Sibos 2018: 銀行がデジタル・トランスフォーメーションの波を乗り切る方法

データとテクノロジーは金融ビジネス発展の要となります。

先日金融業界のリーダー企業がシドニーに集まり、国際銀行間取引通信協会の年次総会、国際金融運営セミナー Sibos (SWIFT International Banking Operations Seminar) が開催されました。1 週間に渡って開催されるこのイベントの来場者は 7,500 人を超え、166 社の出展企業が 2 カ所の展示場で各社のビジネスを紹介しました。Sibos は今年 40 周年を迎え、世界的な金融コミュニティーのビジネスフォーラムとしては最大クラスのものとなっています。

「インテルはこのビジネス変革に大きく関わっています。当社は金融サービスや銀行業界のテクノロジー・パートナーでありたいと考えています」

このイベントは安全な金融メッセージング・サービスを提供する SWIFT が主催しています。今年のメインテーマは「デジタル経済の実現」で、クライアントのビジネスの現状が変化する中、銀行はそれをサポートするためにどのように進化しているかに重点が置かれました。インテルはイベントに参加した数多くの業界リーダーのうちの 1 社として、金融サービス業界担当ジェネラル・マネージャーの Mike Blalock が、金融サービスにおけるデータ主導型のデジタル・トランスフォーメーションについて講演を行いました。

Blalock によると、Sibos 2018 の重要なポイントは 2 つでした。1 つ目はテクノロジー、特に AI と、それを銀行のビジネスプロセスに組み入れる方法です。2 つ目は、グローバリズムとナショナリズムをめぐる地政学的論争と、それがデータのアクセス、共有、主権に与える影響です。

では、こういった課題に対処するため、金融サービス業界 (FSI) の企業には何ができるでしょうか。「金融サービスが果たせる最大の役割は、新しいビジネス・アーキテクチャーを実際に定義することだと思います」と Blalock は Sibos 2018 のインタビューで答えています。FSI 企業は、「テクノロジーとデータを活用して新しい革新的な方法で価値を創造するには、銀行、決済業者、フィンテック企業、規制当局はもちろん、異業種とも連携してどのように大規模なイノベーションとコラボレーションを実行していくべきか」という問題をじっくり考える必要があると Blalock は提案しています。

インテルのイノベーションは、FSI 企業が「パフォーマンス、価格、セキュリティーに基づいてワークロードを最適な実行場所に配置」できるようにするクラウド・テクノロジーの基礎的な役割を担い、このビジネス変革を支えています。これにより FSI 企業は統合データ・プラットフォームを用意して企業全体で分析と AI を幅広く導入できるようになります。

Blalock は次のように説明しています。「インテルはこのビジネス変革に大きく関わっています。金融サービスや銀行業界のテクノロジー・パートナーでありたいと考え、変革の 2 つの側面から現実的にこの業界を支援しています。1 つはデジタル・トランスフォーメーションに関することで、金融サービスの提供をテクノロジーとデータを基盤に、どのように金融サービスの提供を見直すかという側面です。もう 1 つはデータ主導型の変革に関することで、社内の豊富で深いデータ資源を活用すると同時に、新しいデータ、代替データ、社外データをどのように取り入れ、提供するサービスや価値をさらに高めていくかという側面です」

「インテルの目標は、この新しいデータ社会のテクノロジー基盤になることです。インテルの誇る幅広い種類の製品と広範なエコシステムが、金融サービスの変革に向けた取り組みをサポートし、実現させると考えています」

インテルの金融サービス業界担当 CTO である Parviz Peiravi によると、実際の課題はデータにあるといいます。Peiravi は Sibos 2018 のインタビューで、FSI 内の焦点は、効果的な AI に必要なデータ品質の期待値を確実に満たすことへと変わってきていると指摘しました。「AI による有益で効率的な成果を得るには、パイプライン全体を通じて一貫した高品質のデータフローをマシンラーニング・プログラムで使用することが必要です。金融機関が大規模な AI 実用化への課題に注目していると分かり、嬉しく思っています」

インテルは AI の未来をサポートするため、さまざまなテクノロジーに取り組んでいます。例えば、AI の複雑な課題に対処できるよう設計されたチップセット、アプリケーション開発の難点を解消するライブラリーやソフトウェア開発キット (SDK) などです。「特にストレージの問題に取り組んできました」と Peiravi は言います。AI には実際に大量のデータが必要ですが、そのデータをどこに保存し、いかに効率よく保存できるか、それがインテル® Optane™ テクノロジーでインテルが重視してきた分野の 1 つです。

有名な人類学者でありインテルの副社長兼シニアフェローである Genevieve Bell 教授は、Sibos 2018 の最終講演でデジタル・トランスフォーメーションの人間的側面についても強調しました。AI と人間との相互作用により FSI の発展方法に関する講演で、Bell 教授は次のように述べています。「技術的に可能なことを実行するだけではいけません。実際には人間にとって意味のあることをする必要があります。どのような種類の技術システムを構築する必要があるか検討するとともに、将来を管理するためにどのようなスキルが必要になるかも考えなければなりません。今後登場するシステムはどのようなもので、それについてどう思うか。そして、システムを安全に拡張するにはどうすればよいかも検討する必要があります」

インテルがデータ主導型のデジタル・トランスフォーメーションを実現