ゲームからビデオの編集、生産性や複雑な AI 体験まで、今日のコンピューティング・システムには、これまでにない多くが求められます。CPU、GPU、NPU には、異なる役割とそれぞれ独自の強みがあります。
CPU とは
CPU は、数十億個のトランジスターで構成され、複数のプロセッサー・コアを持つものもあり、一般的にコンピューターの「頭脳」と呼ばれます。今日のすべてのコンピューター・システムに不可欠なものであり、コンピューターおよびオペレーティング・システムに必要なコマンドやプロセスを実行します。 また、CPU はネットサーフィンからスプレッドシートの作成まで、プログラムの動作速度を決める上でも重要となります。
GPUとは
GPU は、より小型で特殊なコアを多数搭載したプロセッサーです。 複数のコアが連携して動作し、処理タスクは多くのコアに分割され同時に (または並列で) 処理されるため、極めて高いパフォーマンスを実現します。GPU は、先進のゲームにおいて不可欠なコンポーネントで、より高品質なビジュアルとスムーズなゲームプレイを実現します。GPU は、AI においても有用です。
CPU と GPU の違いとは
CPU と GPU には多くの共通点があります。どちらも不可欠なコンピューティング・エンジンです。どちらもシリコンベースのマイクロプロセッサーです。そして、どちらもデータを処理します。しかし、CPU と GPU は、それぞれ異なるアーキテクチャーであり、その目的も異なります。
CPU は、幅広いタスクに適し、特にレイテンシーやコア当たりのパフォーマンスが重要な、ウェブ・ブラウジングなどのタスクに向いています。CPU は、パワフルな実行エンジンであり、少数のコアを個々のタスクに集中させ迅速に処理を完了させます。これにより、計算からデータベースの実行まで、さまざまな作業の処理に適しているのが特長です。
GPU は、特定の 3D レンダリング・タスクの高速化などの特化した目的向けに、専用 ASIC (特定用途向け集積回路) として始まりました。これらの機能を特定したエンジンは、時間の経過とともに徐々にプログラムし易くなり柔軟性も高まりました。グラフィックスとゲームの驚異的にリアルなビジュアルが依然その主な機能でですが、GPU は、より汎用的な並列プロセッサーとしても進化し、AI などを含む増大するさまざまなアプリケーションを処理するようになりました。
CPU/GPU の組み合わせ
共有グラフィックスが、CPU と同じチップ上に置かれるものもあります。これらの CPU には、専用またはディスクリートのグラフィックスに依存せず、GPU を含みます。これらは、内蔵グラフィックスを備えたプロセッサーであり、多くの利点を提供します。
CPU/GPU には、専用のグラフィックス・プロセッサーよりもスペース、コスト、エネルギー効率の面で多くの利点があります。さらに、グラフィックス関連データの処理および一般的なタスク命令を処理するパワーを提供します。内蔵グラフィックス搭載のプロセッサーは、臨場感あふれるゲーム、4K ストリーミング、ビデオ編集、および高速接続を使うウェブ検索などに適します。
内蔵グラフィックス搭載のプロセッサーはコンパクトなサイズとエネルギー効率を重視するデバイス、ノートブック PC、タブレット、スマートフォン、一部のデスクトップ PC などに使用されます。
ディープラーニングおよび AI の高速化
現在、一部の CPU には、NPU (ニューラル・プロセシング・ ユニット) も搭載され、プロセッサー上で直接 GPU と連携機能し、AI が必要とする高パフォーマンスな推論タスクを実行します。これらの AI により強化されるプロセッサーは、AI の重要な推論のあらゆるステージのトレーニング済みのニューラル・ネットワークの準備に理想的です。トレーニング中に学習した機能は、予測に使用されます。AI が重要度を増し、NPU/GPU の組み合わせは、将来のコンピューティング・システムの主流になります。
まとめ : CPU/NPU/GPU プロセッサーは、十分な RAM との使用で、ディープラーニングや AI の優れた試験台を提供する。
CPU 開発における数十年にわたるリーダーシップ
インテルには CPU 革新の長い歴史があります。それは 1971年のインテル® 4004 プロセッサー、最初の単一チップに完全集積した商用マイクロプロセッサーの発表に始まりました。
