データセンターのストレージとメモリーの性能を高速化

重要なポイント:

  • 超高速パフォーマンス

  • 一貫した予測可能なサービス品質 (QoS)

  • 高い耐久性でストレージコストとダウンタイムを削減

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インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズが、高スループットと低レイテンシーを実現

インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、企業やクラウド・サービス・プロバイダー (CSP) が負荷の高いワークロードを実行するために必要な、大規模で複雑なデータセットへのアクセスを高速化します。

従来のストレージが負荷の高いワークロードを中断

今日のデータ集約型のワークロードには、低レイテンシーと高スループットが求められ、予測的なビジネス上の意思決定を促進します。IT 組織は、これまで以上に制約された予算内で、これらの要求を満たすよう努めなければなりません。

DRAM と NAND は、従来コンピューティングと容量ストレージ間のパフォーマンス・バッファーとして機能してきましたが、現代の大規模化するデータセンターでは両者のギャップが広がり続けています。DRAM は、拡張にコストがかかりすぎるため、CPU コアの成長率に比べて高密度化がかなり遅れる場合があります。NAND は、低コストで高い拡張性を提供しますが、高速な NAND ソリッドステート・ドライブ (SSD) でさえ、予測的にデータにアクセスし、処理したり、あるいは今日のマルチギガビット・イーサネット・ネットワーク接続のバッファーとして機能するのに必要な、データ駆動型アプリケーションには不十分です。

パフォーマンスのギャップを埋める

インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、低レイテンシー、高品質のサービス (QoS)、高速スループット、および高い耐久性を提供します。これらの大容量 SSD は、重要なストレージのパフォーマンスのギャップを埋めるため、キャッシュやデータの階層化に最適となっています。 インテル® Optane™ SSD は、NAND SSD とは異なり、インプレース・ライト・テクノロジーを使用しており、これによりパフォーマンスを低下させることなく、読み取りと書き込みを同時に行うことができます。

図 1.インテル® Optane™ SSD が、NAND SSD とメモリー間のストレージのギャップを埋める

超高速パフォーマンス

PCIe 4.0 準拠のインテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、リアルタイムでデータにアクセスし、処理する必要があるアプリケーションに、一貫した低レイテンシーのパフォーマンスを提供します。また、ドライブは、高速イーサネット・ネットワーク・インターフェイス・カード (NIC) 接続へのバッファーとして機能することもできます。

インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、低キュー深度 (QD) で、最大 1.5M の 1 秒あたりの入出力操作 (IOPS) のランダム読み込みまたはランダム書き込み性能を実現します。PCIe バスは、読み取りと書き込みの両方を備えた双方向バスとして設計されています。このため、インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、70/30 のランダム混合ワークロードで、仕様書に記載される以上のパフォーマンス (最大 2M IOPS) を実現します (図 2 を参照)。1 Samsung PM1735 NVM Express (NVMe) NAND SSD と比較して、インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、70/30 のランダム混合ワークロードで、最大 2.2 倍の KIOPS 向上を実現します。1

図 2.インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズが、より優れた IOPS を提供し、ネットワーク飽和を効率的に実現1

また、インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、メタデータのユースケースのメモリー /DRAM オフロード向け専用に設計された独自の 512B ランダム読み取り機能を備えており、混合ワークロードのシナリオでも、最大 5M IOPS に達することができます。

つまり、

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、双方向読み取り / 書き込み機能により、 4 KB ブロック帯域幅が最大 2.2 倍向上1

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、低い QD で IOPS が最大 2.7 倍の向上2

  • Samsung PM1735 NAND SSD と比較して、70% 読み取り / 30% 書き込みのワークロードで、パフォーマンスがワット当たり最大 3.2 倍向上3

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、30% 読み取り / 70% 書き込みのワークロードで、パフォーマンスがワット当たり最大 5.1 倍向上

2023年2月10日に、インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズと Samsung PM1735 PCIe Gen4 SSD を fio バージョン 3.33 テストで比較測定。完全なワークロードと構成の詳細については、https://edc.intel.com/content/www/jp/ja/products/performance/benchmarks/overview/ (インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズ、申告事項 6) をご覧ください。実際のパフォーマンスはこのテスト結果と異なる場合があります。

