データセンターのオペレーション・ルームでサーバーをリモート管理する男性

クラウド管理プラットフォームの選択

ハイブリッド・クラウド全体のリソースとアプリケーションを柔軟かつ詳細に管理します。

クラウド管理プラットフォームの選択:

  • SUSE や Red Hat などのベンダーが提供する OpenStack* クラウド・プラットフォームは、インテル® アーキテクチャーの信頼性とパフォーマンスに加えて、オープンソースの柔軟性を利用できます。

  • Red Hat* OpenShift* コンテナー・プラットフォームなどのソリューションを使用すると、アプリケーションを完全に再設計することなく、クラウドコンテナーを活用できます。

  • VMware Cloud Foundation* のようなハイブリッド・クラウド管理プラットフォームは、ハイブリッド・クラウド全体でアプリケーションの接続、保護、管理を支援します。

  • Microsoft Azure Stack*、Google Cloud の Anthos*、AWS Outposts* などのクラウド・サービス・プロバイダーが提供するサービスでは、クラウド・コンピューティングの柔軟性とオンプレミス・リソースの管理性を組み合わせ、好きな場所に好きな方法でクラウドサービスを導入できます。

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クラウド管理プラットフォームを使用する理由

クラウドの管理は適切なプラットフォームの選択から始まります。クラウド管理プラットフォーム・ベンダーは、Platform as a Service (PaaS) や Infrastructure as a Service (IaaS) など、さまざまな形態でソリューションを提供しています。これらのプラットフォームでは統合ダッシュボードが用意され、すべてのワークロードとクラウドリソースを確認して管理できます。

クラウド管理プラットフォームは、IT 組織がクラウドサービス、リソース最適化、サーバー仮想化、コンプライアンスを管理するときに役立ちます。クラウド管理プラットフォームの多くはオープンソースのクラウド・ソフトウェアをベースにしているため、ベンダーロックインを回避できます。

多くのクラウド管理プラットフォームはオープンソースのクラウド・ソフトウェアをベースにしているため、ベンダーロックインを回避できます。

OpenStack* クラウド・プラットフォーム

OpenStack* は、インテル® アーキテクチャーで動くオープンソースのクラウド・プラットフォームを探している企業に最適です。IT チームは、コンピューティング、ネットワーキング、ストレージのプールされた動的なリソースをオーケストレーションできます。背後で仮想化されているため、プライベート・クラウドで、平均よりも高い使用率でオンプレミスの機器を効果的に使用できます。

インテルは、OpenStack* の初期からのコントリビューターであり、OpenStack* のパフォーマンス、可用性、セキュリティーの強化に貢献しました。現在、インテルは OpenStack* Foundation の Platinum メンバーであり、インテル® ディープラーニング・ブースト (インテル® DL ブースト) やインテル® アドバンスト・ベクトル・エクステンション 512 (インテル® AVX-512) などの最新のプラットフォーム・テクノロジーを OpenStack* ソリューションでプロビジョニングできるよう API を公開し続けています。

さらに、インテルは SUSE や Red Hat などの大手ベンダーと協力して、インテル・プラットフォーム上の OpenStack* 向けに各社のソリューションを最適化しています。

SUSE OpenStack Cloud*

SUSE OpenStack Cloud* は、オープンソースのプライベート・クラウド・ソリューションです。IT 組織はベンダーロックインなしでクラウドサービスの需要の高まりに対応できます。インテル® ベースのハイパフォーマンス・コンピューティング (HPC) およびストレージ・プラットフォーム上に構築された SUSE OpenStack Cloud* は、柔軟性、運用効率、導入の簡素化を実現するように設計されています。幅広い機能と統合の可能性を備えています。OpenStack* プライベート・クラウドを使用すると、IT 組織は運用コストを削減しながら俊敏性を高めることができます。

オープンソース・ソフトウェア
SUSE OpenStack* プライベート・クラウドは、ベンダーロックインを回避し、オンデマンドのストレージとコンピューティングを提供し、ワークロードのボトルネックを解消できるように設計されています。オープンソース開発者の幅広いコミュニティーは、利用可能なソリューションとサービスの範囲を拡大し、相互運用性を促進しています。その結果、企業は社内の IT リソースから大きな収益を得ることができます。

運用効率の改善
SUSE OpenStack Cloud* は、ネットワークの柔軟性の向上、運用効率の向上、プライベート・クラウド・インフラストラクチャー管理の簡素化に役立ちます。SUSE は、Infrastructure as a Service (IaaS) に対応しているため、IT 組織は、エンタープライズ・ストレージやデータセンター・ソリューションとの統合など、ビジネス・ソリューションを迅速に提供できます。

