インテル Cyclone 10 GX FPGA デバイス用 Early Power Estimator ユーザーガイド
インテル Cyclone 10 GX デバイス用 Early Power Estimator の概要
このユーザーガイドでは、EPE の使用に関するガイドライン、および電力解析と FPGA の消費電力に与える要因の詳細を提供します。FPGA の消費電力は、Microsoft® Excel ベースの EPE スプレッドシートで計算することができます。より正確な消費電力の見積りには、 Quartus® Primeソフトウェアの Power Analyzer を使用します。
インテル® は、デザインが使用可能になると、EPE スプレッドシートから Quartus® Primeソフトウェアの Power Analyzer への切り替えを推奨しています。Power Analyzer は、デザイン内の各リソースの配線やコンフィグレーションなど、デザインに関するより詳しい情報が含まれているため、より精度の高い結果を得ることができます。
インテル® は、EPE の結果を仕様ではなくダイナミック消費電力の見積りとして使用することを推奨しています。ダイナミック消費電力は、実際のデバイスとデザイン入力信号の影響を受けやすいため、デバイスの動作中に確認する必要があります。スタティック電力は、限定として通知され、より大きい電力の特性と正確な入力を通知する際は、仕様と見なされます。EPE がスタティック電力を通知する方法と相関するデバイスのスタティック電力の計算方法については、付録のスタティック消費電力の測定を参照してください。
- デザインの作成前または作成中での消費電力の見積りが可能
- Quartus® Primeで生成した EPE ファイルを使用し、 Quartus® Primeソフトウェアから EPE スプレッドシートにデバイスリソース情報をインポートが可能
- デザインの暫定的な熱解析の実行が可能
パワーモデル・ステータス
暫定的なパワーモデルは、シミュレーション結果、プロセスデータ、およびその他の既知のパラメーターに基づいて作成され、時間の経過と共に変化する可能性があります。最終的なパワーモデルは、何千ものデザインでプロダクション・デバイスに統合され、それ以上の変更は行われません。選択されたデバイスのパワーモデルのステータスは、EPE スプレッドシートの Main ワークシートに表示されます。
- Power Analyzer:より高いパワーレールに対してシリコンの実際の値より 10% 以内、すなわち、正確な入力とトグルレートを要件とします。
- EPE スプレッドシート:より高いパワーレールに対してシリコンの実際の値より 15% 以内、すなわち、正確な入力とトグルレートを要件とします。推奨されるマージンは、report タブに表示されます (Report タブセクションを参照 )。
消費電力の見積りの精度に影響する要因については、5項を参照してください。
改訂履歴
日付 |
バージョン |
変更内容 |
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2017 年 5 月 | 2017.05.08 | 初版 |
インテル Cyclone 10 GX デバイス用 Early Power Estimator の設定
システム要件
- Windows オペレーティング・システム
- Microsoft Excel 2003、Microsoft Excel 2007、または Microsoft Excel 2010
- Quartus® Prime プロ・ソフトウェアのバージョン 17.0 以降 ( インポート用ファイルを生成する場合 )
Early Power Estimator のダウンロードとインストール
利用規約を読んだ後、I Agreeをクリックし、Microsoft Excel (.xls または .xlsx) ファイルをダウンロードします。
Microsoft Excel 2003、Microsoft Excel 2007 および Microsoft Excel 2010 では、マクロ・セキュリティー・レベルはデフォルトでHighに設定されています。マクロ・セキュリティー・レベルがHighに設定されていると、マクロは自動的に無効になります。EPE スプレッドシートを正しく機能させるために、マクロを有効にしてください。
Microsoft Excel 2003 でのマクロ・セキュリティー・レベルの変更
Microsoft Excel® 2003 でのマクロ・セキュリティー・レベルを変更するには、次の手順を実行します。
- Tools > Optionsをクリックします。
- Security > Macro Securityをクリックします。
- Security ダイアログボックスでSecurity Level > Mediumを選択し、Okをクリックします。
- OptionsウィンドウでOKをクリックします。
- Early Power Estimator スプレッドシートを閉じ、再度開きます。
- Pop-up ウィンドウでEnable Macrosをクリックします。
Microsoft Excel 2007 でのマクロ・セキュリティー・レベルの変更
Microsoft Excel® 2007 のマクロ・セキュリティー・レベルを変更するには、次の手順を実行します。
- .xlsxファイルの左上の隅にあるOfficeボタンをクリックします。
- メニューの下にあるExcel Optionsボタンをクリックします。
- 左側のTrust Centerボタンをクリックし、次にTrust Center Settings ボタンをクリックします。
- Trust CenterダイアログボックスでMacro Settingsボタンをクリックします。Disable all macros with notificationオプションをオンにします。
- Early Power Estimator スプレッドシートを閉じ、再度開きます。
- Office リボンの下にセキュリティー警告が表示されたら、Optionsをクリックします。
- Microsoft Office* Security OptionsダイアログボックスでEnable this contentをオンにします。
Microsoft Excel 2010 でのマクロ・セキュリティー・レベルの変更
Microsoft Excel® 2010 のマクロ・セキュリティー・レベルを変更するには、次の手順を実行します。
- Fileをクリックします。
- Help > Optionsをクリックします。
- Trust Center > Trust Center Settingsをクリックします。
- Trust CenterダイアログボックスでMacro Settingsボタンをクリックします。Disable all macros with notificationオプションをオンにします。
- Early Power Estimator スプレッドシートを閉じ、再度開きます。
- Office リボンの下にセキュリティー警告が表示されたら、Enable Contentをクリックします。
消費電力の見積り
Early Power Estimator を使用した消費電力の見積りは、デザインサイクルのどの段階でも実行することができます。デザインをまだ開始していない場合、またはデザインが部分的に完了している場合に、EPE を使用した電力見積りができます。EPE では完了したデザインの電力見積りが提供できますが、 インテル® は、完成したデザインの正確な配置と配線の情報に基づいた精度の高い見積りのために、 Quartus® Primeソフトウェアの Power Analyzer の使用を推奨しています。
FPGA デザイン開始前の消費電力の見積り
利点 | 制約 |
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FPGA デザインの開始前に EPE スプレッドシートで消費電力を見積るには、次の手順を実行します。
- EPE スプレッドシートの Main ワークシートで、Family、Device Grade、Package、Transceiver Grade のドロップダウン・リストから、対象ファミリー、デバイス、およびパッケージを選択します。
- EPE スプレッドシートの各ワークシートに値を入力します。EPE スプレッドシートの異なるワークシートには、クロックや PLL( フェーズ・ロック・ループ ) などの異なる消費電力セクションが表示されます。
- Main ワークシートのTotal (W) セルに、見積られた総消費電力が表示されます。
FPGA デザイン作成中の消費電力の見積り
FPGA デザインが部分的に完了している場合、Quartus® Prime ソフトウェアで生成された EPE ファイル (<revision name> _early_pwr.csv) を EPE スプレッドシートにインポートできます。<revision name> _early_pwr.csvから EPE スプレッドシートに情報をインポートした後、最終的なデザインのデバイスリソースの見積りを反映するために、EPE スプレッドシートの編集ができます。
利点 | 制約 |
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ファイルのインポート
FPGA デザインが部分的に完了している際に消費電力を見積るには、ファイルをインポートします。
ファイルをインポートすることで、情報を EPE に手動で入力する時間と労力が軽減されます。また、ファイルのインポート後に、値を手動で変更することも可能です。
EPE ファイルの生成
EPE ファイルを生成するには、次の手順を実行します。
- 部分的な FPGA デザインを Quartus Prime ソフトウェアでコンパイルします。
- Project メニューでGenerate Early Power Estimator Fileをクリックし、Quartus Prime ソフトウェアで <revision name> _early_pwr.csvを生成します。
EPE スプレッドシートへのデータのインポート
EPE スプレッドシートで情報を変更する前に、EPE スプレッドシートに EPE ファイルをインポートする必要があります。また、ファイルをインポートした後、すべての情報を確認する必要があります。
Quartus Prime ソフトウェアからファイルをインポートすると、Quartus Prime ソフトウェアに入力されたすべての入力値が入力されます。また、旧バージョンの EPE スプレッドシートからエクスポートされた値をインポートすることも可能です。
EPE スプレッドシートにインポートされる入力値は、デザインごとに Quartus Prime ソフトウェアから取り込まれた値、または旧バージョンの EPE スプレッドシートに入力されていた値です。EPE スプレッドシートの値は、変更するデザイン要件に合わせて手動で編集することができます。
EPE スプレッドシートにデータをインポートするには、以下の手順を実行します。
- EPE スプレッドシートで、Import CSVをクリックします。
- Quartus Prime ソフトウェアまたは旧バージョンの EPE スプレッドシートから生成された EPE ファイルをブラウズし、Openをクリックします。ファイルには、<revision name> _early_pwr.csvのファイル名が付いています。
- ファイルをインポートすると、マウスカーソルがビジーから通常の状態に変わります。インポート中に警告が出た場合、EPE はEPE Import Warnings ダイアログボックスを作成します。予期される警告を確認するために分析を行います。予期しない警告がある場合は、インポートの完了後に EPE の対応するフィールドを手動で変更する必要があります。後の参照のために、Copy to Clipboardをクリックすると、すべての警告メッセージをクリックボードにコピーすることができます。OKをクリックし、EPE Import Warningsダイアログボックスを閉じます。
次の図は、Stratix V デバイスの EPE スプレッドシートからデザインをインポートする際に発生し得る、警告例を示しています。最初のエラーメッセージは、旧バージョンの EPE スプレッドシートで入力されたボードのモデルがサポートされておらず、その値が Typical に設定されていたことを示します。2番目と3番目のエラーメッセージは、2つのファミリー間でデバイスの注文コードが変更されていることを示しており、そのため Device と Package の入力フィールドの以前の値が直接インポートされずに、デフォルト値に設定されています。最後の2つのメッセージは、インポートされたファイルに必要な情報がなく、対応するフィールドがデフォルト値に設定されていることを示します。また、最後のメッセージは、情報が旧バージョンの EPE スプレッドシートに存在しなかったこと、またはインポートファイルが破損していることを示している可能性があります。