重要である理由

要は労せずして得るということです。インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、少ないストレージデバイスで、求めるストレージのパフォーマンス・レベルを達成するために必要なパフォーマンス密度を実現します。このアプローチにより、分散型ストレージ・アーキテクチャーで、費用や貴重なスロットを節約できる可能性があります。ホストメモリー機能の拡張を検討している場合、インテル® Optane™ テクノロジーの小ブロックのランダム読み取り性能と低レイテンシーにより、人工知能 (AI) トレーニングや推論ユースケースにおいてスパース・データセットを備えた PCIe バスを使用して、メモリーを大幅に拡張することもできます。100 ギガビットのイーサネット (GbE) ネットワークの飽和に必要な SSD の数を比較すると、インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズにより、3 倍から 6 倍効率的な飽和を実現できます。4これにより、PCIe スロットを解放して、データセンターの設置面積を削減したり、ノード内の容量を増設したりできるというメリットが得られます。

表 1.100 GbE ネットワークの飽和に必要な SSD の数

インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズをキャッシュまたは階層化に使用することで、入出力 (I/O)のボトルネックを大幅に削減できます。インテル® ドライブは、Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、30% 読み込み /70% 書き込みのワークロードにおいて、ワットあたり最大 5.1 倍のパフォーマンスの向上を実現します。3 書き込み集約型のワークロードのパフォーマンスを大幅に改善する機能により、電力を節約し、運用費用 (OPEX) を削減できます。

比類のない低ランダム読み取りレイテンシー

低レイテンシーのインテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、あらゆるワークロードの下でナノ秒に近い応答時間を実現し、書き込みスループットに関係なく、一貫した読み取り応答時間を維持します。

ナノ秒に近いレイテンシーによって、アプリケーションの応答時間が改善します。インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズの低レイテンシーは、その双方向機能により、飽和状態まで一貫性を維持します。小さな 512B データチャンクを読み取ることで、レイテンシーがさらに向上します。

この機能は、金融サービスなどの業界にとって、企業が不正検出、分析、コンプライアンス、市場モデリング、および証券市場取引に関するインサイトを得るまでの時間を短縮できることを意味します。

安定し、予測可能なサービス品質 (QoS)

急速に増大するデータや要求の厳しい顧客の要件に対応する必要がある環境下のデータセンターには、アプリケーションのパフォーマンスが予測可能であることが求められます。

つまり、

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、ファイブナインの応答時間を最大 21 倍向上5

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、4K ランダム読み取りワークロードでのレイテンシーが最大 93% 低下6

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、書き込みワークロードの増加条件下で、読み取り応答時間が最大 147 倍低下7

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、混合の 70% 読み取り / 30% 書き込みワークロードでスループットが最大 8.8 倍向上8

  • Samsung PM1735 NVMe NAND SSD と比較して、600K IOPS でのレイテンシーが最大 95% 低下9

重要である理由

インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズは、予測可能な低レイテンシーと一貫した I/O コマンドの完了時間を提供し、信頼性の高い QoS を実現します。

これらの SSD は、要求の厳しいレイテンシー要件のある重要なアプリケーションや、厳格なサービスレベル契約 (SLA) を持つ顧客向けに最適です。

高い耐久性でストレージコストとダウンタイムを削減

耐久性が向上すれば、ストレージメディアの寿命も伸びます。インテル® Optane™ SSD を書き込み負荷の高いワークロードのキャッシュまたは階層レイヤーとして使用することで、低コストの NAND ストレージメディアの寿命を延ばし、メンテナンス要件とダウンタイムの削減によりコストを節約できます。

つまり、

  • インテル® Optane™ SSD DC P4800X NVMe NAND SSD と比較して、耐久性が最大 67% 向上10

  • NAND 容量ストレージドライブの寿命が最大 20 倍延長11

重要である理由

インテル® Optane™ SSD は、ワークロードが混在する環境向けに設計されており、一般にメモリーに要求される大量のトラフィックに耐えることができます。その極めて高い耐久性により、書き込み負荷の高いワークロード向け、またはストレージ・アーキテクチャーの階層レイヤーとして最適です。

インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズが、驚異的な汎用性を実現

インテル® Optane™ SSD P5800X シリーズを選択し、キャッシュまたは高性能階層レイヤーとして使用したり、拡張メモリーとして AI ユースケースのホストメモリーを強化したり、あるいは EDA (electronic design automation) ユースケースにおけるパフォーマンスの向上向けにローカルに大型ファイルを保存することができます。インテル® Optane™ SSD は、次のメリットを含む、コスト効率とパフォーマンスの高いソリューションで、拡張可能なデータセンターを実現します。

  • 拡張メモリー: 512B 読み取り機能により、PCIe ストレージデバイスを大規模なデータセットのメタデータ、またはスパースデータ向けの拡張メモリーとして使用できます。
  • 高速キャッシュ (最新のデータを一時的にコピーまたは保持): 書き込みバッファーにより耐久性が向上し、読み取りキャッシュがアプリケーションのパフォーマンスを高速化します。
  • インテリジェントな階層化 (データ配置): インテリジェントなデータ配置により、複数の階層を導入してコストを最適化できます。