このページでは、上記の 3 マシンについてまとめています。それぞれ、価格、セットアップのクオリティー、パフォーマンスという異なる測定基準で評価してみたところ、予想をはるかに上回る結果が得られました。
どのマシンも、アイデアのヒントとなり、夢を叶えるための道しるべを示してくれます。高価格のゲーム用 PC は大きな夢の実現を目指しています。あなたも恐れずに実現に向けて前進すべきです。
ひょっとしたら、若手の開発者がインスピレーションを求めて参考にするようなシステムをあなたが構築する日が来るかもしれません。1 2 3
価格: Overclockers UK の OrionX2
どの高価格のゲーム用 PC のリストにも、Overclockers UK の Ian "8Pack" Parry によって設計された OrionX2* が必ず掲載されます。OrionX2* は驚くべきマシンです。
OrionX2 は、実際にはワークステーション・システムとゲームシステムの 2 つ のシステムを搭載しています。これにより、マルチタスク処理に特に適したマシンとなっています。例えばストリーマーの場合、1 台のシステムでゲームのプレイを要求しながら、ライブフィードのエンコードとストリーミング・プラットフォームへのブロードキャストも同時に実行すると、マシンに非常に大きな負荷がかかることになりますが、このワークロードを 2 つのシステムに分散すれば、どちらのシステムにも余裕を持たせることが可能です。
Overclockers UK では、この 2 つのシステムに組み込むコンポーネントの選択に高い基準を設け、その社名が示すとおり、システムのプロセッサーには信頼性の高いオーバークロック性能を優先しました。高いオーバークロック性能を引き出すために CPU 群をビニングするプロセスは繊細でコストもかかりますが、このプロセスにより、Overclockers UK はシステムを望みどおりのレベルで確実に実行できるようになったのです。プライマリー・システムには、4.60GHz にオーバークロックされた 18 コア、36 スレッドのインテル® Core™ i9-7980XE プロセッサーを搭載し、セカンダリー・システムには、5GHz 以上にオーバークロックできるインテル® Core™ i9-9900K プロセッサーを搭載するように構成できます。
このシステムでは、3 つの冷却ループで構成されるカスタム設計の水冷システムも利用しています。内部がこのように密集しているマシンでは、特に発熱コンポーネントの一部がオーバークロックされている場合、従来の空冷方式では、これほど多くの発熱コンポーネントを一度に冷却するのに十分とは言い切れません。水冷セットアップにより、硬いチューブ類の組み合わせとカスタムメイドの分配プレートを使用して、システム背面の外側に面したラジエーターとファンに液体を送り込み、効果的な熱放出を可能にすることで、限られたスペースを効率的に使用できるようにしています。
冷却システムは、OrionX2* の美しい外観を実現している部分でもあります。カスタムメイドのアクリルプレートは視覚的に印象付けるだけでなく、スペースの節約にも役立っています。一方、3 つの冷却ループにより、色が異なる 3 種類の冷却液 (赤、シルバー、グレー) がケース内を流れます。これは、OrionX2 のデザインに特筆すべき外観をもたらす、非常に静音性に優れたシステムです。
このマシンがどれほど並外れているかを納得してもらうために、これを自分で購入するとなると、4 万 5,000 米ドルかかることをお伝えしておきます。4 この価格がすべてを物語っています。これは過剰なまでのこだわりを見せたマシンです。
仕様 / 構成
プライマリー・システム
- インテル® Core™ i9-7980XE プロセッサー
- ASUS* ROG Rampage VI Extreme Omega
- NVIDIA* TITAN RTX (x2、NVLink 接続) または NVIDIA* TITAN RTX (x3、独立して実行)
- 2TB Samsung* 970 EVO M.2 NVMe* SSD (x2)
- 64GB DDR4 3600MHz RAM または 128GB DDR4 3200MHz RAM
- 14TB Seagate* Ironwolf* Pro HDD
セカンダリー・システム:
- インテル® Core™ i7-9700K プロセッサーまたは インテル® Core™ i9-9900K プロセッサー
- ASUS* ROG Strix Z390I
- NVIDIA* GeForce* RTX 2080 TI または NVIDIA* TITAN RTX
- 2TB Samsung* 970 EVO M.2 NVMe* SSD (x2)
- 16GB DDR4 4000MHz RAM
- 14TB Seagate* Ironwolf* Pro HDD
セットアップ: Unbox Therapy の限定版 Xidax* X-10
Unbox Therapy のビデオ「The Ultimate $30,000 Gaming PC Setup (3 万米ドルの究極のゲーム用 PC セットアップ)」で注目されているセットアップは、これまで構築されたものの中で最もゴージャスなバトル・ステーションの 1 つと言えるでしょう。付属品ばかりではありません。セットアップの中心は、Unbox Therapy* 向けにカスタム構築された限定版 Xidax* X-10* であり、これだけでマシン全体の価格のうち、約 2 万米ドルを占めています。5
まず第一に、このセットアップは調節可能なゲーミングチェアの概念を全く新しいレベルに引き上げました。セットアップの 3 つのモニターは椅子の背後から伸びるアーチの終端に取り付けられており、ユーザーをベゼルに完全に閉じ込めます。このアーチとキーボードおよびマウスを支えるトレイはボタンを押すと開くので、ユーザーはエンクロージャーに入ることができます (「バック・トゥ・ザ・フューチャー*」のデロリアン* のドアを想像してください)。
