vSphere とインテル® Optane™ パーシステント・メモリー
インテル® Optane™ パーシステント・メモリー (PMem) で VMware vSphere を構成して、コスト効率が高い階層型メモリーシステムを構築するためのベスト・プラクティスを確認してください。
インテル® Optane™ PMem は、従来型の単一階層による DRAM ベースのメモリーを導入すること比べてわずかなコストで、大容量のメモリーを実現できる革新的なテクノロジーです。仮想環境においては、インテル® Optane™ PMem のメモリーモードが、VM に対して透過的な、ハードウェアベースの 2 層からなるメモリー階層を導入します。追加的な構成なしに VM はメモリーを使用し続け、ハードウェアが階層間で頻繁にアクセスされるデータのバランスを調整します。
以前のバージョンの VMware vSphere は、第 2 世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリーを搭載したインテル® Optane™ PMem 100 シリーズをサポートします。VMware vSphere バージョン 7.0U2 では、第 3 世代インテル® Xeon スケーラブル・プロセッサー・ファミリーを搭載したインテル® Optane™ PMem 200 シリーズに対応するようになりました。バージョン 7.0U3 では、階層化メモリー用に VMware vSphere メモリー・モニタリングおよび修復 (vMMR) が導入されました。このベスト・プラクティス・ガイドは、既存の導入を評価し、VMware vSphere のメモリーモードにインテル® Optane™ PMem を導入する戦略を説明します。
ストレージ技術においてこの数十年間存在し続けたキャッシュ方式は、システムメモリーの領域に導入されるようになりました。メモリーモードのインテル® Optane™ PMem 100 シリーズを搭載した第 2 世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリーの登場により、階層化メモリーに新たな機能が付与され、単一階層のメモリーが新たに 2 つの階層を持つように変わりました。DRAM は非常に頻繁にアクセスされるデータのための L4 キャッシュ (ティア0) として、インテル® Optane™ PMem は大容量のメイン・システム・メモリー (ティア 1) として機能します。
お客様がメモリーの階層化によるメリットを最大限に享受できるよう、このドキュメントは下記を行う方法について説明しています。
- VMware vSphere の測定と指標を使用して、メモリーの使用パターンを識別する。
- ティア 0 の最適なサイズを決定する。
- 導入オプションと要件を理解する。
- 導入後に DRAM とインテル® Optane™ PMem の使用を監視する。
新規導入を計画する前に、現在および将来の環境におけるニーズを理解することが重要です。VMware vSphere には、vCenter Server UI と PowerCLI により、さまざまな指標を捕捉し、データ収集時間を幅広く選択できる、強力な監視ツールが備わっています。既存のワークロードの最大、最小、および傾向を把握することで、階層型メモリーの適応や、ときにはシステム統合の機会を把握するために役立ちます。最善の結果を得るためには、ワークロードを適切に表すため、十分な時間をかけてホスト上のメモリーおよび CPU の指標を捕捉します。データを最高の解像度で捕捉すれば、ワークロードの最適な表現が得られます。
メモリーモードのインテル® Optane™ PMem およびインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリーは、VMWare vSpere のためにメモリーの階層を再定義し、コストを削減して密度を高めます。最適な設計の階層型メモリー環境は、最善のテレメトリーを使用することで構築されます。主な指標を長期的に評価することで、アクティブ・メモリー・フットプリントが生成される使用パターンと規模が明らかになります。
各階層において、将来の拡張のための余地を計画的に確保することが重要です。導入後も、VMware vSphere に内蔵された新しいメモリー管理ツールを使用sることで、必要に応じた調整が可能です。このドキュメントに記載されたベスト・プラクティスに従うことで、高度に最適化された、拡張性のある、コスト効率に優れた階層型メモリー・ソリューションを実現できます。