仲間でプレイする環境をより細かく管理できるようになります。さらに、自分で定義したパラメーターの範囲内で、独自の TeamSpeak* や Mumble* などの VoIP サービスをプライベート・サーバー上でホストすることもできます。

独自の専用サーバーをホストする理由

パブリック・マルチプレーヤーではクライアント・サーバーまたはピアツーピア (P2P) ホスティングを使用しますが、どちらにも欠点があります。クライアント・サーバーは、メインホスト (通常はゲームの発行元またはコンソールメーカー) が運用し、多数の個人プレーヤーからの接続を管理します。このサーバー構成はほとんどのユーザーに有効ですが、カスタマイズ性が低いという欠点があります。

P2P ホスティングは、最新のマルチプレーヤー・ゲームにとってもう 1 つの一般的な選択肢です。P2P では、1 人のプレーヤーがほかのプレーヤーの接続をスムーズにするホストとしても同時に動くことになります。このセットアップ方法の場合、ホストとして選択されたユーザーの接続に依存するため、ホストの接続状態が安定していないと、ユーザー全員に影響します。

これに比べて対応するゲーム専用のゲームサーバーなら、パフォーマンスも安定性もより少ない制限でお気に入りのマルチプレーヤー・ゲームをプレイできます。ラグや途切れが減り、希望どおりのゲーム体験が可能になります。

注意すべき点の 1 つとして、アップロードとダウンロードが高速でない場合、インターネット経由でサーバーに接続しているユーザーに、接続の問題や遅延が発生する可能性があります (同じネットワーク上のユーザーだけが使用するローカル・エリア・ネットワーク (LAN) を設定する場合は、この点について心配する必要はありません)。

サーバーのハードウェア

専用サーバーは、古い PC を再活用する最適な方法でもあります。ゲームサーバーとして別の PC を使用することで、システムのリソースが解放され、ゲーム用 PC とサーバーの両方の安定性を向上させることができます。

ここでは、最新ゲームのホスティングができるように、専用サーバーのハードウェア要件をいくつか紹介します。このスペックは、ほとんどの 32 人同時プレイのマルチプレーヤー・ゲームに対応できる十分なベースラインですが、プレーヤーが 64 人以上のゲームには、さらに強力な処理能力が必要になります。サーバー上のプレーヤーが増えるほど、ハードウェアへの負荷が高くなることに留意してください。

  • 64 ビット版 Windows* OS (または Linux*、プレイするゲームと互換性があること)
  • ソリッドステート・ドライブ (SSD) - 従来のメカニカル・ハードディスク・ドライブでのサーバー稼動は推奨しません。継続的な読み取り / 書き込み動作と速度の低下は問題発生の原因となる可能性があります。
  • 8GB 以上の RAM (16GB 以上が最適)
  • クアッドコアのインテル® プロセッサー (最低限の動作周波数は 2.50GHz)

Steam* を使用した専用サーバーのセットアップ

ユーザー数の多い人気のある PC ゲームの大半が、マルチプレーヤー・アーキテクチャーに Steam* を使用しており、専用ゲームサーバーをセットアップするための一元化された便利な方法が提供されています。

セットアップの作業を始める前に、Steam* 開発者向け Wiki の専用サーバーリストで、ホストしようとしているゲームがサポートされていることを確認してください (心配いりません。Killing Floor* 2、Arma* シリーズ、Rust*、ARK*、DayZ* など、Valve 社以外の大規模ゲームのほとんどがこのリストに含まれています)。上記の Wiki には、最も人気のある一部のタイトル向けのセットアップ手順にアクセスする便利なリンクも含まれています。

Wiki では、Steam* クライアントまたは SteamCMD (無料でダウンロードできる、Steam* のコマンドライン専用バージョン) を使用して、目的のゲームの専用サーバーをセットアップできるかどうかも分かります。

インターネット経由の接続を有効にしたい場合は、ネットワーク / ルーターの設定変更が必要になる場合があります。最適な設定は個々のセットアップによって異なるため、こちらの Steam* ヘルプ記事で、ルーターまたはホーム・ネットワークの構成方法について全体的な手順を説明しています。

