柔軟かつ堅牢なインテル® データセンター GPU フレックス・シリーズは、業界におけるインテリジェント・ビジュアル・クラウドの最もオープンな GPU ソリューションです。GPU は、メディア・ストリーミングやクラウドゲームをはじめ、AI ビジュアル推論や仮想デスクトップ・インフラストラクチャーのワークロードのサポートなど、業界の多様なワークロードに対応します。高い信頼性、可用性とスケーラビリティーを実現する重要なサーバー機能を備えており、密度と品質を最適化するオープンな標準ベースのソフトウェア・スタックをサポートします。これにより、データセンターが異なるソリューションを使用したり、異種の環境や独自の環境を管理したりする必要性を低減できます。
オープン・アーキテクチャー
インテル® フレックス・シリーズ GPU は、oneAPI 搭載のオープンで柔軟な標準ベースのソフトウェア・スタックをサポートしているため、開発者はハイパフォーマンスでアーキテクチャー間をまたがるアプリケーションおよびソリューションを構築することができます。これにより、組織は新しいソリューションを市場に投入する複雑さ、コスト、時間の要件を緩和できるため、エンジニアやプログラマーは、ただコードのメンテナンスを行うのはなく、イノベーションを実現できます。
内蔵 AV1 エンコード
サービスがロイヤリティー・フリーのオープンソース AV1 コーデック上で構築されているということは、より高いビデオ品質を提供しながら、運用コストを削減できることを意味します。また、Advanced Video Coding (AVC)、High Efficiency Video Coding (HEVC)、VP9 は、インテル データセンター GPU に標準搭載されています。
さらなる可能性
5○
メディア・トランスコードのスループットは、競合製品の半分の消費電力で可能です。インテル® Data Center GPU フレックス 140 と NVIDIA A10 を HEVC 1080p60 上で比較1
2○
デコードのスループットは、競合製品の半分の消費電力で可能です。インテル® Data Center GPU フレックス 140 と NVIDIA A10 を HEVC、AV1、AVC、VP9 上で比較1
最大
68
一部のゲームストリーム上で 720p30 を実現。シングル、インテル® Data Center GPU フレックス 1701
5○
メディア・トランスコードのスループットは、競合製品の半分の消費電力で可能です。インテル® Data Center GPU フレックス 140 と NVIDIA A10 を HEVC 1080p60 上で比較1
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デコードのスループットは、競合製品の半分の消費電力で可能です。インテル® Data Center GPU フレックス 140 と NVIDIA A10 を HEVC、AV1、AVC、VP9 上で比較1
最大
68
一部のゲームストリーム上で 720p30 を実現。シングル、インテル® Data Center GPU フレックス 1701
メディアの処理と配信
今日、ビデオは世界のインターネット・トラフィックの 80% 以上を占めており、視聴者は、ますます多様なデバイスでの高解像度な放送品質を期待しています。2同時に、新しい 5G ネットワークによって、モバイルユーザーのスループットが大幅に向上しています。
つまり、メディア・プロバイダーは、洗練されたコンテンツで加入者の需要を満たしながら、総保有コストを最適化する新しい方法を探し出す必要があるということです。インテル® フレックス・シリーズ GPU は、品質に妥協することなく、サーバーごとにサポートできるストリームの密度を向上するのに役立ちます。
1st
GPU における最初のハードウェア・ベースの AV1 エンコーダー
内蔵 AV1 エンコーダー
AV1 は、Google、Amazon、Apple、インテル、Cisco、Meta、Microsoft、Netflix、Tencent などの Alliance for Open Media が策定したロイヤルティー・フリーのビデオ・コーディング規格です。AV1 は、AVC および HEVC よりも大幅に圧縮効率を向上させます。これにより、帯域幅が 30% 以上向上し、総保有コストの大幅な節約が可能になります。31
競合製品よりも 5 倍向上
インテル® Data Center GPU フレックス 140 は、HEVC 1080p60 上の NVIDIA A10 と比較して、半分の消費電力で 5 倍のメディア・トランスコードのスループットを提供します。また、HEVC、AV1、AVC、VP9 において NVIDIA A10 の半分の消費電力で 2 倍のデコードのスループットを提供します。1
総保有コストの削減
インテル® フレックス・シリーズ GPU を使用すると、プロバイダーはより省スペースなデータセンターでより多くの加入者にサービスを提供し、機器や施設に関連するコストを削減することができます。さらに、ワットあたりのパフォーマンスが高いため、総保有コスト (TCO) も削減できます。
AVC および HEVC サポートを改善
