インテル、AIインフラストラクチャーの拡張性を高める初の完全統合型光I/Oチップレットを公開

インテルの先進的な光コンピュート・インターコネクト・チップレットが広帯域幅、低消費電力、伝送距離の拡大といったニーズに応え、未来のAIスケーラビリティーと新しいコンピュート・アーキテクチャーを実現

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  • 2024年6月26日

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最新情報:インテル コーポレーションは、高速データ伝送を可能にする集積フォトニクス・テクノロジーにおいて、画期的なマイルストーンに到達しました。インテルの統合フォトニクス・ソリューションズ(IPS)事業本部は、業界で最も先進的で世界初の完全統合型光コンピュートインターコネクト(OCI)チップレットをインテルCPUと共にパッケージ化し、ライブデータを実行するデモを、今年開催された光ファイバー通信の展示会「OFC 2024」で行いました。インテルのOCIチップレットは、広帯域幅インターコネクトの飛躍的進歩を実証するものであり、データセンターやハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)アプリケーションに登場しているAIインフラストラクチャーで、光I/Oをパッケージ内に統合することで、このイノベーションを実現しました。

「サーバーからサーバーへ転送されるデータ量はかつてないほど増大し、データセンター・インフラストラクチャーの能力を圧迫しており、現行のソリューションでは電気的I/O性能の実用的な限界へ急速に近づいていると言わざるを得ません。しかし、インテルが実現したこの画期的なテクノロジーによって、パッケージとして一体化したシリコン・フォトニクス・インターコネクト・ソリューションを次世代のコンピューター・システムへシームレスに統合できるようになります。インテルのOCIチップレットには、帯域幅の増大、消費電力の削減、伝送距離の延長により、高負荷な機械学習を加速し、高性能AIインフラストラクチャーを革新する可能性が秘められています」

集積フォトニクス・ソリューションズ(IPS)事業本部、製品管理&戦略担当シニア・ディレクター、トーマス・リリエベリ(Thomas Liljeberg)

この初のOCIチップレットは、最大100メートルの光ファイバーを通じ一方向64チャネルの32Gbpsデータ伝送をサポートするように設計されており、広帯域幅、低消費電力、伝送距離延長といった、AIインフラストラクチャーに求められる高まり続けるニーズに応えることができると期待されています。これにより、CPU/GPUクラスター接続に関する将来の拡張性と、コヒーレント・メモリー拡張やリソース分散などを含めた、新しいコンピューター・アーキテクチャーが可能になります。

注視すべき理由:AIベースのアプリケーションは世界中でますます導入されるようになり、大規模言語モデル(LLM)や生成AIの進歩がそのトレンドを加速しています。大規模化と効率化が進むマシンラーニング(ML)モデルも、AIアクセラレーション・ワークロードに求められるこれまでなかった要件に対応していくうえで、重要な役割を担っていくことが予想されます。AI用コンピューティング・プラットフォームのニーズ拡大を見越して、I/O帯域幅の指数関数的な増大と、xPUの分散やメモリープーリングなどの効率的なリソース利用を可能にする、大規模なプロセシング・ユニット(CPU/GPU/IPU)クラスターやアーキテクチャーに対応できる伝送距離の延長が促進されています。

電気的I/O、つまり銅線接続は、広帯域幅/高密度と低消費電力には対応できるものの、伝送距離は非常に短く、約1メートル以下に限られます。データセンターや初期のAIクラスターで使用されていたプラグ接続可能なトランシーバー・モジュールならば伝送距離を延長することは可能ですが、コストと消費電力の面で見ると、AIワークロードのスケーリング要件の点で決してサステナブルとはいえません。xPUとパッケージ上で統合された光I/Oは、広帯域幅、電力効率、低レイテンシー、伝送距離まで、まさにAI/MLインフラストラクチャーのスケーリング要件を満たす格好のソリューションです。

たとえば、CPUやGPUでデータ転送のために電気的I/Oを光学的I/Oに置き換えることは、容量と範囲に限界がある馬車を使って商品を配布することから、はるかに大量の商品をはるかに長い距離に運べる自動車やトラックを使用することに変わるようなものです。このレベルの性能向上とエネルギーコストの改善は、インテルのOCIチップレットのような光学的I/OソリューションがAIスケーリングにもたらすものです。