さらに、椅子のアームレスト・コントロールにより、バトル・ステーション、モニターなど、すべてを 128° の角度に倒し、椅子を「無重力」姿勢にすることもできます。これだけでは不十分であるかのように、この椅子にはマッサージ機能と伸縮式フットレストも備わっています。「これは、いつまでもここに居たいとゲーマーに思わせる場所です」と、Unbox Therapy の Lewis Hilsenteger 氏は話します。
セットアップのディスプレイ・エリアは、ユーザーに向けて少し角度をつけた 2 つの独立した縦向きモニターが両側に配置された、取り付け型 42.5 インチ UHD 4K モニターで構成されています。Hilsenteger 氏によると、この構成では、両脇のモニターを使ってゲームの視野を広げることはできませんが、ほかの情報を表示するように設定すると、マルチタスク処理を実行できるということです。DisplayPort* 入力と複数の HDMI* 2.0 入力を備えているため、モニターは非常に柔軟性が高く、さまざまな目的に使用できます。
Unbox Therapy は、椅子から手が届くエリアに設置されたスナックカートと飲み物が詰まったミニ冷蔵庫でセットアップ全体を仕上げました。Nanoleaf の照明パネルが椅子の背後のアーチを照らし、PC からフレーム、周辺機器まで、セットアップ全体が RGB 照明で輝きます。
ただし、マシン全体の本当の中心部は限定版 X-10 です。4.60GHz にオーバークロックされたインテル® Core™ i9-7980XE プロセッサーが搭載される この PC には、インテル® Optane™ SSD 900P 450GB PCIe* も備わっているため、低レイテンシーのストレージが提供され、起動時間とゲームの読み込み時間を短縮できます。
Unbox Therapy* は、このマシンが Fortnite* を 130 FPS 以 上で最大設定および 3440 x 1440 の超ワイド解像度で実行できることを実証しましたが、このカスタム X-10 は間違いなくワークステーションとして優れています。6 オーバークロック可能なインテル® Core™ i9-7980XE プロセッサーは、2 つの ASUS* ROG Strix* GeForce* RTX 1080 TI と 128 GBの G.Skill* DDR4 RAM に結合されています。
仕様
- インテル® Core™ i9-7980XE プロセッサー
- ASUS* ROG Rampage VI Extreme Omega
- ASUS* ROG Strix GeForce* RTX 1080 TI (x2)
- インテル® Optane™ SSD 900P 450GB PCIe*
- 128GB G.Skill DDR4 3200 MHz RAM
- 6TB Western Digital* Black HDD (x2)
パフォーマンス:「Fastest Gaming PC Money Can Buy (購入できる最速のゲーム用 PC)」を求めた Linus Tech Tips
Linus Tech Tips チームは、ビデオの 1 つで、購入できる史上最速のゲーム用 PC を作るという特別なプロジェクトに着手しました。チームには、PC のベンチマーク・ツールである 3DMark* で最も高いパーセンタイル値のスコアを達成するという具体的な目標があり、インテル® Core™ i9-9900K プロセッサー、デュアル ASUS* ROG Strix GeForce* RTX 2080 TI、MSI MEG Z390 Godlike マザーボードなど、最適なコンポーネントを思うままに使用してこの目標の実現を計画していました。
すべてのコンポーネントの能力を最大限にオーバークロックしようと、2 つのグラフィックス・カードの間に十分な吸気スペースがあることを確認し、ファンとグラフィックス・カードの間に最大限のエアフローを確保するため、2 つの間に追加のハードディスク・ドライブ・ケージを取り付けるのをやめ、代わりにこのシステムの基盤の近くにハードディスク・ドライブを取り付けることにしました。このシステムでは空冷方式を全面的に採用しており、オーバークロックされたグラフィックス・カードは非常に高温になる可能性があることから、これは極めて重要です。
すべてのコンポーネントで実現可能な最高速度を追求し、システムの BIOS 内でも XMP プロファイルと SATA ドライブの RAID/Optane Mode を有効にしました。XMP プロファイルにより、ユーザーはシステムの標準仕様を超えることが可能となり、システムの RAM はより高い動作周波数に到達できるようになります。また、RAID/Optane Mode により、使用頻度の高いデータをよりアクセスしやすいインテル® Optane メモリーモジュールに格納することでデータアクセス速度が向上します。
チームは、3DMark* で目標としていたスコアにはわずかに届きませんでしたが、「ウルトラ」設定と 4K 解像度 (ただし、モーションブラーなし) で Shadow of the Tomb Raider* のパフォーマンスをテストすることにしました。ある時点でマシンは 200 FPS を越え、その後デモの過程で平均 128 FPS に達します。7 8 9 期待していたほどの記録ではなかったかもしれませんが、それでも信じられないほど高いパフォーマンスを実証するマシンを作ることに成功しました。
もちろん、このビデオの本当の楽しみは、Linus Sebastian 氏がマザーボードの 4 分の 1 インチ・オーディオジャックや G.Skill Trident Z Royal RAM スティックのクローム仕上げなどの細部を楽しんでいる様子を見ることです。コンポーネントを組み合わせ、問題をトラブルシューティングすることに対する Linus Tech Tips の熱意は明白であり、それはこのビルドに表れています。
高価なゲーム用 PC の構築でも、より控えめなビルドの追求でも、Linus Tech Tips* チームはすべてのプロジェクトに同じ意気込みで取り組みます。
仕様
- インテル® Core™ i9-9900K プロセッサー
- MSI MEG Z390 Godlike
- ASUS* ROG Strix GeForce* RTX 2080 TI (x2)
- 32GB G.Skill Trident Z Royal RAM