FPGA デザイン完了後の消費電力の見積り
デザインが完了すると、 インテル® は Quartus® Prime ソフトウェアの Power Analyzer の使用を強く推奨しています。Power Analyzer は、高精度なデバイスの消費電力の見積りを提供します。Power Analyzer は、シミュレーション、ユーザー割り当て、および配置配線の情報からのトグルレートを使用して、正確な電力の見積りを提供します。
改訂履歴
日付 |
バージョン |
変更内容 |
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2017 年 5 月 | 2017.05.08 | 初版 |
インテル Cyclone 10 GX グラフィカル・ユーザー・インターフェイス用 Early Power Estimator
多くの入力と出力フィールドには、フィールドの目的を説明するツールチップがあります。ツールチップを含むフィールドは、フィールドラベルの右上の隅に赤い三角形を表示します。ラベルの上にマウスを置くと、ツールチップが表示されます。
Early Power Estimator の入力フィールド
入力フィールドへの直接入力
一部のフィールドでは、フィールドに直接値を入力できます。クロック周波数やリソース数など、可能な値が広範囲のデータとしてよく使用されるフィールドです。
入力した値がフィールドにおいて正当性に欠ける場合、または不適切である場合、エラーメッセージが表示されます。エラーメッセージは、無効な値の条件を表示し、有効な値の範囲を入力します。エラーメッセージ例を下に示します。この例では、選択されたファミリー、デバイス、トランシーバー・グレード、デバイスグレード、およびパッケージの組み合わせにおいて、許容範囲を超える温度を入力しています。また、エラーメッセージは許容範囲 0~100 を表示しています。OKをクリックすると、フィールド値は以前の値に戻ります。

特定の数値タイプが予期されていて、テキスト値または誤った数値タイプを入力する場合、入力した値が予期されたデータタイプに変換できないことを示すエラーメッセージの結果が表示されます。下の図で例を示します。この例では、RAM ブロック数を表す整数値を予期するフィールドに、小数値 (37.5) を入力しています。OKをクリックすると、フィールドは以前の値に戻ります。

多くのフィールドには、選択されたファミリーとデバイスに基づいた制限があります。フィールド値の制限についてより理解するには、このユーザーガイドの関連するフィールド説明、適切な EPE ワークシートのツールチップ、または Cyclone® 10 GX Device Handbook を参照してください。
ドロップダウン入力フィールド
有効な値の数が限られている入力フィールドでは、しばしばドロップダウン・メニューを使用します。ドロップダウン・メニューは、フィールドをクリックすると表示される下向き矢印で示されます。フィールドを2回クリックすると、許容値のリストが表示されます。所望の値をクリックで選択し、フィールドに値を入力します。下の図にドロップダウンの入力フィールドの例を示します。

また、ドロップダウン・メニューがある入力フィールドに値を直接入力することも可能です。値を直接入力するには、フィールドを選択して F2 キーを押し、次に所望の値を入力します。入力する値は、ドロップダウン・メニューで使用可能な値のいずれかの必要があり、使用不可の値を入力するとエラーメッセージが表示されます。

エラーダイアログのRetryをクリックして新しい値を入力するか、最後の正当な値に戻すためにCancelをクリックします。Helpをクリックすると、一般的な Excel のヘルプウィンドウが表示されます。
Early Power Estimator の出力フィールド
MainとReportワークシートの熱電力の見積りのような一部の出力フィールドは、デザイン仕様のエラーの値を赤色で表示する場合があります。結果が赤色で表示された場合は、該当ワークシートでエラーまたは使用率が 100% を超えているかどうかを確認してください。信頼性の高い電力と温度の見積りを得るために、エラーを修正してください。
Early Power Estimator の入出力フィールド
例えば、幾つかの I/O モードではPin Clock Frequency値を手動で入力し、同時に、他の I/O モードでは他の入力フィールドに基づいてPin Clock Frequencyを自動で計算されます。
出力として機能している時に入出力フィールドに値を入力しても、効果はありません。値は、計算された値に戻ります。
Early Power Estimator のフィールド・シェーディング

Device、Device GradeおよびPackageなどの通常の入力フィールドは、白いシェーディングになっています。入出力フィールドも白いシェーディングで示されます。
この例のPackageのように許容値が1つしかない入力フィールドは、灰色のシェーディングになっています。この例では、選択したデバイスとデバイスグレードの組み合わせで、唯一サポートされるパッケージです。異なるデバイスとデバイスグレードの組み合わせでは、1つ以上のパッケージをサポートする可能性があり、その場合はPackageのフィールド・シェーディングが白くなります。
Power Model Status、またはP STATICのような出力フィールドは、薄い青色のシェーディングになっています。TOTAL (W) など一部の出力フィールドは、強調のために濃い青色を使用しています。
Early Power Estimator の入力フィールドの依存性
1つのワークシートで行う変更は、入力フィールド間の依存関係のために、別のワークシートの値に影響を及ぼす可能性があります。例えば、 I/O ワークシートで入力した現在の I/O 規格をサポートしていないデバイスを選択すると、 I/O 規格の値は新しいデバイスでサポートされている I/O 規格の値に自動的に変わります。
一般的に、 Cyclone® 10 GX デバイス用 Early Power Estimator は、入力の正当性を保持する必要がない限り、自動的に入力値を変更しません。1つのフィールドでの変更は、他のフィールドにはほとんど影響しませんが、フィールド値の全体的な組み合わせは適切でなければなりません。しかしながら、予期せぬ結果を引き起こす場合があります。下の例を考慮してみましょう。
Main ワークシートでDev1が選択され、I/O ワークシートで I/O 規格IO1が選択されていると仮定します。また、デバイスDev1が I/O 規格IO1とIO2をサポートするとします。デバイス選択を、I/O 規格の1つであるIO2のみをサポートするDev2に変更するとします。デバイス選択を変更した結果、I/O ワークシートの I/O 規格は、IO2に変わります。仮に、デバイス選択をDev1に戻したとしても、IO2がデバイスDev1の正当な I/O 規格値であるため、I/O 規格は変わりません。注意すべき重要点は、デバイスをDev1からDev2に変更して再度元に戻すことは、潜在的に意図していなかった I/O ワークシートの I/O 規格の変更となる点です。
Early Power Estimator ボタン
- Manage Power Rail Configurationボタンで、パワーレールのコンフィグレーションを選択するReport タブを開きます。
- Manage Power Regulators ボタンで、Enpirionタブを開きます。
改訂履歴
日付 |
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2017 年 5 月 | 2017.05.08 | 初版 |
インテル Cyclone 10 GX デバイス用 Early Power Estimator のワークシート
各アーキテクチャー機能について詳しくは、各ワークシートを参照してください。
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - 共通ワークシート・エレメント
総熱消費電力
Total Thermal Power フィールドは、入力ワークシートのすべての FPGA リソースで消費される全熱電力の見積りを行います。一部のワークシートでは、Total Thermal Power に寄与するコンポーネントの内訳を提供するものもあります。
リソース使用率
たいていのワークシートには、入力ワークシートのモジュールでのリソース使用率の見積りを提供する1つもしくはそれ以上のフィールドがあります。このような値は、選択されたデバイスの所定のタイプのより高い使用可能リソースに基づいて計算されます。リソース使用率が 100% を超えると、値は赤で強調して表示され、現在のデバイスがワークシートに入力されたリソースをサポートできないことを警告します。加えて、使用率が 100% を超えるワークシートでは、MainとReport のワークシートに表示される熱電力の値が赤で表示されます。
パワーレール消費電流
たいていのワークシートには、入力ワークシートの FPGA リソースで使用されるすべてのパワーレールのダイナミック消費電流 ( および該当する場合はスタンバイ消費電流 ) を示す表があります。同じパワーレールが複数のワークシートに表示され、Reportワークシートのダイナミック電流とスタンバイ電流の合計は、個々のワークシート内の所定の電圧での所定のレールに対応するすべての電流の合計です。Reportワークシートには、個々のワークシートで通知されないスタティック電流も示されます。
エラーと警告
Error と warning フィールドは、このワークシートまたは他の関連するワークシートに入力される情報の問題の警告するエラーおよび警告メッセージを表示します。現在のワークシートにエラーメッセージがある場合、現在のワークシートに対応するMainとReportワークシートに表示される熱電力値は、赤で強調してエラーメッセージが表示されます。正確な電力見積りには、すべてのエラーメッセージを解決する必要があります。
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - Main ワークシート