実現する仕組み: 完全統合型OCIチップレットは、インテルの高い量産実績を誇るシリコン・フォトニクス・テクノロジーを活用し、オンチップレーザーや光増幅器を含むシリコン・フォトニクス集積回路(PIC)を電気集積回路(IC)と統合しています。OFC 2024で公開されたこのOCIチップレットは、インテル製のCPUと同じパッケージ内で統合されていますが、別の次世代CPU、GPU、IPU、またはシステム・オン・チップ(SoC)と統合することも可能です。

今回初となるOCI実装は、PCIe Gen5互換の4Tbps双方向データ転送をサポートしています。シングル・モード・ファイバー(SMF)パッチケーブル経由で2つのCPUプラットフォーム間をTx-Rx接続する光リンクが実演されました。光ビット誤り率(BER)を測定し、1本のファイバー上を200GHz間隔で伝送する8波長のTx光スペクトルとともに、32GbpsのTxアイ・ダイアグラムが紹介され、頑健な信号品質を実証しました。

現在のチップレットは、各方向64チャネルの32Gbpsデータ転送を最大100メートルまでサポートしており(ただし実際のアプリケーションでは転送レイテンシーにより数十メートルが限界)、8組のファイバーを使用して、それぞれ8波長の高密度波長分割多重(DWDM)で伝送します。また、この統合パッケージソリューションの消費電力はビット当たりわずか5ピコジュール(pJ)と、プラグ接続の光トランシーバー・モジュールにおける約15pJと比べて卓越した電力効率を誇ります。この超高効率性はデータセンターやHPCの環境に不可欠であり、持続不可能なAIの電力要件を緩和できると考えます。

シリコン・フォトニクスにおけるインテルのリーダーシップ:シリコン・フォトニクス市場をけん引するトップ企業として、インテルラボを中心とする25年を超える自社研究をもとに、インテルは集積フォトニクス分野を開拓してきました。シリコン・フォトニクス・ベースの接続製品を開発し、業界トップレベルの信頼性で主要クラウド・サービス・プロバイダー各社への量産出荷を可能にした最初の企業でもあります。

インテルの主な差別化要因は、ウエハーにレーザー照射するハイブリッド接合と直接集積を使用する比類のないインテグレーション技術にあり、高い信頼性とコスト削減を実現しています。この独自のアプローチこそ、インテルが卓越したパフォーマンスを提供すると同時に、効率性を維持できる理由です。インテルの強力な量産プラットフォームは、3,200万以上のオンチップレーザーを集積した800万を超えるPICを出荷しており、レーザーは平均故障率(FIT)0.1未満の信頼性を誇ります。これらのPICはプラグ接続可能なトランシーバー・モジュールにパッケージ化され、100、200、400ギガビット/秒(Gbps)速度のアプリケーション向けに、ハイパースケールの大手クラウド・サービス・プロバイダーが展開する大規模データセンター・ネットワークに導入されてきました。800Gbps~1.6Tbpsのアプリケーションを対象とした次世代の200G/レーンPICは現在開発中です。

さらにインテルは、最先端のデバイス性能、高集積度、高度な結合、大幅なコスト削減を可能にする、新しいシリコン・フォトニクス製造プロセスノードを取り入れ、オンチップレーザーの進化、半導体光増幅器(SOA)のパフォーマンス向上、コスト削減(ダイ面積を40%%以上縮小)、省電力化(15%以上の消費電力削減)を続けています。

次のステップ:インテルのOCIチップレットは現時点ではまだプロトタイプです。特定の顧客企業と協力し、OCIを各社のシステム・オン・チップ(SoC)とパッケージ上で統合して光I/Oソリューションとして提供できるよう取り組んでいます。

インテルのOCIチップレットは、高速データ伝送の飛躍的進歩を示すテクノロジーです。AIインフラストラクチャーが進化する中、インテルはイノベーションを推進し、コネクティビティーの未来を形作る最前線に立ち続けています。

詳細については、 インテル® シリコン・フォトニクス  を参照してください。