金融サービスに革新的なテクノロジーを導入

金融サービス産業 (FSI) におけるテクノロジーの活用は、この 10 年で大きく進展しました。これまでこの領域に参画していたのは大手金融機関に限られ、レガシーシステムと独自の巨大データベースでほぼ固定されたビジネスプロセスを実行しているだけでした。現在では、次のようなスタートアップ企業や新規サービスが毎週のように市場に参入するようになりました

  • N26: 欧州圏 17 カ国で 30 万人のユーザーを抱えるモバイルファーストの銀行。ユーザーはアプリ内マーケットでほかのフィンテック・プロバイダーにアクセスすることができます。1
  • カナダロイヤル銀行: 顧客は Apple の音声アシスタント Siri* を通して iPhone* や iPad* で支払いを行うことができます。2
  • 中国銀行 (香港): 人気のソーシャル・プラットフォーム WeChat* を通じた照会サービスを開始。WeChat* 上で、スマートな「ロボット」によるカスタマーサービス機能を構築し、テキスト入力を分析してユーザーに合わせた回答を提供しています。3

革新的なテクノロジーを生み出す企業にとって、成功とは、さまざまなソースから多種多様なデータを引き出して、そこからリアルタイムの洞察を展開できることを意味します。重要なのは、俊敏で、洞察力にあふれ、顧客中心でいることです。

この変化のペースは今後も加速し、2030年の銀行の姿は今日とは全く異なったものになると予測されています。例えば、銀行は対面式の顧客対応窓口を全面的に廃止し、代わりに B2B サービス・プロバイダーへと変貌しているかもしれません。あるいは、逆の方法に向かい、顧客データを最大限に活用し、究極の顧客第一主義を実践する企業になる可能性もあります。

どちらの方向に進むとしても、変革を実現できるかどうかは、組織内のデータ可用性と、そこから洞察を引き出す能力にかかっています。2030年に向けたイノベーションは、人工知能 (AI) のような高度な分析機能がなければ実現できません。実際、高度な分析はすでに今日の最も革新的な使用事例の中核を成しています。

このような革新的なテクノロジーのうち、今後登場するテクノロジーも含め、投資すべき領域とその手法を決めることが金融機関にとって重要になります。インテルの最新ホワイトペーパーでは、組織が洞察主導型のビジネスを構築するための方法について説明しています。最初から長期的な視野を持って考えることと、IT 部門の緊密な連携が、重要な検討ポイントとなります。企業は自社のビジネス、顧客、業界について深く理解し、テクノロジーに関する専門知識と組み合わせることではじめて、新しいテクノロジーの効果的かつ革新的な利用方法を導き出すことができます。

成果に焦点を当ててイノベーションを推進

最新のトレンドは刺激的に見えるかもしれませんが、必ずしも自分たちのビジネスが今すぐに必要としているものとは限りません。現時点での戦略を頭に置き、自分や社内のビジネス目標達成に役立つデータと洞察を活用して改善できる部分があるか考えます。現在の課題は何か、それを解決するためにできることは何かを判断してください。言うまでもなく、投資を行う際は常に、費用対効果を踏まえた明確な根拠が必要になりますが、何か最新の機能を導入する際には、これが一層重要になります。構想の早い段階でビジネス価値を示しておくと、その後必要になる多くの支援と投資を確保することができます。そのためには、分析結果を素早く確実に抽出できる比較的実現しやすい分野から始めることをお勧めします。金融機関の場合、コンプライアンスや、運用効率、カスタマー・エンゲージメントなどの分野が該当します。

人、プロセス、テクノロジーへの影響を考える

業務の現場にイノベーションを導入する場合、規模や種類の違いに関係なく、必ずプロセスの変更が伴います。ただし、慎重に計画することで、変化のプラス面が、軌道に乗るまでの使いにくさや手間といったマイナス面を簡単に上回るようにすることができます。AI プロジェクトを初めて計画する場合も、すでに 50 回目になる場合も、以下の 3 つの重要な領域に対してどのような影響があり、どのような調整が必要になるかを必ず検討してください。

  • 人: 組織内で適材が適所に配置され、生み出される洞察や効率性を十分に活用できるような状態になっているでしょうか。トレーニング対象をどのメンバーとするか、人材を補う必要のある部門はどこか、また、経営層の賛同を得られているか、などを検討します。経営層の支持を得ると、予算の制約の緩和や、トップダウンによる社内文化の改革が促されます。
  • プロセス: 新たな洞察はビジネスプロセスやワークフローのどの部分に、どのような影響を与えるでしょうか。例えば、顧客体験の向上を目的とした AI の導入は、バックエンド・プロセスのデジタル化につながります。これを実現するために何を新しく変えるべきか、そのような変更が、セキュリティー、コンプライアンス、顧客体験といった領域にどのような影響を及ぼすかを考えてみてください。このような変更について事前に十分に検討、準備することで、後に続く試験導入や全社的な新テクノロジーの導入にかかる時間を節約し、トラブルを減らすことができます。
  • テクノロジー: 組織における目標の達成に必要な分析機能を導入するためには、どのような投資が必要でしょうか。どのタイプの分析機能や AI が必要になるかは、利用するデータ、そのデータの抽出元、想定される目的によって異なります。この点について事前に評価を行う際に、IT チームが力を発揮します。

ロードマップを描く

明日のテクノロジーの姿を完全に予測するのは難しいかもしれませんが、AI が社会に浸透することは確実だと言えます。組織が保持するデータの量と種類が増え続け、AI テクノロジーの機能が強化されるにつれ、得られる洞察も自動化されるプロセスも増え、競争力がますます高まることが見込まれます。

このような過程がどのような姿になるのか、考えてみる価値があります。すでに何らかの形で組織に BI を導入しているのであれば、すでに正しい道を歩み始めていると言えます。この先は、事業戦略に合った方法で、すでにある基盤の上に何を築くかにかかっています。組織に適した分析機能や AI テクノロジーの詳細については、こちらのプランニング・ガイドをご覧ください。4 また、革新的なクラウド・ソリューションや分析ソリューションを金融サービス機関に導入する際の実践的なヒントについては、こちらのインテルのホワイトペーパーをご覧ください5 6 7

免責事項

5インテル® テクノロジーの機能と利点はシステム構成によって異なり、対応するハードウェアやソフトウェア、またはサービスの有効化が必要となる場合があります。実際の性能はシステム構成によって異なります。絶対的なセキュリティーを提供できるコンピューター・システムはありません。詳細については、各システムメーカーまたは販売店にお問い合わせいただくか、https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/architecture-and-technology/quick-sync-video/quick-sync-video-general.html を参照してください。
6

ベンチマーク結果は、「Spectre」および「Meltdown」と呼ばれる脆弱性への対処を目的とした最近のソフトウェア・パッチおよびファームウェア・アップデートの適用前に取得されたものです。パッチやアップデートを適用したデバイスやシステムでは、同様の結果が得られないことがあります。

性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。SYSmark* や MobileMark* などの性能テストは、特定のコンピューター・システム、コンポーネント、ソフトウェア、操作、機能に基づいて行ったものです。結果はこれらの要因によって異なります。製品の購入を検討される場合は、ほかの製品と組み合わせた場合の本製品の性能など、ほかの情報や性能テストも参考にして、パフォーマンスを総合的に評価することをお勧めします。詳細については、http://www.intel.co.jp/benchmarks を参照してください。

7

ここに記載されているすべての情報は、予告なく変更されることがあります。最新のインテル® 製品の仕様およびロードマップをご希望の方は、インテルの担当者までお問い合わせください。