必要なパラメーターは、ジャンクション温度を手動で入力するか、自動計算されるかによって異なります。
パラメーター | 説明 |
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Family | デバイスファミリーを選択します。 |
Device |
デバイスを選択します。 より大きいデバイスでは、スタティック消費電力とクロックのダイナミック消費電力が増加します。それ以外のすべてのコンポーネントの消費電力では、デバイス選択の影響を受けません。 |
Device Grade |
使用する動作温度、スピードグレード、および電源オプションの組み合わせを選択します。
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Package |
デバイスパッケージを選択します。 より大きいパッケージでは、冷却面がより大きくなり、回路基板との接触点が増加するため、熱抵抗が減少します。パッケージの選択は、ダイナミック消費電力に直接影響しません。 |
Power Characteristics |
標準的または理論上のワースト・ケース・シリコン・プロセスを選択します。 ダイ間で、プロセスのばらつきがあり、主にスタティック消費電力に影響を及ぼします。 Power Characteristics でTypicalを選択すると、標準シリコンによる平均消費電力値に基づく見積り結果になります。FPGA ボードの電源デザインでは、ワースト・ケース値として Maximumを選択します。Enpirion デバイスの選択を有効にするには、Power Characteristics でMaximumを選択してください。 |
VCC Voltage (mV) | デバイスの VCCパワーレールを単位 mV で選択します。 |
Power Model Status | デバイスのパワーモデルが、予備または最終状態かを示します。
Early Power Estimator への正確な入力を仮定すると、計算された電流値のマージンは以下のようになります。
|
Junction Temp, TJ | ジャンクション温度 (TJ) を自動的に計算するか、ユーザーが入力するかを選択します。 |
Ambient Temp, TA (°C)/Junction Temp, TJ (°C) |
デバイスを冷却する大気の温度を入力します。この値は、選択したデバイスのグレードに応じて、–40°C~125°Cの範囲で設定できます。ジャンクション温度オプションのAuto Computeをオンにすると、このフィールドに周囲温度を入力でき、それ以外の方法では実際のジャンクション温度を入力します。 |
Cooling Solution |
関連するエアフローの冷却ソリューションを選択します ( このフィールドは、ジャンクション温度を直接入力する場合は使用できません )。 ヒートシンクとエアフローの代表例が示されます。ヒートシンクが大きいほど熱抵抗が減少するため、ジャンクション温度も低下します。ヒートシンクとエアフローが把握できている場合は、データシートを参照し、Customを選択して、 θJAJunction-Ambient フィールドにシステムに応じてジャンクションから周辺までの値を入力します。 |
θJA Junction-Ambient | 特定のカスタム冷却ソリューションがある場合、Junction-Ambient 値を単位 °C/W で入力します。この値は、Auto Computeを選択した場合、最後のジャンクション温度の計算に使用されます ( このフィールドは、ジャンクション温度を直接入力する場合は使用できません )。 |
Board Thermal Model |
このフィールドは、ヒートシンクが未使用、もしくはジャンクション温度を直接入力する場合は、使用できません。 熱解析で使用するボードタイプを選択します。使用可能な値は、次のとおりです。
システムの詳しい熱シミュレーションを実行し、最後のジャンクション温度を決定する必要があります。この2つの熱抵抗モデルは初期見積り専用です。 |
θJB Junction-Board |
特定のカスタム Board Thermal Model がある場合、 θJB Junction-Board値を単位 °C/W で入力します ( このフィールドは、ヒートシンクが未使用の場合、またはジャンクション温度を直接入力した場合は使用できません ) 。 |
Board Temp, TB (°C) |
カスタムまたは標準 Board Thermal Model を入力した場合の熱計算で使用するボード温度を単位 °C でを入力します ( このフィールドは、ヒートシンクが未使用の場合、またはジャンクション温度を直接入力した場合は使用できません ) 。 |
熱消費電力とは、デバイス内で放散される電力のことです。総熱消費電力は、スタティック、スタンバイ、およびダイナミック消費電力を含んだデバイスで使用されるすべてのリソースの熱消費電力を合計したものです。総熱消費電力には、I/O ワークシートの熱コンポーネントのみが含まれ、リファレンス電圧終端抵抗のような外部からの熱消費電力は含まれません。
スタティック消費電力 (PSTATIC) とは、デザインの動作とは無関係のチップ上の熱消費電力のことです。PSTATICは、I/O DC バイアス消費電力とトランシーバー DC バイアス消費電力以外の、すべての FPGA 機能ブロックからのスタティック消費電力を含み、I/O と XCVR ワークシートのそれぞれにスタンバイ消費電力が含まれています。PSTATICは、ジャンクション温度と電力特性 ( プロセス ) によって変化する唯一の熱電力コンポーネントです。PSTATICは、選択されたデバイスで大きく異なる唯一の熱電力コンポーネントです。
カラムヘッダー | 説明 |
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Logic | ALM( アダプティブ・ロジック・モジュール ) 、FF( フリップブロック ) 、および関連する配線でのダイナミック消費電力を表示します。Logicをクリックし、詳細を表示します。 |
RAM | RAM と関連する配線でのダイナミック消費電力を示します。RAMをクリックし、詳細を表示します。 |
DSP | DSP( デジタル信号処理 ) ブロックと関連する配線でのダイナミック消費電力を表示します。DSPをクリックし、詳細を表示します。 |
Clock | クロック・ネットワークのダイナミック消費電力を表示します。クロックのダイナミック消費電力は選択されたデバイスで影響されます。Clockをクリックし、詳細を表示します。 |
PLL | PLL( フェーズ・ロック・ループ ) でのダイナミック消費電力を表示します。PLLをクリックし、詳細を表示します。 |
I/O | I/O ピンと I/O サブシステムの熱消費電力を表示します。I/Oをクリックし、詳細を表示します。 |
XCVR | トランシーバー・ブロックの総消費電力を表示します。XCVRをクリックし、詳細を表示します。 |
Pstatic | クロック周波数とは無関係のスタティック消費電力を表示します。I/O とトランシーバー・ブロックのスタティック消費電力を含みますが、スタンバイ消費電力は含みません。Pstatic は、ジャンクション温度、選択されたデバイス、電力特性、M20K、DSP、および高速 LABの使用量によって影響されます。
注: 特定のデバイスのスタティック消費電力の測定についての情報は、付録スタティック消費電力の測定を参照してください。
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TOTAL (W) | FPGA からの熱として放散される全電力です。この電力には、オフチップ終端抵抗での消費電力は含まれません。 |
Thermal Analysis の項では、ジャンクション温度 (TJ) を示し、 大きい周辺温度 (TA) 値を許容します。
カラムヘッダー | 説明 |
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Junction Temp, TJ (°C) |
Junction Temp (TJ) で値を入力した場合、このフィールドの値は入力した値と等しくなります。 Junction Temp (TJ) で Auto Compute を入力すると、このフィールドは、提供された熱パラメーターに基づいて、見積られたデバイスのジャンクション温度を表示します。ジャンクション温度は、チップのトップとボードを介して全熱電力を放散して決定されます。 |
Maximum Allowed TA (°C) / Maximum Allowed TJ (°C) |
Junction Temp (TJ) で値を入力すると、このフィールドの値は、入力定したデバイスグレードに基づいたより大きい許容デバイスのジャンクション温度 ( 単位 °C) になります。 Junction Temp (TJ) で Auto Compute を入力すると、このフィールドは、入力された冷却ソリューションとデバイスグレードに基づいて、より大きい許容ジャンクション温度を超えずにデバイスが受け入れられる、より大きい周囲温度 ( 単位 °C) のガイドラインを提供します。 |
提供された情報に基づいて、ジャンクション温度を直接入力するか、自動的に計算することができます。ジャンクション温度を入力するには、Input ParametersセクションのJunction TempフィールドでUser Enteredを選択します。ジャンクション温度を自動的に計算するには、同じフィールドでAuto Computeを選択します。
ジャンクション温度を自動的に計算する際は、デバイスの周囲温度、エアフロー、冷却ソリューション、ボードの熱モデル、およびボード温度により、ジャンクション温度を単位 °C で決定します。ジャンクション温度は、デバイスと熱の条件に基づいて見積られる動作ジャンクション温度です。
デバイスをヒートソース、ジャンクション温度をデバイスの温度として考慮することができます。通常、温度はデバイスの各部で異なりますが、解析の簡略化のために、デバイスの温度は測定場所に関係なく一定であると見なすことができます。
デバイスからの電力は、多くの経路を通して放散されます。システムの熱特性によってさまざまな経路が重要になります。電力の放電経路は、デバイスでヒートシンクを使用するかどうかにより、重要性が異なります。
ヒートシンクの未使用
- デバイスからケースを通過し大気中に放散
- デバイスからボードを通過して大気中に放散
EPE スプレッドシートで使用するモデルでは、電力はケースとボードを通して放散されます。θJA値は、ケースを通過する経路とボードを通過する経路を考慮した異なるエアフローオプションで計算されます。
周囲温度は変化しませんが、ジャンクション温度は熱特性と総消費電力により変化し、このジャンクション温度の変化に影響されます。ジャンクション温度の計算は繰り返し行われます。
次の等式は、θJA値、周囲温度、およびジャンクション温度の合計に基づいて計算された全電力を示しています。
ヒートシンクの使用
ヒートシンクを使用する場合、電力は主に、デバイスからケース、熱インタイフェイス材料、およびヒートシンクを通過して放散されます。また、ボードを通過する放電経路もあります。ボードを通過する経路は、大気への経路と比べると影響が少ないです。
EPE スプレッドシートで使用されるモデルでは、電力の放散は、ボードを通過する経路と、ケースとヒートシンクを通過する経路があります。ジャンクションからボードまでの熱抵抗 (θJB) は、ボードを通過する経路の熱抵抗と言えます。ジャンクションから周囲までの熱抵抗 (θJA) は、ケース、熱インターフェイス材料、およびヒートシンクを通過する経路の熱抵抗と言えます。
EPE スプレッドシートの熱モデルにθJB を考慮する場合は、Board Thermal Model パラメーターをTypicalまたはCustomに設定します。それ以外では、Board Thermal Model パラメーターをNone (conservative) に設定します。この場合、ボードを通過する経路は消費電力には考慮されず、より慎重な熱消費電力の見積りが得られます。
ジャンクションから周囲までの熱抵抗 (θJC)、ケースからヒートシンクまでの熱抵抗 (θCS)、およびヒートシンクから周囲までの熱抵抗 (θSA) の加算は、次に示す θJAの等式で算出されます。
パラメーターのセクションで選択したデバイス、パッケージ、エアフロー、およびヒートシンク・ソリューションに基づいて、EPE スプレッドシートは θJAを産出します。
ロー、ミディアム、またはハイ・プロフィール・ヒートシンクを使用する場合、Still Airの値と100 lfm (0.5 m/s)、200 lfm (1.0 m/s)、および400 lfm (2.0 m/s) のエアフロー率から、エアフローを選択します。カスタム冷却ソリューションを使用する場合は、カスタム θJA値を入力します。カスタム θJA値には、エアフローとジャンクションからケースまでの抵抗を統合する必要があります。これらの値は、ヒートシンクの製造元から入手することができます。
周囲温度は変化しませんが、ジャンクション温度は熱特性によって変化します。ジャンクション温度が変化すると、ジャンクション温度の計算に使用するデバイスの熱特性に影響するため、ジャンクション温度の計算は繰り返し行われます。これらのデバイスの熱特性は、ジャンクション温度の計算に使用されます。
総消費電力は、θJAと θJB値、ボードの周囲温度およびジャンクション温度に基づき、次の等式で計算されます。
ボタン名 | 説明 |
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Logic | Logic ワークシートを開き、ALM( アダプティブ・ロジック・モジュール ) 、FF( フリップブロック ) 、および関連する配線でのダイナミック消費電力の詳細を表示します。 |
RAM | RAM ワークシートを開き、RAM と関連する配線でのダイナミック消費電力の詳細を表示します。 |
DSP | DSP ワークシートを開き、DSP( デジタル信号処理 ) ブロックと関連する配線でのダイナミック消費電力の詳細を表示します。 |
クロック | Clock ワークシートを開き、クロック・ネットワークと関連する配線でのダイナミック消費電力の詳細を表示します。 |
PLL | PLL ワークシートを開き、PLL( フェーズ・ロック・ループ ) と関連する配線でのダイナミック消費電力の詳細を表示します。 |
I/O | I/O ワークシートを開き、I/O ピンと I/O サブシステムでの熱消費電力の詳細を表示します。 |
XCVR | XCVR ワークシートを開き、トランシーバー・ブロックでの総消費電力の詳細を表示します。 |
Reset | Early Power Estimator をデフォルト値にリセットし、入力したすべてのパラメーターを消去します。 |
Import CSV | コンマ区切り値ファイルからパラメーターへインポートが可能です。 |
Export CSV | パラメーターからコンマ区切り値ファイルにエクスポートが可能です。 |
View Report | Report ワークシートを表示します。 |
Manage Power Rail Configuration | Report ワークシートに Power Rail Configuration の表を表示します。 |
Manage Power Regulators | Enpirion ワークシートに Regulator Selection の表を表示します。 |
Cyclone 10 GXデバイス用 EPE - Logic ワークシート

