マイクロプロセッサー
The Journey Inside℠、インテル® エデュケーション プログラム。
一片の塵よりも小さい
コンピューターはマイクロプロセッサーを使用し、作業を行います。一片の塵よりも小さなシリコンチップには、何十億ものトランジスターが搭載されており、それらが連携して、学校のレポートを書くことから、主要都市の現在の人口をウェブで検索することまで、あらゆることをできるようにします。
しかしそもそもマイクロプロセッサーとは何でしょうか?それらはどのように製作されているのでしょうか?また、マイクロプロセッサーはどのように動作しているのでしょうか?
レッスン 1: ロボットアーム
あなたにとっては、手を伸ばして物を拾うのに考えることはほとんどないでしょう。しかし、ロボットを使って何かを拾いたいとしたらどうでしょう。現在、ロボットは、さまざまな産業で活用されています。工場や倉庫から病院、ショッピングモールまで、さまざまな場所で、繰り返し行われる作業や、人にとって安全でない環境での作業、さらには体験をより楽しいものにするために使用されています。
しかし私たちと違って、ロボットは、何をどうすればいいのか、どういう順番でやればいいのか、非常に詳細な命令を必要とします。例えば、ピーナッツバターとジェリーのサンドイッチを作るロボットをプログラミングするには、何百もの詳細な命令が必要です。そのため、工場で使われるロボットデバイスは、少数のタスクを繰り返し行うように設計、プログラムされています。ロボットに必要な命令は、すべてマイクロプロセッサーに格納されています。
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レッスン 2: フェッチ、デコード、実行
ゲームをプレイするにも、レポートを書くにも、ウェブで何かを検索するにも、コンピューターに内蔵されているマイクロプロセッサーは同じ 3 つのステップを繰り返してデータを処理します。次の 3 つのステップを、1 秒間に数十億回という驚異的なスピードで実行します。
- フェッチ: マイクロプロセッサーがメモリーからソフトウェアの命令を取得し、データをどう処理するかを指示します。
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- デコード: マイクロプロセッサは命令の意味を判断します。
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- エグゼキュート: マイクロプロセッサーは命令を実行します。
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レッスン 3: 最高のものは包みが小さい
髪の毛を 1 本抜いてみてください。(実際に抜いてみましょう。) その髪の毛を見てください。あまり厚みはないですよね。しかし、マイクロプロセッサのメーカーにとっては、その髪は電柱のようなものです。それは、人間の髪の毛の幅がマイクロプロセッサー上のトランジスターの約 2,000 倍だからです。トランジスター間の配線はさらに細くなります。人間の髪の毛の 8,000 分の 1 以下の細さです。
人間の髪の毛を間近で見てみましょう。
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人間の髪の毛の幅はどのくらいですか?人間の髪の毛の直径は約 80 〜 100 ミクロンです。それに対して、トランジスターの幅はわずか 0.065 ミクロンです。
ミクロンとは何ですか?メートル法のとても小さな単位です。定規のセンチメートルの印はよくご存じでしょう。(覚えていない場合は、次に定規を手にした時に探してみてください。定規の一端に、小さな CM の印もついています。) 1 ミクロンは、0.0001 センチメートルのことです。1 万分の 1 の大きさです!
マイクロプロセッサーのトランジスターは、幅が 0.0000065 センチメートルです。(インチではどのくらいになるでしょうか?0.00000255 インチです。)
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マイクロプロセッサー中心部への旅
マイクロプロセッサーの中の信じられないほど小さなトランジスターや回路を肉眼で見ることは不可能ですが、顕微鏡を使えば見ることができます。
この仮想顕微鏡のさまざまな倍率を使用して、マイクロプロセッサー内部の動作を見てみましょう。最大倍率では、実際の回路の経路を見ることができます。
微細なほこり
多くのほこりは、小さすぎて確認することすらできません。しかし、顕微鏡を使えば、確認できます。この仮想顕微鏡のさまざまな倍率を使用して、マイクロプロセッサーの回路と比較して、微小なほこりの大きさを確認します。たった一つの小さなほこりがマイクロプロセッサーを破壊することがあるため、事実上ほこりのない設備でマイクロプロセッサーを製造することがいかに重要であるかがお分かりいただけると思います。
生産工程中に、チップをほこりから保護するため、マイクロプロセッサーは病院の手術室の 1 万倍も清潔なクリーンルームで作られています。
レッスン 4: チップをとても小さくするには
マイクロプロセッサーは製造されるため、まず設計が必要です。これは容易なことではありません。最大 600 人のエンジニアチームが必要です。エンジニアたちは、小さな都市をゼロから設計しようとするのと同じくらいの仕事に直面します。情報を一時的に保存するために、どのくらいのチップの領域を確保するべきでしょうか?現在使用中の命令を維持するために、どのくらいの領域を確保するべきでしょうか?情報を受け入れるために、どのくらいの領域を確保するべきでしょうか?