現在、インテル® CPU は、周知の x86 アーキテクチャーで、さまざまなスケーラブルな AI 体験を可能にしています。データセンターやクラウド向けのハイパフォーマンスなインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリーから、エッジ向けの優れた電力効率を持つインテル® Core™ プロセッサー・ファミリーまで、インテルはあらゆるニーズに対応する CPU を提供しています。
3D パフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャーの紹介 : インテル® Core™ Ultra プロセッサー
インテルの次のアーキテクチャー革新であるインテル® Core™ Ultra プロセッサーは、全く新しい 3D パフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャーを導入します1。内蔵インテル® Arc™ GPU2 および内蔵 NPU、インテル® AI ブーストにより、これらのチップは、電力効率とパフォーマンスの最適なバランスを提供します。結果として単一のプロセッサーによりユーザーは、先端の AI によるアクセラレーション、臨場感あふれるゲームプレイ、4K ストリーミング、および高速接続を楽しめます。
インテル® Core™ プロセッサー (第 14 世代)
インテル® Core™ プロセッサー (第 14 世代)は、より高速な Performance-core (P-core) とより効率的な Efficient-core (E-core) によるパフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャーおよび業界最先端のツール活用により、パフォーマンスそしてマルチタスク機能を最大限に高めます。
一部のインテル® Core™ プロセッサー (第 14 世代)搭載のノートブック PC には、インテル® Iris® Xe グラフィックスまたは最新の高性能グラフィックス・ソリューションであるインテル® Arc™ GPU が搭載されています。Xe HPG マイクロアーキテクチャーを基礎にインテル® Arc™ グラフィックスは、機械学習の内蔵、グラフィックス・アクセラレーション、およびレイ・トレーシング・ハードウェアをノートブック PC、デスクトップ PC、プロフェッショナル・ワークステーションにおいて可能にします。
インテル® Iris® Xᵉ グラフィックスは、コンテンツ制作や写真およびビデオ編集に最適なインテル® ディープラーニング・ブーストを備えた AI を搭載し、さらにより長いバッテリー持続時間を可能にするための低消費電力のアーキテクチャーを採用しています。
今日では、もはや CPU か GPU のどちらを選ぶという問題ではありません。これまでになく、さまざまなコンピューティングの需要を満たすには CPU と GPU の両方が必要です。最良の結果を得るには、用途に適したツールを使用することです。
ディスクリート GPU オプション
インテルはディスクリート GPU のオプションを 3 つ提供しています。
- インテル® Arc™ GPU は、魅力的なコンテンツを作成し、オーディエンスを魅了し、ゲーム体験の強化を可能にする高性能なグラフィックス・ソリューションです。 Xe HPG マイクロアーキテクチャーを基礎にインテル® Arc™ グラフィックスは、機械学習の内蔵、グラフィックス・アクセラレーション、およびレイ・トレーシング・ハードウェアをノートブック PC、デスクトップ PC、プロフェッショナル・ワークステーションにおいて可能にします。
- インテル® Iris® Xᵉ MAX デディケーテッド・グラフィックスは、ノートブック PC およびデスクトップ PC 向けの、グラフィックス・カードのオプションを備えたディスクリート GPU です。Xe アーキテクチャーに基づき、コンテンツ制作やゲーミングの体験を強化するインテル® Arc™ コントロールなど、より優れたパフォーマンスや新機能が得られます。
- インテル® データセンター GPU は、AI、レンダリング、分析、シミュレーションなどの新しいテクノロジーに対応する GPU です。データセンターの CPU に、強力な並列処理機能も追加します。
CPU から GPU そしてハイブリッドへ
ゲーム体験の向上、クリエイティブなアイデアの実現、ディープラーニングの世界の探求など、インテル® プロセッサーは CPU および GPU の機能そしてそれ以上を提供し、より快適なコンピューティング体験を支えます。