柔軟性と拡張性に優れたインテル® アーキテクチャー
インテル® テクノロジーを基盤とした OpenStack* インフラストラクチャーにより、SUSE OpenStack Cloud* は柔軟性、運用効率、拡張性に優れたストレージとシンプルな導入を実現します。インテルのセキュリティーに重点を置いたハイパフォーマンス・テクノロジーは、クラウドサービスの基盤を提供し、IT 組織がサービスレベルの向上とビジネスニーズへの対応に集中しながら、運用コストを削減できるようにします。クラウド管理者は、クラウドの稼働状況を単一のビューで把握できるため、問題解決のスピードが向上します。

この OpenStack* プラットフォームの競争上の利点の詳細については、SUSE OpenStack Cloud* のソリューション概要を参照してください。

Red Hat* OpenStack* プラットフォーム

インテルと Red Hat は 25 年以上にわたってデジタル変革の促進に取り組んでいます。Red Hat* OpenStack* プラットフォームは、信頼性とセキュリティーを備えた Infrastructure as a Service (IaaS) クラウドの作成と管理に役立つ統合ソリューションです。利用可能なハードウェアを使用して、コンピューティング、ストレージ、ネットワーキングを提供し、これらのリソースを制御するために連携する一連のサービスを備えています。クラウドは、ウェブベースのインターフェイスまたは広範な API を使用して管理できます。

統合管理
Red Hat* OpenStack* プラットフォームには、コストの追跡、リソースの管理、コンプライアンスの確認を行うツールが含まれています。

ダッシュボード
ユーザーはダッシュボードから複数のタスクを実行できます。例えば、新しいインスタンス (仮想マシン) の作成と起動、リソースのグローバルビューへのアクセス、仮想ネットワーク、仮想ストレージ、およびセキュリティー・ルールの管理などです。

プラットフォーム・ディレクター
このプラットフォームには、OpenStack* クラウド全体をインストールして管理するためのディレクターが含まれています。ディレクターのセットアップと構成が完了すると、ディレクターは、ユーザーの仕様に従って、コントローラー・ノード、コンピューティング・ノード、ストレージノードなど、OpenStack* インフラストラクチャーを導入します。詳細については、インテル® アーキテクチャー上に Red Hat OpenStack プラットフォームを導入するためのリファレンス・アーキテクチャーを参照してください。

Red Hat* OpenShift* プラットフォーム

Red Hat* OpenShift* コンテナー・プラットフォームは、セキュリティーに対応したエンタープライズ・クラスの代表的なコンテナー・アプリケーション・プラットフォームの 1 つです。このプラットフォームは、高度なアプリケーション管理に加えて、開発と導入の迅速化と自動化を支援します。アプリケーションを完全に再設計する必要なく、クラウドコンテナーを最大限に活用できるため、開発および IT 運用チームは、1 年で開発できるアプリケーションや主要機能を増やせる俊敏性が得られます。

Red Hat* OpenShift* コンテナー・プラットフォームは、業界標準の Docker* ランタイム環境と Kubernetes* オーケストレーターをベースにしています。開発者が Container as a Service (CaaS) と Platform as a Service (PaaS) のワークフローを既存のアプリケーションに適用できるようにします。

オープンソース・エコシステム
企業がオープンソースのコンテナー・アプリケーションを活用できるように、インテルと Red Hat は最適化されたソリューションを共同開発しました。Red Hat* OpenShift* コンテナー・プラットフォーム向けインテル® Select ソリューションは、インフラストラクチャーの評価時間を大幅に短縮しながら、価格とパフォーマンスを最適化するように設計されています。コンポーネントはワークロードに最適化され、パフォーマンスが検証されています。

インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリー
Red Hat* OpenShift* コンテナー・プラットフォーム向けインテル® Select ソリューションは、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・プラットフォーム、インテル® SSD テクノロジー、インテル® イーサネット・ネットワーク・アダプターを最新の Red Hat* Enterprise Linux* オペレーティング・システムと組み合わせることで、企業が信頼性の高い包括的なソリューションを迅速に活用できるようにします。インテルは Red Hat と協力して、インテル® ディープラーニング・ブースト (インテル® DL ブースト) やインテル® アドバンスト・ベクトル・エクステンション 512 (インテル® AVX-512) などの最新のプラットフォーム・テクノロジーを OpenShift* 内で公開し、開発者がこれらのテクノロジーをより簡単に活用できるようにしています。

高度なセキュリティーと信頼性
インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載した Red Hat* OpenShift* コンテナー・プラットフォーム向けインテル® Select ソリューションは、データを安全に保つよう設計された各種のテクノロジーを備え、高度なセキュリティー機能を提供します。また、リカバリーを容易にする高度な信頼性、可用性、保守性を備えているため、アップタイムが長く、ミッション・クリティカルなワークロードの整合性を保護しながら、サーバーのダウンタイムの頻度とコストを削減できます。

