厳格化と多様化が進む現在および将来の法規制に関する課題への対処

金融サービス業界 (FSI) は、法規制やコンプライアンスに関して、ほかのどの業界よりも厳しい圧力に直面しています。また、コンプライアンスの遵守にはコストもかかります。主要銀行の多くが、コンプライアンス要件への対応に収益の 15 ~ 20%を費やしていますが、このような膨大な投資にもかかわらず、金融機関にとって規制の遵守はまだまだ厳しい課題として立ちはだかっています。ドイツ銀行は先日、米国と英国の当局から、マネー・ロンダリング対策 (AML) を適切に維持できなかったという理由で 6 億 5,000 万米ドル以上の罰金を科せられました。1 この遵守違反によりロンダリングが発生し、100 億米ドルが市場に流出したと言われています。1

データ量が増大し続け、第二次決済サービス指令 (PSD2) や一般データ保護規則 (GDPR)、金融商品市場指令 (MiFID II)、トレーディング勘定の抜本的見直し (FRTB) といった新しい法規制が世界の新しい基準を確立する中、FSI が直面する課題はますます厳しくなっています。金融サービス機関のリーダーとして、データを包括的に把握し、手動分析の代わりに、リスクデータ集計や監査レポートの作成などに必要とされる高速分析を導入することが不可欠です。

インテルでは、コンプライアンス機能を強化したいと考えているクライアントに対し、高度な分析プロジェクトに対応できる一元的なマルチクラウド環境の導入をお勧めしています。マルチクラウド環境が整うと、データレイクを構築できます。一元的なデータ・プラットフォームであるデータレイクを活用することで、フォーマットの違いに関係なく、あらゆるソースからすべてのデータを参照し、利用することができます。これにより、金融機関は次のようなメリットを得ることができます。

  • サービス提供の拡張 : 競争の激しい金融分野では、コンプライアンスが、利用者に優れた新サービスを提供する際の阻害要因になることは許されません。しかし、両方の課題を満たすには、従来の IT 環境を根本的に再構築する必要があります。これを実現できるのは、マルチクラウドと高度分析がもたらす拡張性と俊敏性です。特に、マルチクラウドには、必要に応じて迅速かつ最小限のコストでサービスの追加や削除を行う柔軟性が備わっています。
  • タイムリーな監査レポートの作成 :「時は金なり」ですが、毎日のように監査レポートが要求される中、法的文書や取引システム、さらにはソーシャルメディアからもデータが収集されるため、このプロセスは非常に大きな負担となります。これは実績のある銀行に特に当てはまり、組織全体のデータを 1 カ所に集約する機能のないリスク報告システムを使用している銀行も多くあります。データレイクでサイロ化されたデータに取り組むことが、高度な分析システムのメリットを活かすカギです。データを包括的に管理し、簡単に収集して取り込めるようになるため、持続的で安定した経営基盤の構築に役立ちます。監査レポートの作成もスムーズになり、低コストかつリアルタイムで情報を利用できるようになります。
  • 新しい法規制への適応 : 新しい法規制は多くの場合、金融サービス業界に根本的な転換をもたらします。欧州圏主導の取り組みの 1 つ、PSD2 の世界的な影響力がこの一例です。PSD2 は、新しいコンプライアンス要件だけでなく、リアルタイム決済の要件も確立しようとしています。2 リアルタイム決済を実現し、業界のほかの機関に遅れずについていくには、データソースを一元的に管理し、すべてのビジネス・ワークフローとビジネスプロセスをシームレスに連携させることが必要です。もう 1 つの例として FRTB が挙げられますが、これは、国家管轄権を横断した市場リスク取り扱いの調整を目的に設計されています。3 結果的に、FRTB は世界の資本要件も引き上げることになりそうです。FRTB の要件を満たすには、強力で多様なデータ分析機能を備えつつ、内部および外部のレポート作成に関する新基準にも対応することが必要となります。例えば、1 日を通して市場リスクをトラッキングし、前日の終わり時点の市場リスクの最低所要自己資本を測定することが求められます。
  • 強固な顧客関係の構築 : コンプライアンスに対する取り組みを示すことでブランドイメージを向上させることに加え、データをマルチクラウド環境に一元化することで、360 度カスタマービューを構築することができます。これにより、顧客ごとの適切なカスタムサービスを提供しつつ、コンプライアンス性を維持できます。

データ駆動型の時代でコンプライアンス面の課題をビジネスチャンスに変えるカギは、組織全体のすべてのデータを一元的に把握できる機能を持つこと、そして不正行為を遠ざけ業界のイノベーションを促す、信頼できる超高速分析を導入することにあります。

マルチクラウドと高度分析から洞察を得る方法については、こちらのインテルのホワイトペーパー をご覧ください。4 5

免責事項

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ベンチマーク結果は、「Spectre」および「Meltdown」と呼ばれる脆弱性への対処を目的とした最近のソフトウェア・パッチおよびファームウェア・アップデートの適用前に取得されたものです。パッチやアップデートを適用したデバイスやシステムでは、同様の結果が得られないことがあります。

性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。SYSmark* や MobileMark* などの性能テストは、特定のコンピューター・システム、コンポーネント、ソフトウェア、操作、機能に基づいて行ったものです。結果はこれらの要因によって異なります。製品の購入を検討される場合は、ほかの製品と組み合わせた場合の本製品の性能など、ほかの情報や性能テストも参考にして、パフォーマンスを総合的に評価することをお勧めします。詳細については、http://www.intel.com/benchmarks を参照してください。

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