入力パラメーター | 説明 |
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High-Speed Tile Usage |
High-Speed Tile Usage の設定を選択します。この値は、Typical Design、Typical High-Performance Design、または Atypical High-Performance Design のいずれかになります。
この設定は、EPE スプレッドシートの Main ワークシートのスタティック消費電力 (PSTATIC) に影響を及ぼします。また、EPE スプレッドシートの Logic ワークシートに入力されたロジックリソースによるダイナミック消費電力にもわずかに影響を与えます。 注:
Quartus® Primeソフトウェアからデザインをインポートする際、Early Power Estimator は high-speed tile usage で精密な値をインポートし、この設定値をImportedに変更します。
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入力パラメーター | 説明 |
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Module |
デザインの各モジュール名を入力します ( オプション入力 )。 |
#Half ALMs |
デザインで使用されている ALM( アダプティブ・ロジック・モジュール ) の数を2倍入力します。 |
# FFs |
このモジュールの FF( フリップフロップ ) の数を入力します。 FF に関連付くクロックの配線消費電力は、EPE スプレッドシートの Clock ワークシートで個別に計算されます。 |
Clock Freq (MHz) |
クロック周波数を単位 MHz で入力します。この値は、デバイスファミリーのより大きい周波数仕様により制限されます。 注:
Quartus® Primeソフトウェアからデザインをインポートする際、一部のインポートされた ALM の半分と FF は、クロック周波数が0MHz の可能性があり、これは、次の2つの理由のいずれかにより発生します。
|
Toggle % |
ブロック出力信号が値を変える際に、クロックサイクルの平均割合を入力します。トグルレートは、クロック周波数で乗算され、1秒あたりの遷移数を決定します。例えば、トグルレート 12.5% で 100 MHz の周波数の場合、各 LUT または FF の出力トグルは1秒あたり 1,250 万回 (100MHz × 12.5%) になります。 トグルレートの幅は、0~100% です。一般的に、トグルレートは 12.5% で、これは 16 ビット・カウンターのトグルレートです。たいていのロジックは頻繁にはトグルしないため、トグルレートは 50% 未満が現実的です。トグルレートを低く見積らないよう、シミュレーションで得た現実的なトグルレートを使用してください。 例えば、入力が VCC に接続された TFF(T フリップフロップ ) は、クロックサイクルごとに出力がロジック状態を変化させるため、トグルレートは 100% です。より詳しい解析について、下の図で示す4ビット・カウンターの例を参照してください。 FF を含むいずれの行でも、トグルレートは 100% 以上にできません。デザイン中のわずかな ALM ではグリッチが起こるかもしれず、そのような ALM ではトグルレートが 100% を超える場合があります。このような ALM は # FFs を 0 に設定して個別の行に入力します。 |
Routing Factor |
出力の配線消費電力の範囲を示します。 電力の影響が大きく、この要因によりキャプチャーされる特性には、次のものがあります。
このフィールドのデフォルト値は、標準です。実際の値は、デザインのブロック間、およびデザインの配置により異なります。より正確な結果は、 Quartus® Primeソフトウェアが配置情報の詳細にアクセスできるため、 Quartus® Primeソフトウェアからこの値をインポートする必要があります。 Quartus® Primeデザインが存在しない場合、通常、より高い値は FPGA 上の広い距離で多数の目的地にファンアウトする信号に対応し、同時に低い値はより局在化の信号に対応します。 このフィールドをデフォルト値から変更し、ブロックの配置に応じて消費電力の変動を調べることができます。この値を変更する際は、標準デザインで極端な値をなるべく使用せず、デザインの小さなサブセットに対してのみに使用するように留意してください。 |
Thermal Power (W) - Routing |
配線見積りに起因する消費電力を単位 W で示します。 配線消費電力は、配置配線によって異なり、デザインの複雑さに関係します。ここに示された値は、100 以上の実際のデザインでの観測に基づいた配線消費電力を表しています。 デザインで使用された正確な配線に基づく正確な解析には、 Quartus® Prime Power Analyzer を使用します。 |
Thermal Power (W) - Block |
ALM の内部トグルに起因する消費電力を単位 W で示します。 ロジックブロック消費電力は、実装された機能と各種入力の相対的なトグルレートの組み合わせです。EPE スプレッドシートでは、100 以上の実際のデザインで観測した動作に基づく見積りを使用します。 デザインの正確な合成に基づく正確な解析には、 Quartus® Prime Power Analyzer を使用します。 |
Thermal Power (W) - Total |
EPE スプレッドシートに入力された情報に基づいた消費電力の見積りを単位 W で示します。これは、配線消費電力とブロック消費電力の合計と同じです。 |
User Comments |
コメントを入力します ( オプション入力 )。 |
最初の TFF のcout0出力は、クロックサイクルごとに信号がトグルするため、トグルレートは 100% です。2番目の TFF のcout1出力は、出力が2クロックサイクルごとにトグルするため、トグルレートは 50% です。同様に、出力cout2とcout3のトグルレートは、それぞれ 25% と 12.5% です。したがって、この4ビット・カウンターの平均トグルレートは、(100 + 50 + 25 + 12.5)/4 = 46.875% になります。
ロジック・アレイ・ブロックのコンフィグレーションについて詳しくは、 Cyclone® 10 GX Device Handbook のLogic Array Blocks and Adaptive Logic Modules の章を参照してください。
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - RAM ワークシート
EPE スプレッドシートの RAM ワークシートの各行は、1つまたは複数の物理 RAM ブロックを使用して実装できる論理 RAM モジュールを表しています。EPE スプレッドシートは、入力された論理幅と深さに基づいて、可能な限り電力効率に優れた方法で、最少の物理 RAMブロック数で各論理 RAM モジュールを実装します。
RAM ブロックモードを選択する際は、Quartus® Prime Compiler での RAM の実装方法を把握していなければなりません。例えば、ROM がポート2つで実装されている場合、ROMではなく、トゥルー・デュアルポート・メモリーと見なされます。シングルポートと ROM の実装では、1つのポートのみを使用します。シンプル・デュアルポートとトゥルー・デュアルポートの実装では、ポート A とポート B の両方を使用します。
- Early Power Estimator は、RAM ワークシートに MLAB 消費電力を通知します。しかしながら、Power Analyzer は Power Report のThermal Power Dissipation by Block Typeセクションで、MLAB 電力を Combinational セルと Register セル・ブロック・タイプとして通知します。
- Power Analyzer は、Power Report のThermal Power Dissipation by Block TypeセクションのClock Networkブロックタイプ内に、Block Thermal Dynamic Powerとして LAB クロック電力を通知します。Early Power Estimator は、LAB がロジック実装に使用されるのか、MLAB として使用されるのかに応じて、LAB クロック電力を Clock または RAM ワークシートのいずれかに通知します。

カラムヘッダー | 説明 |
---|---|
Module |
RAM モジュール名を入力します ( オプション値 )。 |
RAM Type |
実装される RAM タイプを選択します。 RAM タイプは、Quartus Prime Compilation Report のType列で確認することができます。Compilation Report でFitterを選択し、Resource Sectionをクリックします。Fitter RAM Summaryをクリックします。 |
# RAM Blocks |
同じタイプとモードを使用し、各ポートで同じパラメーターを有するモジュールの RAM ブロック数を入力します。各ポートのパラメーターは、次の通りです。
RAM ブロック数は、Quartus Prime Compilation Report のMLAB cellsまたはM20K blocks列のいずれかで確認できます。Compilation Report でFitterを選択し、Resource Sectionをクリックします。Fitter RAM Summaryをクリックします。 |
Data Width |
RAM ブロックのデータ幅を入力します。この値は、RAM タイプに基づいて制限されています。RAM ブロックの幅は、Quartus Prime Compilation Report のPort A WidthまたはPort B Width列で確認できます。Compilation Report でFitterを選択し、Resource Sectionをクリックします。Fitter RAM Summaryをクリックします。 ポート A とポート B でデータ幅が異なる RAM ブロックでは、大きい方のデータ幅を使用します。 |
RAM Depth |
RAM ブロックの深さを単語数で入力します。 RAM ブロックの深さは、Quartus Prime Compilation Report のPort A DepthまたはPort B Depth列で確認できます。Compilation Report でFitterを選択し、Resource Sectionをクリックします。Fitter RAM Summaryをクリックします。 |
RAM Mode |
以下のモードから選択します。
モードは、Quartus Prime Compiler での RAM の実装方法に基づきます。メモリーモジュールの実装方法が不明な場合、インテルでは Quartus Prime ソフトウェアでの必要なコンフィグレーションを使用したテストケースのコンパイルを推奨しています。RAM モードは、Quartus Prime Compilation Report のMode列で確認できます。Compilation Report でFitterを選択し、Resource Sectionをクリックします。Fitter RAM Summaryをクリックします。 シングルポート RAM は、1つのポートにリードとライトの制御信号を有します。シンプル・デュアルポート RAM は、リードとライトのポートを1つずつ有します。トゥルー・デュアルポート RAM はポートを2つ有し、それぞれにリードとライトの制御信号があります。ROM は、リード専用のシングルポート RAM です。 |
Port A - Clock Freq (MHz) |
RAM ブロックのポート A のクロック周波数を単位 MHz で入力します。この値は、RAM タイプとデバイスファミリーのより大きい周波数仕様により制限されます。 |
Port A - Enable % |
RAM データおよびアドレス入力の動作に関係なく、ポートA のクロックイネーブルがアクティブな時間の平均割合を入力します。この割合は 0~100% でなければなりません。RAM 電力は、主にクロックイベントの発生時に消費されます。リードまたはライト動作が起こらない場合、クロックイネーブル信号を使用してポートをディスエーブルすると、消費電力を大幅に節約できます。 |
Port A - Read % |
RAM ブロックのポート A がリードモード時の時間の割合を入力します。このフィールドは、シングルポートとトゥルー・デュアルポート RAM にのみ適用されます。 この割合は 0~100% でなければなりません。 |
Port A - Write % |
RAM ブロックのポート A がライトモード時の時間の平均割合を入力します。このフィールドは、シングルポート、デュアルポート、およびトゥルー・デュアルポート RAM にのみ適用されます。 この値は 0~100% でなければなりません。 |
Port B - Clock Freq (MHz) |
RAM ブロックのポート B のクロック周波数を単位 MHz で入力します。 |
Port B - Enable % |
RAM データおよびアドレス入力の動作に関係なく、ポート B の入力クロックイネーブルがアクティブな時間の平均割合を入力します。イネーブルの割合は 0~100 です。 RAM の電力は、主にクロックイベントの発生時に消費されます。 リードまたはライト動作が発生しない場合、クロックイネーブル信号を使用してポートをディスエーブルすると、消費電力を大幅に節約できます。 |
Port B - Read % |
RAM ブロックのポート B がリードモード時の時間の割合を入力します。このフィールドは、デュアルポート、トゥルー・デュアルポート RAM および ROM にのみ適用されます。 この値は 0~100% でなければなりません。 |
Port B - Write % |
RAM ブロックのポート B がライトモード時の時間の割合を入力します。このフィールドは、トゥルー・デュアルポート・モードでのみ使用できます。 この値は 0~100% でなければなりません。 |
Toggle % |
ブロック出力信号が値を変える際のクロックサイクルの割合です。この値は、クロック周波数とイネーブルの割合で乗算され、1秒あたりの遷移数が算出されます。この値は配線消費電力にのみ影響を及ぼします。 50% はランダムに変化する信号に相当し、信号の半分は同じ値を保持するため、変化しません。RAM ブロックの重要性の高いトグルレートと見なされます。 |
Thermal Power (W) - Routing |
配線見積りによる消費電力を単位 W で示します。 配線消費電力は、配置配線によって異なり、デザインの複雑さに関係します。ここに示された値は、100 以上の実際のデザインでの観測に基づいた配線消費電力を表しています。 デザインで使用される正確な配線に基づくより正確な解析には、Quartus Prime Power Analyzer を使用します。 |
Thermal Power (W) - Block |
RAM の内部トグルに起因する消費電力を単位 W で示します。 デザインの正しい RAM モードに基づくより正確な解析は、Quartus Prime Power Analyzer を使用します。 |
Thermal Power (W) - Total |
EPE スプレッドシートに入力された情報に基づいて消費電力を見積り、単位 W で示します。総消費電力は、配線消費電力とブロック消費電力の合計と同じです。 |
User Comments |
コメントを入力します ( オプション入力 )。 |
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - DSP ワークシート

