今日のビジネス環境は、組織がよりスマートなテクノロジー投資を行うことを要求しています。これは、素晴らしいコンピューティング体験のすべての要素に当てはまり、クラウドへの主要な入口である PC も含まれます。生産性の向上、古いテクノロジーの維持コスト、エンドポイント・セキュリティーの進歩を考慮すると、PC の更新は贅沢なことではなく、必要なことなのです。
約 20 年間にわたって、インテル® vPro® プラットフォームは、プロセッサーを超える機能を定義してきました。包括的なプラットフォーム仕様には、組織が必要とする管理性、セキュリティ機能、システム性能、安定性を実現する幅広い機能が組み込まれています。1第 13 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーを搭載し、インテル® vPro® プラットフォームのデザイン要件を満たす最新 PC は、ビジネスの継続性を保ちながら個人の生産性を高めることができます。
拡張アーキテクチャー
第 13 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーは、パフォーマンス・ハイブリッド・アーキテクチャーの次のステップであり、新しい P-core デザインにより、インテルの最初のハイブリッド・プロセッサーと比較して、より優れたアプリケーション性能を実現します。2 プロセッサーの P-core の数は、インテルのモバイルおよびデスクトップ・プロセッサー・ポートフォリオに含まれる特定のオファリングによって異なります。
インテルは、新しいデスクトップ PC 向けプロセッサーにおいて、インテル® Core™ i5、i7、i9 プロセッサーのオファリング全体の E-core の数を増やし、商用デスクトップやエントリー・ワークステーションにおいて、より複雑なワークロードに対して高い演算能力を可能にします。
2 つの重要なオートメーション・テクノロジーにより、第 13 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーで実環境でのパフォーマンスを発揮することができます。
- インテル® スレッド・ディレクターは、オペレーティング・システムに提供される最適なランタイム・ガイダンスに基づいて、適切なタスクを適切なタイミングで適切なコアに割り当てます。3
- インテル® ダイナミック・チューニング・テクノロジーは、稼働条件とシステムのデザイン・パラメーターによって、P-core および E-core のクロック周波数をスロットルします。
これらのテクノロジーにより、最新のインテル® vPro® プラットフォームにおいて、最適なパフォーマンス、エネルギー効率、優れたユーザー体験を実現します。
プロセッサーの枠を超えたテクノロジー
インテルは、より完全なプラットフォームを構築するネットワーキングと I/O ソリューションを提供します。ノートブック PC 向け第 13 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーとデスクトップ PC 向けチップセットは、いずれもインテル® Wi-Fi 6E (Gig+) を統合しており、高密度環境やクラウド・コンピューティング向けのワイヤレス・ネットワークの最適化に最適です。6GHz 帯域は、追加の広いチャンネルをサポートし、より高速なダウンロード、共有、コラボレーションを可能にするより多くの帯域幅を生成します。4 またインテル® Wi-Fi 6E (Gig+) は、有線ネットワークのドロップの有無にかかわらず、デスクトップ PC をワークエリアに配置することも可能です。
さらに、インテル® Connectivity Performance Suite により、トラフィックの種類に応じて、ワイヤレス・パフォーマンスを最適化することができます。例えば、混雑しているワイヤレス・ネットワークでビデオ会議やコラボレーション・アプリケーションを優先させることができます。5
またモバイルユーザーは、インテル® Thunderbolt™ 4 ドッキング・ソリューションを採用し、より快適なワークスペースのために、単一のケーブルを通じて PC に周辺機器を接続することもできます。最新の Thunderbolt™ ドックは、インテル® vPro® ノートブック PC のアウトオブバンド管理にも対応している場合があります。最後に、インテル® vPro® モバイル・プラットフォームおよびデスクトップ・プラットフォームは、有線接続のための 1Gbps および 2.5Gbps イーサネット規格を引き続きサポートしています。
ビジネス継続性
インテル® vPro® プラットフォームは、管理機能、安定性、セキュリティーに関する一連のテクノロジーにより、ビジネスを継続させます。最新バージョンのインテル® vPro® プラットフォームは、以前のすべてのバージョンのプラットフォームと比較して、ライフサイクル管理のための機能、より多くの業界対応の保護テクノロジー、およびコンピューティングの混乱を最小限に抑えるためのより大きな能力を提供します。
