アーキテクチャー

アーキテクチャー

医療用電子機器は、専用室が必要な大型画像診断装置から、患者が携帯する小型モバイルデバイスまでの幅広い機器の実装をカバーします。

より低いコストでの優れた患者ケアの提供に向けた流れを受けて、医療機関は OEM に医用画像 / ビデオデータの視覚化や伝送の強化を求めています。そのため、将来の装置アーキテクチャーに影響を与える以下のような、いくつかの技術的トレンドも現れています。

  • 商用 (COTS) ホモジニアス・ハードウェア・プラットフォームへの移行
  • 標準化されたシリアル・コンポーネント・インターコネクト (HSIO) に匹敵する独自技術からの移行
  • ワイヤード / ワイヤレスデバイスのインターネット接続拡大

幅広い装置実装に加え、これらのトレンドから、医療機器は以下のいずれかの実装アーキテクチャーを採用するようになっています。

  • シャーシベース ― ヘテロジニアスまたはホモジニアス・プロセシング・カードを搭載したパッシブ・バックプレーン
  • モジュールベース ― アプリケーション固有の機能向け PCIe* モジュールを搭載したシングル・ボード・コンピューター
  • ポータブル機器 ― エンベデッド CPU を搭載し、すべての処理機能を実装した FPGA

シャーシ

大型画像診断システムは、柔軟性 / 拡張性を確保すると共に、病院 / 医院に幅広い価格帯で各種選択肢を提供するために、シャーシ実装を採用してきました。シャーシ実装は、複数のプラットフォーム、チーム、およびロケーションにわたる複雑なハードウェア / ソフトウェア開発を加速させる目的でも採用されています。

画像診断には、人間の命を救う貴重な画像を取得・再現するために、さまざまな電子サブシステムと専用コンポーネントが必要です。それらのサブシステムは、以下の要件を満たしていなければなりません。

  • 複数のデータ取得、処理、制御、およびインターコネクト切り替え用カードへの対応
  • 独自の並列バス構造による大量のデータの伝送

現在、統合シリアル・トランシーバー (インテル® Arria®、インテル® Stratix® FPGA ファミリーの PCI Express* (PCIe*) など) による標準シリアル実装を使用して、商用 (COTS) または独自シャーシ・バックプレーン・アーキテクチャー (図 1 参照) を実装することができます。 これには、以下の利点があります。

  • サブシステム・データ転送レートの大幅な向上
  • 開発コストおよび装置実装面積の削減
  • FPGA コプロセシング・カードを接続した CPU を搭載した、より高性能のホモジニアス・ブレード・サーバー

ホモジニアス・プロセシング・アーキテクチャーは、ユーザー・インターフェイス、ストレージ、および接続機能を含み、FPGA アドオンカードによってアルゴリズム・アクセラレーションを追加できるスケーラブルで、すぐに使用可能なハードウェア・プラットフォームを実現します。OEM は、システムの電子回路を完成させるためのアプリケーション固有のアナログ・インターフェイス・カードを追加します。以下をを参照してください。

シャーシ・ベース・アーキテクチャー

モジュール

従来、超音波などの医療機器モジュールの設計者はカスタム・デザイン・ハードウェアを実装してきました。しかし現在、以下のいずれかで構成された、シングル・ボード・コンピューター (SBC) やエンベデッド CPU ボードをベースにした商用 (COTS) モジュールシステムがますます利用可能になっています。

  • Windows* OS が稼動する x86 CPU ベースのテクノロジー
    または
  • RISC CPU を使用した Linux* などのオープン・スタンダード・オペレーティング・システム

これらの SBC は従来、機器機能の多くをソフトウェアで実装し、データ移動用の I/O 拡張インターフェイスとして PCI パラレル規格を使用していました。今後、以下の SBC が実装されるようになるでしょう。

アプリケーション特有のニーズに対しては、以下のことが可能になりました。

  • PCI Express* 用インテル® FPGA IP を使用した PCI Express* モジュールボードの容易な実装
  • インテル® Arria® シリーズ FPGA / インテル® Stratix® シリーズ FPGA による 10 Gbps を超える複数のシリアライザー / デシリアライザー (SERDES) チャネルの統合
  • インテルの Stratix® FPGA とインテル® Quartus® Prime 開発ソフトウェアによるカスタム機能 / インターフェイスの迅速な開発

図 1 は、アプリケーション固有のアナログ検出器 / センサー・インターフェイスをドーターカードに分離することにより、アプリケーションに依存しない PCIe* ファンクション・ボード・モジュールが実現し、医療機器モジュールの生産量拡大につながることを示しています。

モジュールベースのシステム

ポータブル

心拍数、血圧、血糖値などの患者生体信号のモバイル・モニタリングは、ハンドヘルド・サイズのポータブル機器に実装できます。

これらのポータブル機器は、多数のディスクリート・コンポーネントおよび CPU を使用して実装されてきました。しかし、これらのカスタム・ハードウェア・プラットフォームの実装には、より多くの時間とリソースが必要であり、以下のことにつながります。

  • カスタム・アプリケーション・ブロックの代わりに、標準ブロックを開発する無駄な工数
  • 複数のディスクリート ASSP プロセッサー・コンポーネントの製造中止リスク
  • ASIC の統合リスク、コスト、および柔軟性の不足

最新のインテル® Quartus® Prime 開発ソフトウェア、プラットフォーム・デザイナー (旧 Qsys)、Nios® II エンベデッド・プロセッサー、SoC デバイスファミリー、および Cyclone®Arria®Stratix® シリーズ FPGA のプログラマブル・ハードウェア機能を利用すれば、以下のことが可能です。

  • 複数の ASSP デバイスと CPU をアプリケーションに依存しない 1 個の FPGA に統合
  • 1 個の FPGA 上の複数の Nios® II プロセッサーに独立したファンクションを実装
  • 機能的性能を「スーパーチャージ」するコプロセシング・ロジックを作成
  • すべての特定用途向けおよび標準 IP (intellectual property) ブロックをプラットフォーム・デザイナーに容易に統合

その他の生産性の利点には、以下が含まれます。

  • 過去のエンジニアリング IP 開発成果の再利用
  • 追加のインテル® FPGA IP およびパートナー IP ブロックの活用
  • 特定用途向けアナログ I/O およびセンサー回路をモジュール・ドーター・カードに分離

下の図に、Cyclone®、Stratix® または Stratix® シリーズの FPGA で、カスタムロジックを含む 1 個または複数の Nios® II プロセッサーを使用した SOPC (system-on-a-programmable-chip) ソリューションを実装する方法を示します。 ユーザー・インターフェイス、特定用途向けアナログ機能、およびネットワーク接続性を追加して、ポータブル機器を完成させることができます。

ポータブル機器

医療ソリューションの参照リンク

その他のリソース

インテル® FPGA の産業機器アプリケーション

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インテル® FPGA とプログラマブル・デバイス

重要なワークロードの高速化を可能にし、規格の進化または要件の変更への適応を支援するカスタマイズ可能なデバイスです。

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