カラムヘッダー | 説明 |
---|---|
Module |
この列には DSP モジュール名を入力します ( オプション入力 )。 |
Configuration | モジュールの DSP ブロック・コンフィグレーションを選択します。 |
# of Instances |
同じコンフィグレーション、クロック周波数、トグルレート、およびレジスター使用率を有する、DSP ブロック・インスタンス名を入力します。この値は、使用する専用 DSP ブロック数と必ずしも同じである必要はありません。例えば、FPGA デバイス内の同じ DSP ブロックに実装された2つの 18 × 18 単純乗算器の使用が可能です。この場合、インスタンスの数は2になります。 任意モードでデバイスに適合できるより大きいインスタンス数を決定するには、次の手順を実行します。
|
Clock Freq (MHz) |
モジュールのクロック周波数を単位 MHz で入力します。この値はデバイスファミリーのより大きい周波数仕様で制限されます。 |
Toggle % |
各クロックサイクルでの DSP データ出力の平均トグルレートを入力します。トグルレートは 0~50% です。デフォルト値は 12.5% です。消費電力をより慎重に見積る場合は、これより高いトグルレートを使用します。 50% はランダムに変化する信号に相当し、信号の半分は同じ値を保持するため、変化しません。これは、DSP ブロックの重要性の高いトグルレートと見なされます。 |
Preadder? | DSP ブロックの PreAdder 機能がオンになっている場合は、Yesを選択します。 |
Coefficient? | DSP ブロックの Coefficient 機能がオンになっている場合は、Yesを選択しします。 |
Registered Stages |
レジスターステージの数を選択します。より多くのステージを登録すると、DSP fMAXが増加し、消費電力が削減されますが、レイテンシーが増加します。
|
Thermal Power (W)–Routing |
配線見積りによる消費電力を単位 W でを示します。 配線消費電力は、配置配線によって異なり、デザインの複雑さに関係します。ここに示された値は、100 以上の実際のデザインでの観測に基づいた配線消費電力を表しています。 |
Thermal Power (W)–Block |
DSP ブロックによる消費電力の見積りを単位 W で示します。 |
Thermal Power (W)–Total |
EPE スプレッドシートに入力された情報に基づいて消費電力を見積り、単位 W で示します。総消費電力は DSP ブロックで消費される電力で、配線消費電力とブロック消費電力と同じです. |
User Comments | コメントを入力します ( オプション入力 )。 |
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - Clock ワークシート
Cyclone® 10 GX デバイスは、グローバル、リージョナル、および周辺クロック・ネットワークをサポートしています。EPE スプレッドシートは、消費電力の差が重要ではないため、グローバルかリージョナル・クロックかを区別しません。

カラムヘッダー | 説明 |
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Domain | クロックドメイン名を入力します ( オプション入力 )。 |
Clock Freq (MHz) | クロックドメインの周波数を入力します。この値はデバイスファミリーのより大きい周波数仕様で制限されます。
注: Quartus Prime ソフトウェアからデザインをインポートする際、インポートした一部のクロックは、次のいずれかにより周波数 0 MHz の可能性があります。
|
Total Fanout |
このクロックで供給されるFF ( フリップフロップ)、RAM、DSP ( デジタル信号処理 ) ブロック、および I/O ピンの総数を入力します。 MLAB クロックによる消費電力は、RAM ワークシートに考慮されるため、このワークシートのクロック・ファンアウトにはこのクロックドメインで駆動されるすべての MLAB を含んでいません。 各グローバルクロックとリージョナル・クロックにより駆動されるリソース数は、Quartus® Prime Compilation Report のFan-out列に通知されます。Compilation Report でFitterを選択し、Resources Sectionをクリックします。 Global & Other Fast Signals Summaryをクリックして、Fan-out値を観察します。 |
Global Enable % | クロックツリー全体がイネーブルされる時間の平均割合を入力します。各グローバ ル・クロック・バッファーは、クロックツリー全体をダイナミックにシャットダウンするために使用できるイネーブル信号があります。 |
Local Enable % |
クロックイネーブルがデスティネーション・フリップフロップに対して High の時間の平均割合を入力します。 ALM の FF に対するローカル・クロック・イネーブルは、LAB 幅の信号になります。いずれかの FF がディスエーブルされると、LAB 幅のクロックもディスエーブルされ、クロックの消費電力とダウンストリーム・ロジックの消費電力が削減されます。このワークシートは、クロックツリーの消費電力への影響のみをモデル化しています。 |
Utilization Factor |
電源でのクロック・ネットワーク・コンフィグレーションの影響を表します。 大きな影響を与える電力の特性は、次の要因によりキャプチャーされます。
このフィールドのデフォルト値は、標準です。実際の値は、デザインのブロック間、およびデザインの配置により異なります。より正確な結果は、Quartus Prime ソフトウェアが配置情報の詳細にアクセスできるため、Quartus Prime ソフトウェアからこの値をインポートする必要があります。 Quartus Prime デザインが存在しない場合、通常、より高い値は FPGA 上の広い距離に広がって、多くの目的地にファンアウトする信号に対応し、同時に低い値はより局在化された信号に対応します。 このフィールドをデフォルト値から変更し、ブロックの配置に応じて消費電力の変動を調べることができます。この値を変更する時は、標準デザインで極端な値を使用せず、デザインの小さなサブセットに対してのみに使用されることに注意してください。 |
Total Power (W) | クロック分配に起因する総消費電力を単位 W で示します。 |
User Comments | コメントを入力します ( オプション入力 )。 |
Cyclone® 10 GX デバイスのクロックネットワークについて詳しくは、 Cyclone® 10 GX Device HandbookのClock Networks and PLLsの章を参照してください。
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - PLL ワークシート
Cyclone® 10 GX デバイスでは、IOPLL、fPLL、ATX PLL、および CMU PLL の PLL タイプがサポートされています。

カラムヘッダー | 説明 |
---|---|
Module | PLL 名を入力します ( オプション値 )。 |
PLL Type | PLLが IOPLL、fPLL、ATX PLL、または CMU PLL かを選択します。 |
# PLL Blocks | 同じパラメーターの組み合わせの PLL ブロックの数を入力します。 |
# Counters | PLL のカウンター数を入力します。fPLL は、C カウンター、L カウンター、および フィードバックを含みます。このフィールドは、ATX PLLs と CMU PLL には適用されません。. |
VCCR_GXB および VCCT_GXB Voltage | VCCR_GXB および VCCT_GXB レールの電圧を入力します。このフィールドは I/O PLL では適用されません。 |
Output Freq (MHz) | CMU と ATX PLLでの出力周波数を入力します。 |
VCO Freq (MHz) | fPLL と I/O PLL の内部 VCO 動作周波数を入力します。XCVR チャネルのトランスミッター PLL として fPLL を使用する際は、VCO 周波数は HSSI クロック出力で使用されるカウンターの正当な値を使用して必要な fPLL 出力周波数が達成できる周波数でなければなりません。 |
Total Power (W) | 総消費電力の見積りを単位 W で示します。 |
User Comments | コメントを入力します ( オプション入力 )。 |
Cyclone® 10 GX デバイスでの使用可能な PLL について詳しくは、 Cyclone® 10 GX Device HandbookのClock Networks and PLLs の章を参照してください。
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - I/O ワークシート

EPE スプレッドシートを使用する際、SSTL および HSTL ( 高速トランシーバー・ロジック ) の推奨のとおり、外部終端抵抗の使用が前提です。デザインが外部終端抵抗を使用していない場合は、終端された I/O 規格と同じ VCCIO および同様の電流強度を有する LVTTL/LVCMOS I/O 規格を選択します。例えば、16 mA の電流強度を有する SSTL-2 Class II I/O 規格を使用する場合は、EPE スプレッドシートで I/O 規格に 2.5 V を選択し、電流強度に 16 mA を選択しなければなりません。
オンチップ終端 (OCT) を使用するには、EPE スプレッドシートでCurrent Strength/Output Terminationオプションを選択します。
I/O 信号で通知される消費電力は、熱および外部 I/O 消費電力を含みます。総熱消費電力は、次の等式のように各パワーレールからデバイスが消費する熱電力の合計になります。
Total Thermal Power = thermal PVCCP + thermal PVCCPT + thermal PVCCIO
次の図は、I/O 消費電力を示しています。ICCIOパワーレールには、thermal PIOと external PIOの両方が含まれています。