Red Hat* OpenShift* コンテナー・プラットフォーム向けインテル® Select ソリューションの詳細をご確認ください。

VMware Cloud Foundation*

VMware Cloud Foundation* は、企業がオンプレミスでプライベート・クラウドとして導入するか、パブリック・クラウド ・サービス内に導入できる統合ソフトウェア・スタックです。このスタックは、VMware vSphere* によるコンピューティング仮想化、VMware VSAN* によるストレージ仮想化、VMware NSX* によるネットワーク仮想化、VMware vRealize Suite* によるクラウド管理と監視をまとめています。これらの VMware クラウド管理ソリューションは、全部合わせて、インテル® ハイブリッド・クラウドの強力で安全な基盤を提供します。マルチクラウド管理用にその他のツールやサービスも用意されています。

インテルと VMware には、VMware Cloud Foundation* スタック内のすべての製品をインテルのプラットフォーム向けに最適化するために協力してきた強力な実績があります。この関係は、プライベートおよびパブリック・クラウド・インフラストラクチャー間でのライブ・データベース移行や、特定のユースケース専用の構成などの機能に結実しています。特に、VMware vSphere* クラウド仮想化プラットフォームの一部としてのインテル® テクノロジーは、IT チームが新しいワークロードをサポートしながら、インフラストラクチャーの複雑さを管理できるようにします。

インテル® Xeon® プラットフォームで実現するハイパフォーマンス
VMware vSphere* をインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーで実行すると、完全なエンタープライズ・アプリケーション一式をホストするための理想的な IT インフラストラクチャーが実現します。スケーラブルなパフォーマンス、高可用性、およびセキュリティーの組み合わせにより、サービスレベルの向上、市場投入までの時間の短縮、およびより低い総コストでのより高い価値の提供が可能になります。

クラウド・セキュリティー管理
VMware vSphere* では、ハイパーバイザーに高度なセキュリティー機能が統合されています。これらのクラウドベースのセキュリティー機能は機械学習を利用しており、セキュリティー・イベントの可視性、保護、応答時間を向上させます。

インテル® Optane™ テクノロジーのサポート
インテル® Optane™ テクノロジーを採用したメモリーおよびストレージ・ソリューションは、データのモビリティーとポータビリティーを高め、エンドツーエンドのパフォーマンスを高速化します。VMware vSphere* は、インテル® Optane™ DC パーシステント・メモリーをネイティブでサポートしています。これにより、1 台の物理マシン上で複数のワークロードを実行したり、種類の異なる永続メモリーを搭載するサーバー間で仮想マシンのライブ移行を実行したり、永続メモリーの利点を未修正のレガシー・ワークロードに適用したりできます。インテル® Optane™ DC ソリッドステート・ドライブは、キューの深度が小さい場合でも極めて高いスループットを実現することで、パフォーマンスのボトルネックを解消しているため、ビッグ・データ・ワークロードに最適です。

クラウド・テクノロジーの進化に合わせて、インテルと VMware は今後も協力して 5G や IoT などの分野でソリューションを進歩させていきます。vSphere と連携するプロセッサー・シリーズを見つけるには、VMware CPU 互換性ツールで調べてください。

Microsoft* Azure* Stack

Microsoft* Azure* Stack は Azure の拡張機能です。クラウド・コンピューティングの柔軟性とオンプレミス環境のパフォーマンスおよび管理性を兼ね備えています。Azure Stack は、Azure と完全に整合する唯一のハイブリッド・クラウド管理ソフトウェアです。オンプレミスで Azure サービスを提供できるようになるだけでなく、データ・セキュリティーとストレージのあらゆる側面を持続的に管理できるようにします。

さらに、Microsoft* Azure* は、ハイパーコンバージド・インフラストラクチャー (HCI) を使用して、オンプレミスで仮想マシンを実行できる Azure Stack HCI* ソリューションを提供しています。機能は Azure Stack と同様ですが、データセンター統合に重点を置いています。

一貫性のあるハイブリッド・アプリケーションの開発
Azure で実行するか、Azure Stack の一度書くだけでどこへでも展開可能なアプローチを利用するかを問わず、同じ手法でアプリケーションを構築し、展開できるようにすることで、開発者の生産性を最大限に高めることができます。この一貫性のレベルで、ハイブリッド・クラウド環境全体で DevOps アプローチを実施できます。

開発者は、ビジネス、技術、規制の要件を満たしながら一貫性のあるオープンな Azure サービスのセットを使用してアプリケーションを構築できます。この環境は、機械学習アプリケーションの開発や災害復旧システムの作成に最適です。