SteamCMD

コマンドライン・インターフェイスを使い慣れているユーザー向けに、SteamCMD では、Steam* クライアントをサーバーにフルインストールしなくても、専用サーバーをインストールしてセットアップできるようになっています。SteamCMD を使用するには、目的のゲームの Steam* App ID 番号が必要です。

この方法を選択した場合、専用サーバーをセットアップする最短のソリューションは、SteamCMD GUI ツールです。このプログラムを使用すると、保守的なタイトルのソースサーバーも含め、ほとんどの Steam* 対応ゲーム用のサーバーをセットアップして運用できます。また、Steam* のフルインストールよりもかなりコンパクトです。

SteamCMD GUI は比較的シンプルなので、Steam* クライアントをフルロードしたくない場合に、専用ゲームサーバーをセットアップするお勧めの方法と言えます。

Counter-Strike*: Global Offensive

SteamCMD のみ (App ID 番号 740)

手間を最小限に抑えて CS:GO* 専用サーバーを稼動させることを目指しているプレーヤーにとって、Pyr0s CS:GO* Server Launcher はプロセスの大部分を効率化できるスクリプトです。サードパーティーのどのコンテンツでも共通することですが、潜在的なウイルスやマルウェアを回避するために、必ず適切な防御策をとってください。

上記のリンク先のバッチファイル (.bat) をダウンロードしたら、専用サーバーマシンの CS:GO* インストール・フォルダーに移動して開きます。スクリプトが実行され、サーバーのセットアップ・プロセスが自動的に開始し、CS:GO* のメインゲーム・モードのいずれかでサーバーを稼動できるようになります。

ただし、サーバーのカスタマイズや微調整 (カスタム・グラフィックス、サウンドエフェクト、音楽の使用など) を行うには、もう少し作業が必要です。詳細については、Valve* の開発者向け Wiki を参照してください。

Team Fortress* 2

SteamCMD のみ (App ID 番号 232250)

Team Fortress* 2 専用サーバーは、SteamCMD GUI ツールを使って非常に簡単にセットアップできますが、ゲームのディレクトリーにある一部のファイルを変更する必要があります。TF2* Wiki は、専用サーバーを稼動させるための優れたリソースです。

ARK: Survival Evolved*

SteamCMD および Steam* クライアント (App ID 番号 376030)

ARK のプレーヤーは、Ark Server Manager と呼ばれる非公式の無料プログラムを使用できます。
このプログラムを使用すると、サーバー構築プロセスをシンプルかつ包括的に管理できます。

サーバー稼動に GUI ツールを使いたくない場合は、サーバーの構築方法に関する確実な手順が記載された非公式の ARK Wiki が用意されています (どちらを選択しても、ARK サーバーをホストすると、ハードウェア負荷が非常に高くなる可能性があることに注意してください)。

Steam* 以外のゲームの専用サーバーのセットアップ

すべてのゲームが、専用サーバーのベースとして Steam* を使用しているわけではありません。独自のサーバー・ソフトウェアを使用するゲームの最も一般的な例は Minecraft* ですが、Warframe* などほかのゲームにも独自のセットアップ・プロセスがあります。

Minecraft* プライベート・サーバー

Minecraft* では専用のホスティング・ソフトウェアを使用するので、独自のハードウェア上に専用ゲームサーバーを構築するには、Steam* とは異なる方法で進めることになります。リンク先のページでは、Minecraft* の Java* バージョンまたは Windows* 10 バージョンからサーバー・ソフトウェアのインストールを選択できます。2 つのバージョン間のクロスプレイはサポートされていないので、正しいバージョンをインストールするように注意してください。

適切なソフトウェア・サーバー・プログラムをダウンロードして実行すると、実行した場所にサーバーのファイルフォルダーが作成されます。すべてのファイルをきちんと整理しておくために、必ず別の「Minecraft* Server」フォルダーにインストールしてください。

そこから、2 つのテキストファイルに簡単な変更を加えれば準備完了です。詳しい手順については、Gamepedia* の非公式の Minecraft* Wiki に、最初のプライベート・サーバーのセットアップに関する分かりやすいチュートリアルがあります。

サーバーを簡単にセットアップ

専用サーバーのセットアップは、PC ゲームの初期の頃よりもはるかに迅速で簡単になりました。驚くほどわずかな作業で、お気に入りのマルチプレーヤー・タイトルを仲間でシームレスに楽しむことができます。