VREF ピンはわずかな電流 ( 通常 10 μA 未満 ) を消費し、汎用 I/O(GPIO) ピンによる消費電流と比較した際は無視できるため、EPE スプレッドシートの計算には、VREF ピンの電流を含みません。
カラムヘッダー | 説明 |
---|---|
Module | I/O 名を入力します ( オプション値 )。 |
Application | I/O 行のアプリケーションを入力します。このフィールドを使用して、GPIO および SerDes インターフェイスをインスタンス化することができます。IP ワークシートを使用し、EMIF インターフェイスをインスタンス化します。 |
Bank Type | I/O バンクのタイプを入力します。LVDSIO バンクは、より大きい 1.8V I/O 規格と LVDS I/O 規格をサポートしています。3V I/O バンクは、3.0V までの I/O 規格をサポートしますが、LVDS I/O 規格はサポートしていません。 |
DDR Rate |
PHY ロジックのクロックレートを入力します。メモリークロック周波数に関連する PHY ロジックのクロック周波数を決定します。 例えば、FPGA からメモリーデバイスに送信されるメモリークロックが 800MHz でトグルしている場合、1/4 レート・インターフェイスは、FPGA の PHY ロジックが 200MHz で動作することを表します。 |
I/O Buffer Settings - I/O Standard | このモジュールの I/O ピンで使用される I/O 規格を入力します。 |
I/O Buffer Settings - Input Termination | このモジュールの入力ピンと双方向ピンとして実装する入力終端の設定を選択します。 |
I/O Buffer Settings - Current Strength/Output Termination | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンとして実装する電流強度または出力終端を選択します。電流強度と出力終端の両方を同時に使用することはできません。 |
I/O Buffer Settings - Slew Rate | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンのスルーレートの設定を入力します。低いスルーレート設定をするとスイッチング・ノイズの低減に効果的ですが、遅延が増加する場合があります。 |
I/O Buffer Settings - VOD Setting | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンの (VOD) を選択します。 数字が小さいほど、スタティック消費電力を低減するVODが小さくなることを示します。 |
I/O Buffer Settings - Pre-Emphasis Setting | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンのプリエンファシスの設定を入力します。低い値は、ダイナミック消費電力を低減する小さいプリエンファシスを示します。 |
I/O Buffer Settings - # Input Pins | このモジュールの入力専用のピン数を入力します。1つの差動ピンペアで1本のピンとカウントします。 |
I/O Buffer Settings - # Output Pins | このモジュールの使用する出力専用のピン数を入力します。1つの差動ピンペアで1本のピンとカウントします。 |
I/O Buffer Settings - # Bidir Pins |
このモジュールの双方向ピン数を入力します。1つの差違ピンペアで1本のピンとカウントします。 I/O ピンは、出力イネーブル信号がアクティブな場合は出力として、出力イネーブル信号がディスエーブルされている場合は入力として扱われます。 双方向としてコンフィグレーションされた I/O ピンを出力としてのみ使用する場合は、出力バッファーのトグルのたびに入力バッファーもトグルするため ( 同一ピンを使用 )、出力専用として定義された I/O よりもより電力を消費します。 |
I/O Buffer Settings - Data Rate | I/O 値の更新が、サイクルごとに1回 (SDR:シングル・データ・レート ) か、2回 (DDR:ダブル・データ・レート ) かを示します。 |
I/O Buffer Settings - Registered Pin | I/O ピンがレジスターされているかどうかを示します。 |
I/O Buffer Settings - Toggle % | I/O 信号が値を変える際のクロックサイクルの割合です。この値は、1秒あたりの遷移数で決定されます。DDR が選択されている場合、トグルレートは2倍の係数で乗算されます。 |
I/O Buffer Settings - OE % |
Input Termination のモジュールで OFFを設定し、次の時間の平均割合を入力します。
残り時間では、次となります。
Input Termination は、出力 I/O ピンがイネーブル中はアクティブにできず、Input Termination でのモジュールは OFFに設定されていないため、オンチップ 終端がアクティブではない時間の平均割合を入力します ( つまり、オンチップ終盤の1割がアクティブ )。この値は、0~100% でなければなりません。 |
I/O Buffer Settings - Load (pF) | チップ外部のピンの負荷を単位 pF で入力します。これは出力ピンと双方向ピンのみが対象になります。ピンおよびパッケージのキャパシタンスは、すでに I/O モデルに含まれています。オフチップのキャパシタンスのみが Load パラメーターに含まれます。 |
SerDes-DPA Settings - SerDes-DPA Mode | SerDes-DPA ブロックのモードを選択します。 |
SerDes-DPA Settings - Data Rate (Mbps) | SerDes チャネルの大きいデータレート ( 単位 Mbps) です。 |
SerDes-DPA Settings - # SerDes Channels | この SerDes ドメインのデータレートで動作しているチャネル数です。 |
SerDes-DPA Settings - Serialization Factor | 各シリアル・データ・ビットでのパラレル・データ・ビット数です。 |
I/O Subsystem Clocks - Pin Clock/Memory Clock Frequency (MHz) | クロック周波数 ( 単位 MHz) です。100 MHz でトグルレートが 12.5% の場合、各 I/O ピンは1秒あたり 1,250 万回トグルします (100MHz × 12.5%) 。 |
I/O Subsystem Clocks - Periphery Clock Freq (MHz) |
I/O サブシステム内部の PHY クロック周波数です。このフィールドは出力専用です。 SerDes アプリケーションでは、PHY クロック周波数は SerDes レートとシリアル化係数の関数です。 外部メモリー・インターフェイス (EMIF) のアプリケーションでは、PHY クロック周波数はメモリーブロック周波数と EMIF IP の DDR レートの関数です。 |
I/O Subsystem Clocks - VCO Clock Freq (MHz) |
内部 VCO の動作周波数です。このフィールドは、出力専用です。 SerDes アプリケーションでは、VCO 周波数は SerDes データレートの関数です。 外部メモリー・インターフェイス (EMIF) のアプリケーションでは、VCO 周波数は EMIF IP のメモリーブロック周波数の関数です。VCO 周波数は GPIO モードでは適用されません。 |
Pin Thermal Power (W) - Digital | GPIO、EMIF コントローラーおよび SerDes コントローラーを含めた I/O サブシステムのデジタルドメインでの消費電力です。 |
Pin Thermal Power (W) - Analog | I/O サブシステム (I/O バッファーなど ) のアナログドメインでの電力消費です。 |
User Comments | コメントを入力します ( オプション入力 )。 |
I/O 規格終端方法について詳しくは、Cyclone® 10 GX Devices のI/O and High Speed I/Osを参照してください。
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - I/O-IP ワークシート
このタブに入力されたアナログ I/O 電力とハード・メモリー・コントローラー IP のデジタル電力は、I/O ワークシートのアナログ電力とデジタル電力のフィールドに通知されます。IP が他のリソースタイプ ( 例えば、ロジックまたは PLL) を使用する場合、電力は対応するワークシートに通知されます。

I/O-IP ワークシート情報
カラムヘッダー | 説明 |
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Module | この列での IP 名を入力します。モジュール名は、選択された IP タイプにより異なります。各 IP モジュールとそれに対応する自動入力された入力を他のワークシートで照合するのに役立ちます。 |
IP | デザインの IP 名を入力します。 |
Voltage | ペリフェリー・デバイスとインターフェイス間の信号の I/O 電圧を入力します。 |
Data Width (Bits) | 特定の IP のインターフェイス・データ幅を単位 bit で入力します。 |
Data Group Width | データグループあたりの DQ ピン数を入力します。 |
Memory Device(s) | インターフェイスに接続するメモリーデバイスの数を入力します。 |
Address width | アドレス幅を入力します。この値は、必要なアドレスピンの総数を導出するために使用されます。 |
DDR Rate | ユーザーロジックのクロックレートを入力します。メモリークロック周波数に関連するユーザーロジックのクロック周波数を決定します。例えば、FPGA からメモリーデバイスに送信されるメモリークロックが 800MHz でトグルしている場合、「クォーターレート」インターフェイスは、FPGA のユーザーロジックが 200MHz で動作することを意味します。 |
PHY Rate | PHY ロジックのクロックレートを入力します。メモリークロック周波数に関連する PHY ロジックのクロック周波数を決定します。例えば、FPGA からメモリーデバイスに送信されるメモリークロックが 800MHz でトグルしている場合、「クォータレート」インターフェイスは、FPGA の PHY ロジックが 200MHz で動作することを意味します。 |
Clock Freq (MHz) | メモリークロックの周波数を単位 MHz で入力します。 |
PLL Reference Clock Freq (MHz) | PLL リファレンス・クロック周波数を単位 MHz で入力します。 |
User Comments | コメントを入力します(オプション入力)。 |
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - XCVR ワークシート