チップの領域が目的別にマッピングされると、個々のトランジスターに至るまで電気回路を設計しなければなりません。最近のマイクロプロセッサーには 5 億個以上のトランジスターが搭載されているので、追跡するのは大変な作業です。レンガを手にする前に、すべての家や建物のすべての部屋を計画して街を作るようなものです。
レッスン 5: マイクロプロセッサーのレシピ
マイクロプロセッサーの設計および製造プロセスは極めて複雑ですが、その構成要素は比較的単純です。最も基本的なものとして、マイクロプロセッサーは、シリコン、石英、金属、化学物質、および水から構成されています。
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レッスン 6: ウエハー上に超高層ビルを建設する
20 階建てのビルを手に持ったことはありますか?それは、何百万個ものトランジスターを搭載した 10 セント硬貨の大きさのマイクロプロセッサーを手に持つようなものです。
1 個のマイクロプロセッサーが超高層ビルのミニチュアのようなものであることがわかって驚かれることでしょう。超高層ビルには多くのフロアがあり、各フロアをつなぐ階段があります。同様に、マイクロプロセッサーはたくさんの層から作られており、その間に階段のような回路があります。こうした数百もの「超高層ビル」を一度にシリコンウエハー上に製造することができます。
ウエハーを近くで見る
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マイクロプロセッサーの製造は、開始から完成までおよそ 2 カ月かかります。製造は非常に薄いシリコンのスライスから始まります。300 以上の製造工程を経て、このシリコンウエハーには数百個ものマイクロプロセッサーが搭載されます。スイミングプールの大きさにこのウエハーを拡大することができたとしたら、その表面はミニチュアの都市のように見えるでしょう。
今度は、小さく考えてみましょう。次のように自分に問いかけてみてください。どうやってこのように小さな回路をこれほど小さなチップに組み込むのか?いい質問です。機械的なものやペンでは、このようなとてつもなく微細な配線を敷くことはできません。その代わり、電流の経路は、溶媒を用いて材料のチャネルを除去することで作られます。こうした微細なチャネルは化学薬品でエッチングされ、電子が注入されて電気を伝導します。
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マイクロプロセッサーの探求
このアクティビティーでは、チップのセクションを選択して固定倍率で表示することができます。マイクロプロセッサーを顕微鏡のスライドに載せて、レンズの下で動かしているところを想像してみましょう。
レッスンを開始したら、「選択」を選びます。次に、ポインターを使用して白い円をクリックして、チップの表示したい部分までドラッグします。フォーカス、強度、ズームのコントロールを使用して、画像を最適化します。
プロセッサーを見ていく中で、チップの各領域がどのようにさまざまなタスクを処理しているかを考えてみてください。チップのこの特定の領域が何をしているか分かりますか?フェッチ、デコード、エグゼキュートのどれでしょうか?
チップ設計者でない限り、推測するのは難しいでしょう。今日の高度なマイクロプロセッサーは、複数の層と何百万個ものトランジスターが搭載されているため、あまりにも複雑になっています。
あなたはどのような結論を出すことができますか?爪よりも小さな場所に、3 つのタスクすべてを行う驚くほどの処理能力があります。
チップ層の探求
チップは平らに見えるかもしれませんが、最大 20 層まで積み重ねることができます。それぞれの層には、チップの回路やトランジスターを構成する小さな経路がたくさんあります。また、各層の間をつなぐ微細な接合部があります。
このアクティビティーでは、さまざまな深さに焦点を当てて、チップの複数の層の間を移動することができます。焦点深度のコントロールを使用して、顕微鏡で見ることができる層を変更します。
詳細情報が必要な場合
マイクロプロセッサーの詳細については、次のリンクを参照してください。
カリキュラムについて
電気からバイナリー、インターネットまで、The Journey Inside™ によるその他のレッスンをご覧ください。
コンピューターの紹介
このユニットでは、コンピューターの短い歴史について説明し、コンピューターの 4 つの主要なコンポーネントを紹介し、コンピューターの「脳」と人間の脳を比較します。
回路とスイッチ
このユニットでは、学生に、電気、電気回路、機械式スイッチと非機械式 (トランジスター) スイッチとの違いを教えます。
デジタル情報
このユニットでは、10 進数と 2 進数との違い、バイナリーコードを使用した情報の表示方法と処理方法について説明します。
マイクロプロセッサー
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このユニットでは、インターネットについて定義した後、ワールド・ワイド・ウェブ、ハイパーテキスト、URL、パケット、帯域幅、接続の選択、検索エンジン、およびウェブ上で検出される情報の品質を批判的に評価する必要について説明します。
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このユニットでは、過去および現在の事例を交えて、人々の生活に影響する技術的進歩について説明します。一部の読み物では、デジタル時代がすでに変化のスピードに影響を与えている様子や、近い将来に予想される事柄に関する洞察を提供しています。