クラウドツーエッジ・プログラマブル・ネットワーク
ネットワークにおけるプログラマビリティー、オートメーション、およびインテリジェントの役割が業界全体でデジタル変革を推進しています。Switch & Fabric Group の VP & GM、Ed Doe 氏は、Intel® Vision でのプレゼンテーションで、インテル® インテリジェント・ファブリック・アーキテクチャーを介した幅広いポートフォリオによるオープン・ソフトウェア仕様の実現と推進によって、インテルがビジネスのプログラマブル・ネットワークへの移行をどのように支援しているかについて説明しています。
最新情報: インテル® Tofino™ 3 インテリジェント・ファブリック・プロセッサーでインテリジェンスに切り替える
インテル® Tofino™ 3 インテリジェント・ファブリック・プロセッサー (IFP) は、P4 プログラマビリティーに基づいており、最大 25.6 Tbps の帯域幅でパケット処理を高速化します。ハイパースケールのユースケース向けに電力消費を最適化し、分散型トレーニング・ワークロード向けの機械学習 (ML) を高速化します。エッジツークラウドのスペクトルに渡るリアルタイムのインバンド・ネットワーク・テレメトリー (INT) にも対応しています。
データ量の増加が加速し、分散型ワークロードへの要求が急増するにつれて、サービス・プロバイダーや企業は、ネットワークをよりスマートに接続することが求められます。インテル® インテリジェント・ファブリック・プロセッサー (インテル® IFP) は、可視性と運用管理性のためのインテリジェンスで、ハイパフォーマンス、リアルタイムのエッジツークラウド・テレメトリーでイーサネット・スイッチを強化します。インテル® IFP は、P4 プログラマビリティー、機械学習 (ML) ワークロード・アクセラレーションおよび非常に安全なソリューションにより、エッジとクラウド・データセンター、ハイパフォーマンス・コンピューティング (HPC)、およびクラウド・テクノロジーへ移行する通信サービス・プロバイダーのパケット処理を加速します。
ここで注目されたのが、2019年6月にインテルが買収した Barefoot Networks の製品がルーツになっています。この動きは、エンドツーエンドの接続性とネットワーク・インフラストラクチャーのリーダーシップに重点を置いたインテルの取り組みをサポートすることで、お客様がパフォーマンス目標を達成し、絶えず変化するネットワーク・オーナーのニーズを満たすというメリットをもたらします。
インテル® Tofino™ シリーズ
世界最速の P4 プログラマブル・インテリジェント・ファブリック・プロセッサーで、爆発的に高まる帯域幅とデータ可用性への要求に応える。
インテル® Tofino™ 2
次世代プログラマブル・イーサネット・スイッチであるインテル® Tofino™ 2 は、ハイパースケールなデータセンターのニーズを満たす最良の選択肢です。
インテル® Tofino™ と同じアーキテクチャーの構築で、前身の 2 倍の帯域幅を実現 (最大 12.8 Tb/s)。
インテル® Tofino™
インテル® Tofino™ は、世界初のエンドユーザーがプログラム可能なイーサネット・スイッチです。プロトコル・インディペンデント・スイッチ・アーキテクチャー (PISA) を使用して構築されたこのスイッチは P4 プログラマブルです。インテル® Tofino™ スイッチは、さまざまな用途やニーズに適した SKU の中から選択可能です。
インテル® P4 Suite
インテル® インテリジェント・ファブリック・プロセッサー向け P4 ソフトウェアの開発、最適化をするには、ツールや API などのコンプリート・セットを入手してください。P4 は、プログラム可能なパケット処理デバイス向けに設計された唯一のオープンソース言語です。
インテル® P4 Studio
次世代開発環境では、インテル® Tofino™ インテリジェント・ファブリック・プロセッサー向けのカスタム P4 ソフトウェアを迅速に開発するために必要な、リソース一式を収録したユースケースドリブンなツールセットがインテル® P4 Studio より提供されます。このコントロール・プレーンな複数オプションを提供するフレキシブルなツールセット一式は、本番環境に対応したデータプレーンの実装を支援します。
インテル® P4 Insight
インテル® P4 Insight は、ネットワーク・ソリューションの開発時間を短縮し、ネットワーク・ソフトウェアを完全に最適化します。このソフトウェアは、強力なデバッグ・ツールを提供し、P4 プログラムの詳細なダッシュボード・ビューを提供します。これにより、プログラムがハードウェア・リソースとどのようにマッピングしているかを正確に確認できます。
インテル® Deep Insight Network Analytics Software
インテル® Deep Insight Network Analytics Software はネットワーク・インフラにおけるパケットごとのリアルタイムな可視化を実現します。すべてのパケットドロップを監視して分析します。より詳しい時系列分析のためのアノマリーとイベントを検出、保存します。
注目ユースケース
リアルタイム・ネットワーク・テレメトリー
ネットワーク状態のエンドツーエンドのデータをリアルタイムで収集して、データのボトルネックやネットワーク障害を引き起こすような問題を、短命なイベントも含めて監視します。これにより、企業は構成エラーを修正し、データのルーティングを最適化して、ネットワークのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