オンプレミスで Azure サービスの利用が可能
インテル® テクノロジーを搭載した Azure Stack は、パブリック・クラウド ・サービスのメリットを活用しながら、ハイブリッド・クラウド・コンピューティングを自社の要件に合わせて導入できます。クラウド・コンピューティング・サービスとアプリケーション導入モデルの適切な組み合わせを柔軟に選択できるため、ビジネス要件と技術要件の両方に対応できます。

インテル搭載 Azure Stack
インテル® Xeon® プロセッサーとインテル® Solid-State Drive は、Azure Stack にハイパフォーマンス・コンピュートとストレージを提供します。このプラットフォームには、インテル® AES New Instructions (インテル® AES-NI) などのセキュリティー・テクノロジーが搭載されており、移動中および保管中のデータを暗号化します。また、インテル® ソフトウェア・ガード・エクステンションズ (インテル® SGX) はハードウェア・ベースの隔離とメモリー暗号化を実現します。Azure であっても Azure Stack であっても、信頼性の高いインテルのパフォーマンスが、ワークロードをクラウドまで拡張しようとしている企業に安心感を提供します。

Azure クラウド管理により、Azure サービスをお好みの方法で利用できます。Microsoft とインテルのハイブリッド・クラウドを促進するための長きにわたる取り組みにより、Azure Stack はビジネスの将来性を保証する優れたクラウド・コンピューティング・ソフトウェアになっています。開発者は手始めに、無料のシングルサーバー導入オプションである Azure Stack 開発キットを使用して、アプリケーションのプロトタイプを作成できます。

Google Cloud の Anthos*

Anthos は、企業がアプリケーションを構築または最新化し、どこでも実行できるようにするオープン・プラットフォームです。Anthos は Google のマネージドサービスである Google Kubernetes Engine を統合し、コンテナー化されたアプリケーションを本番環境対応の環境で実行できるようにします。

企業はオンプレミス環境とクラウド環境で Anthos を実行できるため、一貫した管理システムを構築できます。この共通環境により、開発者間のコラボレーションが強化され、新しいアプリケーションの市場投入までの時間が短縮されます。

Google Cloud の Anthos 向けインテル® Select ソリューションを使用すると、仮想マシンまたは Kubernetes コンテナーを使用して、ハイブリッド・クラウド全体にアプリケーションを簡単に導入して管理できます。事前テストおよび検証済みのこれらのソリューションは、既存の VMware vSphere* および VMware vSAN* 環境を利用します。

柔軟な導入と管理
Anthos は、Google Cloud、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure* など、オンプレミスのインフラストラクチャーからパブリック・クラウド・サービス・プロバイダーにわたる統一されたクラウドリソース管理とアプリケーションの移植性を提供します。Google Cloud が提供し、インテル® アーキテクチャーに構築されるコンテナー、マイクロサービス・アーキテクチャー、サービスメッシュを使用して、アプリケーションを導入できます。

エンタープライズからクラウドまでの拡張性
Anthos は、再構成、アプリケーションの変更、テストの必要性なしに、オンプレミス・インフラストラクチャーからクラウドまで、ワークロードを安全かつ確実に拡張できるように支援します。

Anthos 向けインテル® Select ソリューションを使用すると、ハイパーコンバージド・インフラストラクチャーのニーズにパフォーマンスとメモリー容量が最適化されたハイブリッド・クラウドを迅速に展開できます。通常必要なスタックの調査や調整は不要です。

AWS Outposts*

AWS Outposts* は、ネイティブ AWS サービスをデータセンターに拡張します。これにより、AWS パブリック・クラウドと同じ API とツールを使用するオンプレミス・クラウドが実現します。これらの接続環境により、ハイブリッド・クラウド全体で一貫性のある体験が実現します。

AWS Outposts* は、ローカル・インスタンス・ストレージをサポートし、最新の AWS 機能にアクセスできる完全に管理されたインフラストラクチャーを提供します。AWS Outposts* には 2 つのオプションがあります。

VMware Cloud on AWS Outposts*
VMware Cloud on AWS Outposts* は、IT チームがオンプレミス・インフラストラクチャーの実行に使用しているのと同じ VMware 制御プレーンと API を使用できるようにします。

AWS Outposts* の AWS ネイティブバリアント
AWS ネイティブバリアントを使用すると、IT チームは AWS クラウドサービスを実行する場合と同じ API と制御プレーンをオンプレミスで使用できます。

AWS Outposts* は、ハイパフォーマンス・インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載したプラットフォーム機能など、インテルの最新世代のテクノロジーに追従できるようにします。つまり、IT チームの仕事を増やすことなく、最適化されたソフトウェアおよびハードウェア構成を活用できます。