包括的なプラットフォーム・セキュリティー
インテル® vPro® Enterprise プラットフォームおよびインテル® vPro® Essentials プラットフォームは、コンピューティング・スタック全体を保護するためのセキュリティー・テクノロジーのスイートであるインテル® ハードウェア・シールドをサポートします。OS の上では、ウイルス対策ソフトと連携して脅威を遮断したり、メモリー安全性攻撃をブロックすることでプラットフォームを保護し、OS の下では、システム管理モード (SMM)、ブートコード、ファームウェアなどの重要なオペレーションを保護します。
大企業では、ゼロトラスト・モデルを導入することが多いため、第 13 世代のインテル® vPro® Enterprise は、追加機能をサポートしています。Windows 11 2022 リリースでは、IT 技術者は、メモリで実行される特定の仮想化操作を暗号化することを選択できます。また、最新のインテル® vPro® Enterprise プラットフォームは、Windows バーチャライゼーションに基づくセキュリティーのためのカーネル保護機能をサポートしており、将来の OS リリースで有効になる見込みです。
インテル® ハードウェア・シールドの機能は、統合 TPM、ダイナミックな信頼のルート、SMM プロテクションの OS レポートなど、Microsoft Secured-core PC の要件を満たすか、または超えるように設計されています。
完全なライフサイクル管理
インテルの管理機能テクノロジーは、インバンドおよびアウトオブバンドの両方で、企業のコンピューティング・フリートにおける Windows デバイスの導入、保守、廃棄を支援します。
第 13 世代の新機能であるインテル® Platform Service Record は、インテル® vPro® PC で利用可能な耐タンパー性を備えた元帳を提供します。元帳には、デバイスの信頼性評価や更新の判断、システムの残存価値の算出に役立つ、システムの摩耗や破損のデータが記録されています。
インテル® vPro® プラットフォームは、Windows PC の予防メンテナンスや反応型メンテナンスの効率的な方法によって、導入から廃棄まで、エンドツーエンドの持続可能性を実現し、そのすべてをインテル® エンドポイント・マネジメント・アシスタント・コンソールでサポートします。完全装備のインテル® vPro® Enterprise プラットフォームは、アウトオブバンド・システムの回復とサニタイズにも対応しています。
プラットフォームの安定性
インテル® ステーブル IT プラットフォーム・プログラムは、最新のインテル® vPro® Enterprise システムへのシームレスな移行をサポートします。このプログラムは、5 四半期にわたる導入期間中、企業がコンピューティングの混乱を最小限に抑えることを支援し、Windows 10 および Windows 11 両方のオペレーティングシステムに対応した検証済みのプラットフォームを提供します。
インテル® vPro® プラットフォームは、BIOS およびインテル® マネジメント・エンジン向けのファームウェア更新の回復もサポートしており、PC のライフサイクルの中で必要に応じてファームウェアの更新を促進することができます。
次ページの表は、このセクションでレビューした第 13 世代インテル® vPro® プラットフォームの機能の一覧です。
コンピューティング基盤
リモート・コラボレーション、マルチタスク、ユーザーと IT アプリケーションのコンピューティング・リソースの競合が増加する中、インテル® vPro® プラットフォームは、組織の運営と労働者の生産性を維持するために不可欠です。最新バージョンのインテル® vPro® プラットフォームは、3 年前の PC と比較して、生産性、接続性、セキュリティーに大きなメリットをもたらします。企業が将来の投資を検討する際、第 13 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーへの PC の更新は、最新のコンピューティング脅威に対する防御、Windows 11 向けのハードウェアの最適化、そしてあらゆる規模の企業における多様な労働者のコンピューティングのニーズへの対応に役立ちます。
詳しくは、www.intel.com/vpro を参照してください。
インテル® vPro® ブランドの対象となるモバイル PC 向けプロセッサー | |||
---|---|---|---|
インテル® vPro® Enterprise | |||
U シリーズ | P シリーズ | H シリーズ | HX シリーズ |
i7-1365U | i7-1370P | i9-13900H | i9-13950HX |
i5-1345U | i5-1350P | i7-13800H | i7-13850HX |