レイヤー 4 ロードバランサー
ロードバランスの実装には複雑な機器を必要とすることが多く、このことがネットワーク・インフラにとって負担となります。インテル® Tofino™ とインテル® P4 のプログラム機能により、ロードバランスがスイッチ内で実行可能となり、マルチテラビット・スイッチ、ギガビット・サーバー、および機器間の速度格差を埋めることができます。
ネットワーク内の DDoS 検出
インテル® Tofino™ インテリジェント・ファブリック・プロセッサーは、DDoS 攻撃の検出を高速化し、より効果的に軽減するネットワークを可能にします。極めて高性能かつ、これらのタスクがネットワークで実行され、他のリソースに依存しないためです。
その他ユースケース
- DNS キャッシング
- ファイアウォール
- ネットワーク・パケット・ブローカー
- KDDI ネットワーク・パケット・ブローカー
- トンネル・ゲートウェイ
インテル® Connectivity Education Hub
P4 プログラミング言語が、ネットワーク・インフラをエンドツーエンドに渡ってどのように変革するかについて解説します。アカデミック・コースを参照したり、上級のオンライン・ビデオに登録したり、研究プログラムに参加したりできます。Education Hub は、インテルのコネクティビティー製品を活用して、パワフルで効率的なネットワーク・ソリューションを開発するためのリソースとスキルを提供します。
よくある質問 (FAQ)
よくある質問
いいえ。ASIC の価格は、ダイサイズで決まります。インテル® Tofino™ のダイサイズは、同じ速度で機能が固定された従来の ASIC と同等の大きさです。
いいえ。それどころか、消費量が減る場合の方が多いです。同等の機能とプロトコルを使用すれば、消費電力も同じです。プログラム可能なスイッチでは、不要な機能をオフにして、能力を落としたり小さなテーブルを使用したりすることができます。
いいえ。インテル® Tofino™ およびインテル® Tofino™ 2 では、プログラマビリティーがパフォーマンスを妥協しないことが示されています。インテル® Tofino™ とインテル® Tofino™ 2 は、P4 プログラミング言語を使用して、ユーザーによる完全にプログラミングが可能であり、現在最大 12.8 Tb/s まで処理できます。
P4 は、独立した非営利団体である P4.org が所有し、 Apache ライセンスのオープンソース言語です。企業、大学、個人は P4.org に自由に参加して、言語、コンパイラー、ツールに貢献することができます。インテルは、AT&T や ZTE など、この業界の企業や世界トップクラスの大学など 100 以上のメンバーで構成される P4.org の一員です。P4.org の諮問委員会は、Amin Vahdat 氏 (Google)、Jennifer Rexford 氏 (Princenton 大学)、Nate Foster 氏 (Cornell大学)、Guru Parulkar 氏 (ONF)、Nick McKeown 氏 (Stanford 大学/インテル) によって構成されています。この言語は、Princeton 大学、Cornell 大学、Stanford 大学、VMware、インテル、Microsoft、Xilinx、Barefoot、Google の世界的なプログラミング言語設計の専門家らによって設計されました。P4 は、オープンソースであり、皆で共有されています。言語は、対象に依存しないよう慎重に設計されており、プログラム可能なあらゆる転送デバイスをプログラムできます。これまでにも、供給元の異なるさまざまなソフトウェア、ハードウェア・スイッチや NIC のプログラミングに利用されてきました。詳細については、P4.org を参照してください。
P4 は OpenFlow よりも普及しています。ユーザーは、P4 を利用して転送プレーンによるパケットの正確な処理方法を定義することができます。P4 言語で OpenFlow を表現できます。openFlow.p4 から始めるのが有効です。
機能が固定された ASIC で構成されたスイッチに該当する質問です。各パイプライン内に複数のパイプラインとマッチ・アクション・ユニット (MAU) を構成するインテル® Tofino™ は、優れたプログラム可能性を有します。MAU には、柔軟な解析ロジックと複数の SRAM および TCAM テーブルブロックが搭載されており、特定用途のデプロイに対応した作り込みが可能です。インテルは、リファレンスの P4 プログラムをベースに、NDA に基づいて、サンプルの検証されたスケーラビリティー番号を提供できます。しかし、この番号はチップの理論上の最大スケーラビリティー値と解釈すべきではありません。
プログラム可能性が、スケールのスイッチ・テーブル・サイズの効率的なカスタマイズから、既存ネットワークの機能強化や、テレメトリー、セキュリティー、ロードバランスなどの新しい機能の追加まで、制約のない柔軟性と多彩なユースケースを実現します。
もちろんです。ベンダーにスイッチング・プラットフォームとしてインテル® Tofino™ をサポートするか尋ねてください。インテル® Tofino™ ベースのプラットフォームを入手すれば、制約なしでデータプレーンの機能要求を作成して、既存の ASIC 上に機能提供ロードマップを展開できるはずです。