将来を見据えた AV1 の実装に加え、インテル® フレックス・シリーズ GPU は、既存の HEVC、AVC、VP9 コーデックもサポートしています。
低レベル・コントロール
oneAPI ビデオ・プロセシング・ライブラリー (oneVPL) が提供するエンコーダーとレート・コントロールの低レベル・コントロールにより、エンドユーザーは、ニーズに合わせてエンコーダー構成を細かく調整できます。また業界の専門家が、お客様の専門知識とインテルのハードウェア・イノベーションを組み合わせるために、独自のレート・コントロールを実装することもできます。
クラウドゲーム
世界のクラウドゲーム市場は 2026年までに 32 億米ドルに達し、2021年から 2026年までに 43.2% 成長すると見込まれているため4、サービス・プロバイダーは、優れた体験を求める加入者の需要を満たしながら、TCO を最適化する必要があります。インテルのフレックス・シリーズ GPU は、品質に妥協することなく、サーバーごとに密度を向上させます。より省スペースなデータセンターで、より多くの加入者にサービスを提供することで、Windows クラウドゲームおよび Android クラウドゲーム向け機器や施設のコストを削減することが可能になります。ワットあたりの高パフォーマンスは、TCO のさらなる削減に役立ちます。
お客様がソリューションのニーズに基づいて導入できる SKU は 2 つあります。インテル® Data Center GPU フレックス 140 は、2 つの 8 Xe-core GPU を搭載した低プロファイルの 75W 仕様です。170† は、単一の 32 Xe-core GPU を搭載した 150W 仕様で、ピーク時のより高いパフォーマンスを実現します。
AI ビジュアル推論†
セキュリティーや現場の監視カメラ、ライブ放送ストリーム、OTT ビデオの増加により、AI ビジュアル推論の需要が高まっています。インテル® データセンター GPU フレックス・シリーズは、スマートシティー、図書館の索引作成やコンプライアンス、AI ガイドのビデオ・エンハンスメントのワークロードなど、これらのワークロードに最適です。インテルの oneAPI ツールキットは、最も一般的な AI フレームワークである TensorFlow* および PyTorch* に対応しており、OpenVINO™ ツールキットを介して他のフレームワークの AI アルゴリズムの最適化をサポートします。
インテル® データセンター GPU フレックス・シリーズでは、単純な物体検出から複雑な AI まで、ニーズに合わせて消費電力レベルを選択できます。
AI の基本モデル
より小さなフォームファクターを備えた低消費電力の 75W アダプターであるインテル® データセンター GPU フレックス 140 は、Intel Server GPU よりも多くのビデオデコード / エンコードエンジンを搭載しています。この GPU は、単純な物体検出など、より軽量の AI モデルを含むパイプラインに理想的です。ビデオエンジンの数の増加により、フレックス・シリーズ 140 GPU は多くのストリームをサポートすることができます。
複雑な AI モデル
高い消費電力の 150W アダプターであるインテル® データセンター GPU フレックス 170† は、複数の物体検出や複数の分類モデルなどのより複雑な AI モデルを含むパイプラインに最適です。AI による演算処理を備えたインテル® データセンター GPU フレックス 170 は、AI が制限されることを回避します。演算処理の要件が増加しても、アダプターごとに同じ数のビデオストリームをサポートすることができます。
仮想デスクトップ・インフラストラクチャー (VDI)†
仮想デスクトップ・インフラストラクチャー (VDI) は、ディスクリート・グラフィックスの採用が加速している成熟市場であり、最新の OS やアプリケーションはますます GPU とメディア・ハードウェア・アクセラレーションに依存しています。高密度のナレッジワーカーは、VDI セグメントにおける最大の成長の主要因となるため、必然的に高性能なストリーミング・スループットとエンドツーエンド配信の必要性が生じます。3
ライセンス料金不要
インテルは、お客様に仮想 GPU ソフトウェアのライセンスを無償で提供することによって、VDI を導入する際に生じる総所有コストを削減できるようにしています。さらに、グラフィックスやエンコードの高速化が望まれていても、桁違いのコストがかかることが多い VDI 導入において GPU の採用率を高める触媒として機能することができます。
柔軟性の高い vGPU マネジメント
インテル® Data Center GPU フレックス・シリーズは、VDI ソリューションの複数の vGPU コンフィグレーションとスケジューリング・オプションをサポートしており、Linux† Kernel ベースの仮想マシン (KVM) オープンソース・バーチャライゼーション・テクノロジーや VMware ESXi** などのさまざまなカスタマー・ワークロードや QoS の要件を満たすことができます。また、トップでの VMware Horizon† と Citrix DaaS† の両方を上位でサポートしています。フレックス・シリーズのアクセラレーターには、強力なエコシステムのサポートがあります。デスクトップとアプリケーションの仮想化ソリューションにおいて業界をリードする VMware Horizon と CitrixDaaS の 2 つがサポートされています。
