マシンラーニングを活用した不正行為との闘いと洞察主導サービスの創出

Husayn Kassai 氏は Onfido の共同設立者で CEO です1。Onfido のマシンラーニング (ML) テクノロジーによって、企業はオンラインの ID 認証を数秒で実行できます。この記事では、金融サービスにおけるマシンラーニングの導入事例を紹介しています。競争が激化し、規制の圧力が高まる金融機関の環境で、Onfido のマシンラーニング・テクノロジーが業務の迅速化にどのように役立っているかご覧ください。

マシンラーニング (ML) は最新の流行語で、通常、人工知能 (AI)、高度な分析などの用語とともに使用されます。多くの機関が ML 関連のサービスを提供すると主張していますが、雑音を振り切って、ML が金融機関に提供できるビジネス上の利点は何かを実際に理解するのは簡単ではありません。では、ML とは何でしょうか。Arthur Samuel 氏によると、ML がコンピューターにもたらすのは「明示的にプログラミングされなくても学習する能力」です。大量のデータから学習し、そのデータに基づいて予測を行うアルゴリズムを組み立てることで、分析モデルの構築を自動化します。

マシンラーニング: 金融サービスにおけるユースケース

金融機関はマシンラーニングのユースケースを複数展開して、最大の課題のいくつかに対処しようと取り組んでいます。例えば、次のような課題です。

  • 顧客エンゲージメント: ML は、行動パターンを見出し、発生する可能性の高いイベントを示唆することができます。例えば、住宅など特定の購入は、結婚や退職の予定のような状況の変化に関連付くイベントです。そして、このような洞察により、金融機関は顧客の体験に真の価値を付加するサービスを提供できるようになります。
  • 不正行為の防止: ML によって金融機関は顧客の異常な行動を認識できるため、予防措置を取り、その場で不正行為やマネー・ロンダリングを阻止することができます。実際、ML によって通常とは異なるパターンや矛盾を検出でき、悪意のある行為の特定がこれまでよりはるかに高速になっています。

マシンラーニングにより ID 認証を数秒で完了

Onfido は、金融機関がマシンラーニング (ML) を使用して顧客 ID に関わるガバナンスと規制に対処できるよう支援しています。独自開発の ML テクノロジーにより、金融機関はオンラインの顧客 ID 認証を数秒で完了できるようになりました。Onfido は、インターネット・アクセスの普及を最大限に活かし、ウェブカメラやスマートフォン・カメラを使用した本人確認を実現しています。ユーザーは身分証明書の写真を撮り、自分の顔を静止画像か短い動画で撮影します。すると、Onfido の ML テクノロジーが、証明書の画像と顔写真にキャプチャーされた顔の生体情報とを比較し、同時に身分証明書を国際的なクレジット・データベースやウォッチリスト・データベースと照合するという仕組みです。

Onfido の共同設立者で CEO である Husayn Kassai 氏は次のように語っています。「あるパターンを認識し学習すると、その後に続くすべての証明書がそのパターンに一致するかスキャンします。つまり、不正の証明書が 1 つ検出されれば、ほかの数多くの証明書も、その不正パターンと一致していた場合は不正として特定できます」

Kassai 氏によると、ID 認証に ML を活用する利点は複数あるといいます。それは次のような点です。

  • 認証プロセスの精度向上
  • 手動チェックが不要になることによるコスト削減
  • 高速認証による顧客体験の向上

Onfido システムが照合する ID が数百万と増えるごとに、内部の ML テクノロジーが Onfido のアルゴリズムを向上させています。ID チェックサービスの精度と速度が少しずつ上がっているのです。「当社の ML テクノロジーは、新たな領域へと拡大するにつれ、新しいデータセットにアクセスできるようになるので、パフォーマンスが向上します。現在 192 カ国にわたる 600 種類の証明書を検証できます。これによって、国際的なクライアントの獲得や新たな分野へも拡張できます」(Kassai 氏)。

マシンラーニングのパワーの中心: アルゴリズム

Kassai 氏によると、Onfido の大きな優位性は独自アルゴリズムの開発に素早く移行したことです。そのため、Onfido のアルゴリズムは運用期間が長く、競合他社と比べてデータの処理量が多く、その処理中にはるかに多くのことを学習します。

ここに、ML への投資を控えている金融機関にとって貴重な教訓があると Kassai 氏は言います。銀行の規制への取り組み、運用効率の向上、顧客エンゲージメントの向上を支援する ML の能力は、そのアルゴリズムがどの程度のデータ量を処理できるかよって決まります。そのため、最大の成果を得られるのは、ML テクノロジーの最も成熟している金融機関です。

Kassai 氏は、ML の採用に出遅れている金融機関が最終的に追いつく可能性も高くはないと見ています。先頭を走る企業がアルゴリズムを完成させれば、不正行為への取り組みや運用効率の向上だけでなく、市場シェアを獲得できる効果的な方法で顧客エンゲージメントを確立するレベルまで、社内のスキルを発展することになるというのがその理由です。

インテルとの連携によるマシンラーニング開発の加速

どの金融機関でも、必要であれば、ML 機能の迅速な導入が可能です。インテルのサポートにより ML プラットフォームを構築できます。インテルの目的は、ML、ディープラーニング、人工知能 (AI) に関して金融機関の可能性を高めることです。実際、プロセッサーからメモリー、ストレージ / ネットワーク・ソリューションまで、インテルの幅広いポートフォリオによって、世界中の金融サービスが大きく変わってきています。

金融機関は、顧客エンゲージメントといった分野に幅広く ML 機能を構築し、Onfido などのレグテック (RegTech) 企業が提供する ML ソリューション向けサービスを利用して、ここで挙げた ID 認証のようにさらに専門的な領域に対応していくには、インテルとの連携が有益であると分かるはずです。

ML 戦略が何であれ、金融機関にとっては時間が最も重要です。リスクの低減、運用効率の向上、顧客エンゲージメントの向上を図るために ML をどの程度活用できているか、金融機関は今すぐ評価する必要があります。ML がデータのパワーを変換して実用的なビジネス・インテリジェンスをもたらすことは明らかです。ML によって金融機関は最大の課題のいくつかに対処できるようになり、最終的には、ますます競争の激化している世界で成功することになります。

インテルに関する詳細と、金融サービスにおける ML の採用を促進するインテルの活動については、こちらを参照してください。また、高度な分析に関するソリューションをお探しの場合は、こちらをクリックしてください。

ビジネス要件に基づくクラウド戦略によるアルゴリズム取引の普及

Quantiacs の使命は、アルゴリズム取引を多くの人が利用できるようにすることです。この記事では、Quantiacs の CEO が自社のクラウド戦略について説明し、社内の柔軟性と効率性を高めると同時にビジネス上のセキュリティー・ニーズを満たすうえでも役立っている様子を解説します。

詳しくはこちら

データ保護による信頼できる顧客中心の体験

この記事では、金融機関が現在および将来のセキュリティー要件にどのように対処していくべきか、GuardSquare の CEO である Heidi Rakels 氏が説明します。

詳しくはこちら

金融サービスにおけるインテルのソリューション

規制条件や顧客からの需要を満たし、リスクを最小限に抑えながら収益性を維持します。インテル® テクノロジーを基盤とするソリューションは、膨大なデータから得られる洞察の管理、構造化、抽出を支援し、現在と今後のワークロード・ニーズを満たす拡張性に優れたインフラストラクチャーを提供します。

詳しくはこちら

インテルが実現するデータ主導型のデジタル・トランスフォーメーション


免責事項

1Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Optane は、アメリカ合衆国および / またはその他の国における Intel Corporation またはその子会社の商標です。