Early Power Estimator は、On-Die Instrumentation (ODI) XCVR ブロックでの電力見積りを含みません。ODI ブロックに含むトランシーバーの消費電力の見積りには、Quartus® Prime Power Analyzer を使用します。
Early Power Estimator は、トランシーバーのクロック・ネットワークおよび使用されるブロックについて、以下の容易な仮定を行います。
- x6 クロックラインは、すべての GX チャネルで使用されます。( クロックラインのタイプについて詳しくは、Cyclone® 10 GX Transceiver PHY User Guide を参照してください。)
- XCVR ワークシートのデュプレックス ( レシーバーとトランスミッターの両方がアクティブ ) とトランスミッターのみの各行には、1つのマスター CGB と6つのチャネルにつき1つのリファレンス・クロック・ピンがあります。各行には、少なくとも1つのマスター
CGB と1つのリファレンス・クロック・ピンがあります。レシーバー専用チャネルの行には、マスター CGB がなく、6チャネルにつき1つのリファレンス・クロック・ピンがあります。各行は、少なくとも1つのリファレンス・クロック・ピンがあります。
例えば、シングル・チャネル・デュプレックス・デザインでは、1つのマスター CGB と1つのリファレンス・クロック・ピンが想定されています。1行に6つのチャネルが入力されている場合も同様です。ただし、6つのチャネル (1行につき1チャネル ) に6つのチャネルが入力された場合、各行は1つのマスター CGB と1つのリファレンス・クロック・ピンを仮定し、合計6つのマスター CGBと6つのリファレンス・クロック・ピンになります。したがって、同じ数の同じチャネルを個々の行に入力すると、すべてのチャネルが1行に入力された場合とはわずかに異なる電力が計算されます。
入力パラメーター | 説明 |
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Treatment of Unused HSSI Banks |
スタティック消費電力を計算する際のチャネルによる未使用トランシーバー・バンクの扱い方を入力します。次のいずれかのオプションを選択できます。
片側のすべての高速シリアル・インターフェイス (HSSI) バンクが使用されていない場合、すべてパワーダウンにするか、パワーアップのままにすることができます。使用されていないパワーバンクの電圧を選択してスタティック電力 ( つまり、リーク電流 ) を最小限に抑えるか、必要な電源電圧の数を最小限に抑えることができます。 例えば、アクティブのトランシーバー・チャネルが VCCR_GXB=1.03V を使用する場合、Minimize Leakageを選択すると、未使用のパワーバンクは、最低サポート電圧 ( 現在選択されているデバイスがこの電圧ををサポートしていると仮定 ) である VCCR_GXB=0.95V を使用すると想定されます。Minimize Number of Supply Voltagesを選択すると、未使用のパワーバンクは、アクティブチャネルにより使用される最低電圧である VCCR_GXB=1.03V を使用すると想定されるため、VCCR_GXB上の電力 0.95V が不要になります。
Power Down Unused Sideを選択すると、アクティブなチャネルがある方の未使用の HSSI バンクにも電力が供給されます。これは、HSSI バンクを個別にパワーダウンすることができないためであり、HSSI 側の全体の電源を切ることができます。詳しくは、
Cyclone® 10
GX Device Family Pin Connection
Guidelines
注: を参照してださい。
PLL ワークシートで入力された PLL とそれらの VCCR_GXB 電圧は、アクティブで使用されているHSSI バンクの数を決定する際にも考慮されます。例えば、XCVR ワークシートのすべてのアクティブなチャネルが VCCR_GXB = 1.03V
を使用し、PLL ワークシートの1つの PLL が VCCR_GXB = 0.95V を使用する場合、VCCR_GXB = 0.95V で動作する HSSI バンクは少なくとも1つ存在します。
|
XCVR ワークシートの各行は、個別のトランシーバードメインを表しています。各トランシーバー・ドメインで次のパラメーターを入力します。
カラムヘッダー | 説明 |
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Module | この列にモジュール名を入力します ( オプション入力 )。 |
# of Channels |
このトランシーバー・ドメインでチャネル数を入力します。各行は、1つのトランシーバー・ドメインを表します。これらのチャネルは、1つのトランシーバー・バンク、または2つ以上の隣接するトランシーバー・バンクにグループ化され、1つ以上の共通トランスミッター PLL によってクロックされます。 注: ハード IP の PCI Express プロトコルでは、ハード IP ブロックは x1、x2、x4 モードをサポートします。
|
PCS/HIP Mode | PCS ブロックと HIP ブロックが動作するモードを入力します。このモードは、この行のチャネルが実装する通信プロトコルまたは規格に依存します。 |
VCCR_GXB および VCCT_GXB Voltage | VCCR_GXB および VCCT_GXBレールの電圧を入力します。許容値は、選択されたデバイスとデータレートによリ異なります。 |
Operation Mode |
ハードウェアが、全二重トランシーバー・モード ( レシーバーとトランスミッター ) か、レシーバーのみ、もしくは、トランスミッターのみのモードでコンフィグレーションされているかどうかを入力します。許容値は、選択された PCS/HIP モードにより異なります。 |
Data Rate (Mbps) | トランシーバーのデータレートを Mbps で入力します。許容値は、選択されたプロトコル、デバイス、VCCR_GXB および VCCT_GXBの電圧により異なります。 |
PCS/PMA Interface Width | PCS と PMA 間のパラレル・データ・バスの幅を入力します。 |
Application | Chip-to-Chip、Backplane、またはCustomから、アプリケーション・タイプを選択します。Customを選択し、現在の行のアドバンスト・チャネルのオプションを手動で編集することができます。 |
VOD Setting | トランスミッター・チャネル PMAの出力差異電圧 (VOD) 設定です。この設定を有効にするために、Application列で Customを選択します。 |
VOD Voltage | トランスミッター・チャネル PMA の出力差違電圧 (VOD) です ( 単位 mV)。この電圧は、VOD設定と VCCT_GXB電圧により異なります。消費電力の計算は、トランスミッターは 100Ω の終端抵抗を使用しているものと想定しています。 |
Pre-Emphasis Setting–First Pre-Tap | トランスミッター・チャネル PMA で使用される プリエンファシス設定 を入力します。個別タップの許容値は、選択された VOD設定と他のプリエンファシス・タップにより異なります。タップ設定の正の値のみリストされます。消費電力は、個別タップのサイン ( 正または負 ) に依存しません。これらの設定を有効にするためには、Application列でCustomを選択します。 |
Pre-Emphasis Setting–Second Pre-Tap | |
Pre-Emphasis Setting–First Post-Tap | |
Pre-Emphasis Setting–Second Post-Tap | |
DFE | デシジョン・フィードバック・イコライゼーション (DFE) のモードを入力します。許容値は、選択されたデータレートにより異なります。この設定を有効にするためには、Application列でCustomを選択します。 |
Adaptation | アダプテーション機能が使用されているかを入力します。チャネルが CTLE アダプテーションまたは DFE アダプテーションのいずれかを使用する場合は、このオプションを有効にする必要があります。この設定を有効にするためには、Application列でCustomを選択します。 |
Equalizer Stages | 連続時間リニア・イコライザー (CTLE) が 高いデータレート (S1 モード )、または高ゲインモード ( 非 S1 モード ) を使用するかどうかを入力します。許容値は、選択されたデータレートにより異なります。この設定を有効にするためには、Application列でCustomを選択します。 |
Transmitter High-Speed Compensation | TX ドライバーで、電源分配ネットワーク (PDN) によるシンボル間干渉 (ISI) 補正が有効になっているかどうかを入力します。この設定を有効にするためには、Application列でCustomを選択します。 |
XCVR Power (W) | この行のすべてのチャネルで使用されるトランスミッター・チャネル PCS、レシーバーチャネル PCS、および PCI Express ハード IP ブロックの総消費電力です ( 単位 W )。 |
Analog Power (W) | この行のすべてのアナログ回路の総電力です( 単位 W )。この電力は、Digital Power の列に電力が供給されている PCS と PCI Express ハード IP ブロック、並びに PLL ワークシートに電源が供給されているトランスミッター PLL の電力を除きます。 |
User Comments | コメントを入力します (オプション入力 )。 |
サポートされるデバイス・ファミリーでのトランシーバー・アーキテクチャーについて詳しくは、Cyclone® 10 GX のTransceiver PHY User Guideを参照してください。
Cyclone 10 GX デバイス用 EPE - Report ワークシート

入力パラメーター | 説明 |
---|---|
Power Rail Configuration |
レギュレーター・グループにパワーレールを割り当てるためのパワーレール・コンフィグレーションを選択します。 このフィールドは、Main ワークシートのPower Characteristics設定に関係なく有効です。Power Characteristics設定がTypicalの際にパワーレール・コンフィグレーションを選択すると、警告メッセージが表示されます。 レギュレーター・グループ選択を手動で入力するか、または自動選択の結果を変更するにはCustomを選びます。 |
Report ワークシートは、各電圧レールの電流要件が提供され、スタティック電流、スタンバイ電流、ダイナミック電流、および全電流を提供します。
モジュール | パラメーター | 説明 |
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User Mode Current Requirement | Power Supply | 電源レール名および指定したレールで適用された電圧を単位 V で示します。 |
Static Current (A) | 回路動作 に関係なく、電源がレールに適用されている場合の、指定したパワーレールからのコンポーネントの消費電流を単位 A で示します。この電流は、デバイスサイズ、デバイスグレード、電力特性、ジャンクション温度により異なります。 | |
Standby Current (A) | 信号動作 に関係なく、すべてのワークシートの全モジュールで指定したパワーレールから引き出された、コンポーネントのアクティブ電流を単位 A で示します。この電流は、デバイスサイズ、デバイスグレード、電力特性、ジャンクション温度により異なります。スタンバイ電力では、I/O およびトランシーバー DC バイアス電流が含まれますが、これに限定されません。デバイスサイズは、トランシーバー DC バイアス電流にわずかに影響します。 | |
Dynamic Current (A) | すべてのワークシートの全モジュールの信号アクティビティー ( 単位 A) に起因する、指定したパワーレールから引き出されたコンポーネントのアクティブ電流を単位 A で示します。この電流は、デバイスサイズに依存しますが、デバイスグレード、電力特性、ジャンクション温度には依存しません。 | |
Total Current (A) | 指定したパワーレールからの総消費電流を単位 A で示します。値は、スタティック電流、スタンバイ電流、ダイナミック電流の合計です。 | |
Recommended Margin |
パワーモデルの誤差の可能性に起因する、レギュレーター・サイズで使用する全電流見積りでの推奨されるマージンです。推奨されるマージンの割合は、デザインの 95% がシリコンの Recommended Margin 内のようなモデル精度を表します。推奨されるマージンの表示を有効にするためには、Main ワークシートでPower CharacteristicsをMaximumに設定する必要があります。 最終的なパワーモデルは、数千のデザインを使用して測定されたシリコン結果と相関しています。( 所定デバイスの Power Model ステータスについては、Main ワークシートを参照してください。) Vccレールでは、デザイン固有のマージンが提供されます。このマージンは、スタティック電力が限定として通知され、ダイナミック電力部分のみがマージンを推奨するため、スタティック電力とダイナミック電力の比率に基づいて計算されます。その他すべてのレールでは、推奨されるマージンはスタティック電力の値です。 |
|
Power Regulator Settings | Regulator Group | この電源供給レールに割り当てられるレギュレーター・グループ番号を示します。 レギュレーター・グループ番号は、Enpirion ワークシートで示されるグループ番号に対応しています。自動割り当てモードの1つがパワーレール・コンフィグレーションのフィールドで選択されている場合、レギュレーター・グループ番号はピン接続ガイドラインのグループ番号にも対応します。手動でこの列に入力するには、Power Rail Configuration内のCustomを選択します。
自動割り当てによるグループ化のエラーを修正するには、手動による編集が必要な場合があります。 |
Cyclone 10 GXデバイス用 EPE - Enpirion ワークシート
Enpirion 電源デバイスは、インテル FPGA デバイスのパワーレールの電源要件を満たすものがあります。電源デバイスは、負荷電流、入力電圧と出力電圧、電源供給コンフィグレーションに基づいて選択されます。
レギュレーター・グループは、同じソースから使用可能なレールを組み合わせて作成されます。Enpirion デバイス選択は、Main ワークシートでPower CharacteristicsがMaximumに設定されていて、Report ワークシートのRegulator Groupセクションがグループ化のエラーなしで正しく設定されている場合に有効です。
次の図では、12 V オフライン・レギュレーターは、Group5と6に入力電源を供給しています。レギュレーターは中間電源で、どの FPGA 電源にも直接電力を供給するのではなく、Group 2、3、および 4 のレギュレーターに入力電力を供給します。Group 5 に供給する 3 V レギュレーターは、FPGA 電源に電力を供給しますが、Group 1 の入力電源を供給する中間電源としても機能します。