i5-13600H | i5-13600HX | ||
インテル® vPro® エッセンシャル | |||
U シリーズ | P シリーズ | H シリーズ | |
i7-1355U | i7-1360P | i9-13900HK | |
i5-1335U | i5-1340P | i7-13700H | |
i5-1334U | i5-13500H | ||
インテル® vPro® Enterprise for Chrome | |||
U シリーズ | P シリーズ | ||
i7-1365U | i7-1370P | ||
i5-1345U | i5-1350P |
第 13 世代インテル® vPro® プラットフォームの機能
機能 | 利点 |
---|---|
インテル® ハードウェア・シールド6 | インテル® vPro® Essentials およびインテル® vPro® Enterprise プラットフォームの Windows PC を保護するためのセキュリティー・テクノロジーのスイートです。 |
インテル® バーチャライゼーション・テクノロジー (インテル® VT-x / VT-d) | OS セキュリティー・サービス向けにハイパーバイザーおよび仮想マシン・スイッチングを加速します。 |
インテル® トラステッド・エグゼキューション・テクノロジー7 | Windows またはその他のシステム・ソフトウェア向けに、ダイナミックな信頼のルートを提供します。 |
インテル® システム・セキュリティー・レポート8 | Windows OSに低レベル・セキュリティー・コンフィグレーションを通信します。 |
インテル® システム・リソース・ディフェンス9 | Microsoft Secured-core PC コンプライアンスに必要な構成可能なシステム・マネジメント・モード (SMM) 保護。 |
インテル® VT-rp10 | ハードウェア支援型 Windows カーネル保護 (今後有効にするかは保留中)。 |
インテル® トータル・メモリー・エンクリプション - マルチキー (インテル® TME-MK)11 | キー 0: 物理的なコールドブート攻撃から保護するために DRAM を暗号化します。キー 1 から 15 は、OS の指示に従って DRAM のセクションを暗号化できます。 |
インテル® プラットフォーム・トラスト・テクノロジー | インテル® SOC に統合されたトラステッド・プラットフォーム・モジュール。TPM 2.0 Windows 要件をサポート。 |
インテル® ブートガード | Windows のセキュリティー対策で推奨されている暗号化検証済みブートをサポートします。 |
インテル® BIOS ガード | PC 内の不揮発性メモリーに存在するファームウェアを保護するのに役立ちます。 |
インテル® Threat Detection Technology | ウイルス対策ソフトウェアなど Windows のセキュリティー・アプリケーション向けにハードウェア・アシストを提供します。 |
インテル® Control-Flow Enforcement Technology | PC メモリー実行中のアプリケーションへの悪意のあるコード挿入など、Windows メモリー・セーフティー攻撃に対するハードウェア支援型保護。 |
インテル® アクティブ・マネジメント・テクノロジー12 | イーサネット、Wi-Fi、および対応する Thunderbolt™ ドックを介して、効率的なシステムメンテナンスが可能なキーボード・ビデオ・マウス (KVM) コントロールによる PC リモートのアウトオブバンド管理。 |
インテル® スタンダード・マネージャビリティー | DASH 準拠の PC をイーサネットと Wi-Fi 経由でアウトオブバンド管理し、企業のファイアウォール外にあるデバイスを、クラウド管理できるようサポートします。キーボード・ビデオ・マウス (KVM) リモートコントロールには対応していません。 |
インテル® ワン・クリック・リカバリー13 | Windows リカバリー環境、ローカルに保存されたイメージ、または企業ネットワークに保存されたイメージのいずれかを使用して、無効化されたコンピューティング・エンドポイントの高速なリモートリカバリーを実行。 |
インテル® リモート・プラットフォーム・イレース14 | ディスクの消去、TPM のクリア、インテル® CSME のリセット、UEFI/BIOS のリセットによる PC の再利用方法。 |
インテル® Platform Service Record15 | 累積使用時間や電源サイクルデータなど、PC の摩耗や破損情報を取得する耐タンパー性を備えた元帳で、信頼性評価や更新の判断、残存価値の算出に役立ちます。 |
インテル® ステーブル IT プラットフォーム・プログラム16 | 最初の可用性から、次世代のリリースまで、15 か月間ハードウェア変更ゼロを目指しているプラットフォーム・バリデーション。 |