Neural Compute Engine を採用したインテル® Movidius™ Myriad™ X ビジョン・プロセシング・ユニット (VPU)
インテルが提供する Movidius™ ファミリーのビジョン・プロセシング・ユニット (VPU) を利用して、画像処理、コンピューター・ビジョン、マシン・インテリジェンスのアプリケーションをネットワーク・エッジのデバイスで実現しましょう。
インテル® Movidius™ Myriad™ X ビジョン・プロセシング・ユニット (VPU) の概要
機能 | 利点 |
---|---|
Neural Compute Engine |
このディープ・ニューラル・ネットワーク用のオンチップ・アクセラレーターを搭載したインテル® Movidius™ Myriad™ X VPU は、DNN 推論パフォーマンスで 1 秒間に 1 兆回を超える演算処理1を実現します。消費電力や正確性を犠牲にすることなく、エッジでリアルタイムのディープ・ニューラル・ネットワークを実行します。 |
プログラム可能な 128 ビット VLIW ベクトル・プロセッサー 16 個 |
コンピューター・ビジョン・ワークロードに最適化されたベクトル・プロセッサー 16 個の柔軟な動作を生かして、複数の画像処理およびビジョン・アプリケーションのパイプラインを同時実行します。 |
構成可能な MIPI レーン 16 本 |
最大 8 台の HD 解像度 RGB カメラをインテル® Movidius™ Myriad™ X VPU に直接接続し、最大 7 億ピクセル / 秒の画像信号処理スループットに対応します。 |
強化されたビジョン・アクセラレーター |
20 個以上のハードウェア・アクセラレーターを使用し、さらにコンピューティングのオーバーヘッドを増加させることなく、オプティカルフローとステレオデプスなどのタスクを実行します。例えば、新しいステレオ・デプス・アクセラレーターは、それぞれ 60Hz のフレームレート 720p の解像度で実行している 6 台のカメラ入力 (ステレオ 3 ペア) を同時処理することが可能です。 |
同種のオンチップメモリー 2.5MB |
集中化されたオンチップメモリー・アーキテクチャーでは、最大 400GB/秒を実現する内部帯域が確保されるため、チップ外へのデータ転送を最小限に抑えることで、 レイテンシーを最小化して電力消費量を減らすことができます。 |
超低消費電力で卓越したパフォーマンスを実現
インテル® Movidius™ Myriad™ X VPU は、コンピューター・ビジョンおよびディープ・ニューラル・ネットワークの推論アプリケーションで卓越したパフォーマンスを提供します。低消費電力の Movidius™ VPU ファミリーの一員であるインテル® Movidius™ Myriad™ X VPU は、1 秒間の処理能力が 4 兆回以上 (TOPS) となる合計パフォーマンスを実現します。 2 新たにパフォーマンスが強化されたインテル® Movidius™ Myriad™ X VPU は、ドローン、スマートカメラ、スマートホーム、セキュリティー、VR/AR ヘッドセット、360 度カメラなどのデバイスに高度なビジョンおよび人工知能のアプリケーションをもたらす電力効率の高いソリューションです。
新次元のディープ・ニューラル・ネットワーク性能
インテルはインテル® Movidius™ Myriad™ X VPU に、Neural Compute Engine という全く新しいディープ・ニューラル・ネットワーク処理ユニットを採用しました。高速かつ低消費電力でディープ・ニューラル・ネットワークを実行できるよう設計された Neural Compute Engine を搭載したインテル® Movidius™ Myriad™ X VPU は、ディープ・ニューラル・ネットワークの推論で 1 TOPS を超える演算性能を発揮することができます。1 Neural Compute Engine は電力効率の高い Movidius™ VPU の一部として統合されているため、オンチップのデータ移動を減らすことで消費電力を最小限に抑えています。インテル® Movidius™ Myriad™ VPU アーキテクチャーをベースとした、16 個の SHAVE コア (1 秒間に 9,160 億回の処理) と Neural Compute Engine の組み合わせにより 1 秒間に処理可能なニューラル・ネットワーク推論処理の最大能力は、ニューラル・ネットワーク推論実行用の Myriad™ 2 VPU の SHAVE プロセッサー (秒間 800 億回) で処理可能な秒間ニューラル・ネットワーク推論処理の最大回数の 10 倍以上となります。1
カスタマイズ可能な画像処理とビジョン・パイプライン
Movidius™ ファミリーの VPU は、これまで常に画像処理、コンピューター・ビジョン、ディープ・ニューラル・ネットワーク向けに独自の柔軟なアーキテクチャーを提供してきました。このアーキテクチャーは、画像処理とビジョンのワークロードを構成するためにモジュラー型アプローチを採用しています。これは、1 枚の共通のオンチップメモリーでアクセスできる、ステレオデプスまたは Neural Compute Engine などの一連の画像処理およびビジョン・ハードウェア・アクセラレーターと C 言語でプログラム可能な VLIW ベクトル・プロセッサーを組み合わせているためです。このアプローチにより、メモリーにアクセスしない最高の電力効率で、卓越した画像信号処理 (ISP) が可能になるほか、インターリーブされたコンピューター・ビジョンとディープ・ニューラル・ネットワーク推論アプリケーションのパイプラインにも、データの移動を最小限に抑えて消費電力を減らすデータフロー手法が用いられます。Movidius™ VPU は低消費電力時のパフォーマンスとプログラム可能性との最適なバランスを実現します。
8 個の HD センサーと 4K エンコーディングをサポート
インテル® Movidius™ Myriad™ VPU は 16 本の MIPI レーンを搭載し、8 個の HD 解像度 RGB センサーの直接接続をサポートしています。高スループットのインライン ISP によりストリームの高速処理を実現し、新しいハードウェア・エンコーダーは 30Hz (H.264/H.265) および 60Hz (MPEG/JPEG) のフレームレートで 4K 解像度をサポートしています。その他にも USB 3.1 や PCIe* Gen 3 などのインターフェイスが搭載されています。
ソフトウェア開発キット (SDK) およびツール
インテル® Movidius™ Myriad™ VPU には、カスタムの画像処理、ビジョン、ディープラーニングのアプリケーションをインテル® Movidius™ Myriad™ VPU 上に導入するために必要なソフトウェア開発フレームワーク、ツール、ドライバー、ライブラリーなど、豊富な SDK が同梱されています。SDK には、画像処理、コンピューター・ビジョン、ディープラーニングなどのアプリケーション・パイプラインの開発するプラグイン型アプローチを最小した、専用の FLIC フレームワークも提供しています。このフレームワークにより、データフローの最適化をツールに実行させ、開発者は処理に集中できます。ディープ・ニューラル・ネットワークの開発の場合、SDK にはニューラル・ネットワーク・コンパイラーが含まれているため、開発者は Caffe* や TensorFlow* などの一般的フレームワークから、自動化された変換および最適化ツールを使用して迅速にニューラル・ネットワークを移植できます。しかもネットワーク・モデルの精度を維持しながら最大限のパフォーマンスを引き出すことができます。