柔軟なパフォーマンス
インテル® Data Center GPU フレックス 140 アクセラレーターは、単一のカードに 2 つの GPU を搭載し異種の vGPU プロファイルをサポートしています。GPU あたりの仮想マシンが少なくなることで、サービス品質がより予想しやすくなり、GPU のスケジューリング・キューが短縮され、マシン全体のパフォーマンス分離が強化されることにつながります。物理カードが小さく、仮想マシンの数が少なければ、さまざまなユーザーのニーズをより経済的に補うことができます。
高密度仮想デスクトップ PC
インテル® データセンター GPU フレックス 140 は、ナレッジワーカーのペルソナ (グラフィックスやコンピューティング・パフォーマンスの要件が低いオフィスの生産性向上、ビデオ、ブラウザー・ワークロードなどのワークロード) を対象とした VDI 導入に最適です。
ハイパフォーマンス仮想デスクトップ PC
インテル® データセンター GPU フレックス 170 は、パワーユーザーのペルソナを対象とした (グラフィックスと演算性能の要件が高い 3D、メディアコンテンツ制作などのワークロード) VDI 展開に最適です。
ソフトウェアおよびツール
業界で最も柔軟な GPU をサポートし、インテリジェント・ビジュアル・クラウドを実現するオープンソフトウェア・エコシステムから始めましょう。
製品の詳細
インテル® Xe アーキテクチャーを基に構築されたインテル® フレックス・シリーズ GPU は、最大 32 個 の Xe-core およびレイ・トレーシング・ユニット、最大 4 つの Xe メディアエンジン、インテル® Xe Matrix Extensions (インテル® XMX) による AI アクセラレーション、ハードウェア・ベースの SR-IOV バーチャライゼーションのサポートを備えております。インテル® oneAPI Video Processing Library (oneVPL) およびインテル® Deep Link ハイパー・エンコードを活用し、2 つの GPUを搭載したフレックス・シリーズ 140 アクセラレーターは、8K60 のリアルタイムのトランスコードを実現しながら、業界で言われる 1 秒以内の遅延を満たすことができます。このケイパビリティーは、AV1 と HEVC HDR フォーマットで利用可能です。
ソリューション・プロバイダー
標準ベースのオープン・アーキテクチャーの利点と最適化されたソフトウェア・スタックを拡張し、インテル® フレックス・シリーズ GPU は、サービス・プロバイダー、独立系ソフトウェア・ベンダー (ISV)、オリジナル機器メーカー (OEM) などの幅広いエコシステムを活用しています。
フレックス・シリーズ GPU を搭載したシステムが利用可能になり、Cisco、Dell Technologies、HPE、H3C、IEIT、Lenovo、Nettrix、PowerLeader、Supermicro、および xFusion などのプロバイダーから提供されます。フレックス・シリーズ GPU がサポートするソリューションも急増しており、これにはメディア配信、Windows と Android のクラウドゲーム・ワークロード、AI ビジュアル推論などが含まれます。VDI ワークロードのサポートは、今年後半に実施されます。
免責条項
† 製品が完成した際に利用可能となるインテル® Data Center GPU フレックス・シリーズの機能を反映します。
免責事項
性能は、使用状況、構成、その他の要因によって異なります。詳細については、www.Intel.co.jp/PerformanceIndex を参照してください。
パフォーマンス実績は構成情報に記載された日に実施したテストに基づくものであり、公開中のアップデートがすべて適用されているとは限りません。構成の詳細については、バックアップを参照してください。絶対的なセキュリティーを提供できる製品やコンポーネントはありません。
コストと結果は状況によって変わります。
インテルは、サードパーティーのデータについて管理や監査を行っていません。正確さを評価するには、他のソースを参照する必要があります。
インテルのテクノロジーを使用するには、対応するハードウェア、ソフトウェア、またはサービスの有効化が必要となる場合があります。
Cisco Systems、「VNI Complete Forecast Highlights. (VNI 完全予測ハイライト) (仮題)」 https://www.cisco.com/c/dam/m/en_us/solutions/service-provider/vni-forecast-highlights/pdf/Global_2021_Forecast_Highlights.pdf.
Altman Solon。参照データは、2022年2月17日のインテル向け調査資料スライド 132 および 135 から得られたものです。