カラムヘッダー | 説明 |
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Group | このレギュレーターでのレギュレーター・グループ番号です。レギュレーター・グループの数は、Report ワークシートで示されるグループ番号に対応しています。 |
Intermediate Supply | 電源が中間電源かどうかを示します。中間電源は、FPGA のどの電源レールにも接続されていないレギュレーターによって駆動されます。代わりに、そのようなレギュレーターは他のレギュレーターを駆動します。レギュレーターが FPGA と他のレギュレーターの両方に電力を供給する場合、このフィールドはNoに設定する必要があります。 |
Regulator Input Voltage (V) | レギュレーターの入力電圧を入力します。このフィールドは、Parent Group を0以外で入力している場合は自動的に入力されます。 |
Regulator Current Draw (A) | レギュレーターに必要な入力電流を入力します。すべてのレギュレーターの電流効率は 85%であると見なします。 |
Voltage (V) | レギュレーターの出力電圧を入力します。 |
Load Current (A) | レギュレーターからのピンに必要な負荷電力を入力します。 |
Load Current Margin | コンポーネントのばらつきを考慮して負荷電流に追加されるマージンです。推奨されるレール固有のマージン値は、Recommended Margin列の Report ワークシートに示されています。 |
Parent Group | 現在の行でレギュレーターに入力電圧を供給するレギュレーター・グループ番号を入力します。この値は、このワークシートで他のレギュレーターにより入力電圧が供給されている場合にのみ適用されます。 |
Regulator Type | 場合により、リニア・レギュレーター (LDO) がグループ電圧の1つを供給するのに適している場合があります。LDO の効率は、出力電圧と入力電圧の比率です。図では、Group 2 が LDO で効率的に供給されていることを示しています。 |
POK | シーケンシングをアシストするために、Power OK (POK) 出力を有するレギュレーターを選択するには、Yesを選択します。 |
Note | Suggested Enpirion Partで選択した値に応じて、ここに注釈が表示される場合があります。 |
Suggested Enpirion Part | 推奨 Enpirion 部品は、 Load Current (A)、Regulator Type、およびPOKのセクションにより近いデバイスの部品番号が自動的に入力されます。ドロップダウンは、同等またはそれ以上の電流機能を持つデバイスをオプションで選択するために使用できます。
最終的なレギュレーターの選択には、VRM電圧リップルの仕様と適切なデータシートからの FPGA デバイス要件に対する効率を評価します。 このフィールドを有効にするためには、Main ワークシートの Power Characteristics 設定を Maximum に設定する必要があります。 |
Pin Compatible Parts | ピン互換部品は、同等またはそれ以上の電流能力を備え、Suggested Enpirion Partと同じ PCB フットプリントに配置できるデバイスです。ピン互換部品を使用する際は、追加コンポーネントまたはコンポーネント値の変更が必要な場合があります。 このフィールドを有効にするためには、Main ワークシートの Power Characteristics 設定を Maximum に設定する必要があります。 |
改訂履歴
日付 |
バージョン |
変更内容 |
---|---|---|
2017 年 5 月 | 2017.05.08 | 初版 |
インテル Cyclone 10 GXデバイス用 Early Power Estimator の精度に影響する要因
Cyclone® 10 GXデバイス用 Early Power Estimator (EPE) のスプレッドシートに表示される見積りの値は、多くの要因により影響されます。特に、EPE スプレッドシートでシステムが正しくモデル化されることを確実にするために、入力パラメーターにトグルレート、エアフロー、温度、ヒートシンクを正確に入力する必要があります。
トグルレート
Cyclone® 10 GXデバイス用 Early Power Estimator のスプレッドシートで入力されたトグルレートは、表示されるダイナミック消費電力に大きな影響を与えます。現実的なトグルレートを入力し、正確な見積りを得る必要があります。現実的なトグルレートの決定には、FPGA がどの入力を受けているのか、どのくらいトグルするのかを把握する必要があります。
デザインが完了していない場合に正確な見積りを得るには、デザインの個々のモジュールを機能別に区分けし、リソースのトグルレートと併せてリソース使用率の見積りを算出します。この見積りは、以前のデザインを使用し、同様の機能でのモジュールのトグルレートを見積ることで容易にできます。
次の図で示す入力データは、データ・トランスミッション用にエンコードされており、トグルレートは約 50% を有します。
- データ・トグルレート
- Mod 入力のトグルレート
- ディコーダー、RAM、フィルター、およびエンコーダー・モジュールのリソース見積り
- ディコーダー、RAM、フィルター、モジュレーター、およびエンコーダー・モジュールのトグルレート
これらの見積りは、多数の方法で行うことができます。過去に同様のモジュールでほぼ同じトグルレートのデータを入力したことがある場合は、その情報を使用することができます。一部のブロックで MATLAB シミュレーションが使用可能な場合は、シミュレーションからトグルレート情報が取得できます。一部のモジュールで HDL が使用可能な場合は、HDL をシミュレーションし、トグルレートが取得できます。
HDL が完了している場合は、デザインをシミュレーションしてトグルレートを決定するのが最適です。トグルレートの見積りの精度は、入力ベクターの正確さにより異なります。したがって、シミュレーション・カバレッジが高いかどうかを判断することで、トグルレートの情報がどのぐらい正確かを評価することができます。
Quartus® Prime ソフトウェアでは、シミュレーション・ツールからの情報を提供することで、デザインで使用する各リソースのトグルレートを決定することができます。デザインは、Signal Activity File (.saf) または Value Change Dump File (.vcd) から、さまざまなツールや Quartus Prime ソフトウェアに提供される情報でシミュレーションが可能です。Quartus Prime Power Analyzer では、高精度の消費電力の見積りを提供します。
エアフロー
エアフローを提供するファン付近へのデバイスの配置は、しばしば支障を来たします。エアフローの経路は、デバイスに達するまでにボードの長さを横切る可能性があるため、デバイスが受ける実際のエアフローが減少します。次の図は、ボードの端に配置されたファンを示しています。FPGA でのエアフローは、ファンでのエアフローよりも弱くなります。
遮断されたエアフローも考慮する必要があります。下の図では、FPGA からのエアフローをデバイスが遮断していることによる FPGA へのエアフローの大幅な減少を示しています。また、ファンからのエアフローは、FPGA に達するまでにボードのコンポーネントおよびその他のデバイスを冷却することもあります。
カスタム・ヒートシンクを使用している場合、エアフローを Early Power Estimator スプレッドシートに直接入力する必要はありませんが、デバイスでのエアフローを把握し、ヒートシンクの θSA値を入力する必要があります。ほとんどのヒートシンクでは、ヒートシンクの上に空気を流れやすくするフィンが配置されています。ヒートシンクでの FPGAを下の図に示します。
FPGA の上にヒートシンクを配置する際は、フィンの方向をエアフローの方向と一致させる必要があります。ヒートシンクの上面図は、フィンの正しい方向を示しています。
これらの考慮は、デバイスでのエアフローに影響します。EPE スプレッドシートに情報を入力する際は、FPGA で正確なエアフローの値を得るように、これらの影響を考慮しなければなりません。
温度
デバイスの熱情報を正確に算出するには、 Cyclone® 10 GXデバイス用 Early Power Estimator (EPE) スプレッドシートにデバイスの周囲温度を入力する必要があります。周辺温度とは、デバイス周囲の大気の温度です。デバイス周囲の大気の温度は、通常システム外部の周囲温度より高くなります。デバイスの周囲温度を正確に取得するには、熱電対装置を用いて、できるだけデバイスに近い位置で温度を測定しなければなりません。
不正確な周囲温度を入力すると、EPE スプレッドシートの消費電力の見積りは大きく変化します。次の図は、ボックス内に FPGA を収めた単純なシステムを示しています。この場合、温度は番号が付いている各位置で大きく異なります。
例えば、位置3は、EPE スプレッドシートへの入力のために、デバイスに属する周囲温度を取得すべき場所です。位置1と2は位置3より低く、位置4は箱の外気温度が 25 °C の場合、25 °C に近い可能性があります。システム内のデバイス付近の温度は、しばしば 50°C ~ 60 °C 近くありますが、値は大きく異なる可能性があります。EPE スプレッドシートからの正確な消費電力見積りの取得には、FPGA デバイス付近の周囲温度の現実的な見積りがを取得する必要があります。
ヒートシンク
ヒートシンクを使用する際の消費電力は、次の等式で算出されます。
FPGA 固有のジャンクションからケースまでの熱抵抗 (θJC) 値は、データシートから取得することができます。ケースからヒートシンクまでの熱抵抗 (θCS) 値は、ヒートシンクと FPGA を結合する材料を指し、約 0.1 C/W になります。ヒートシンクから周囲までの熱抵抗 (θSA) 値は、ヒートシンクの製造元から入手することができます。この値を入手する際は、デバイスに対する適切なエアフローで正しいヒートシンク情報が解析されているかなど、FPGA の適切な条件に適合しているかを確認してください。
改訂履歴
日付 |
バージョン |
変更内容 |
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2017 年 5 月 | 2017.05.08 | 初版 |
スタティック消費電力の測定
- デバイスが正常にコンフィグレ―ションされ、ユーザーモードであることを確認します。(CONF_DONE、NSTATUS, NCONFIG、および TSTPOR 値は high の必要があります。)
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安定したジャンクション温度 ( 熱平衡 ) に達するまで待ちます。
- 熱制御チャンバーの使用を推奨します。
- オンチップ温度検出ダイオード (TSD) を使用して FPGA のジャンクション温度を測定することができます。TSD の使用の詳細については、デバイスのマニュアルを参照してください。また、TADC でジャンクション温度を測定することも可能ですが、精度は低下します。
- 熱制御チャンバーが使用できない場合は、オンチップ TSD または TADC からの温度フィードバックを使用して、所望のジャンクション温度にするためにヒートシンク・ファンを制御します。
- ヒートガンを使用しての所望の温度にすることもできます。しかしながら、この方法は熱制御がわずかになります。
- すべての入力を一定に保ち、I/O をトグルしないでください。いずれのクロック信号もトグルしないでください (TADC で温度を測定する場合は、TADC へのクロックを除きます )。
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ボード設計によっては、スタティック消費電流を幾つかの方法の1つで測定することができます。
- シャント抵抗両端の電圧降下の測定のためにレギュレーターを使用し、電源管理バス (PMBus) / システム管理バス (SMBus) インターフェイスを介して電源管理を照会します。
- PMBus / SMBus をサポートしているレギュレーターが利用できない場合、シャント抵抗両端の電圧降下を各電源ごとに手動で測定でき、電圧降下から電流を計算することができます。
- 外部電源を使用する場合は、製造元の仕様に従った電源から電流測定を照会してください。
- デザインの総消費電力のスタティック消費電力のコンポーネントを分離して理解したい場合は、ある範囲の温度で幾つかの電流測定を行い、各測定のジャンクション温度を記録します。スタティック消費電力の測定と対応する総消費電力の測定の相互関係を示すには、ジャンクション温度を参照してください。
- シリコン・スタティック消費電力の測定は、Power Analyzer report からのスタティック消費電力の見積りと比較することができます。また、コンパイルしたデザインのデータを.csvファイルとして Cyclone® 10 GXデザイン用 Early Power Estimator にインポートし、比較のためのスタティック消費電力の見積りを取得することもできます。Power Analyzer または Early Power Estimator の電力特性を Maximum に設定してください。