Nios® Vプロセッサー・ソフトウェア開発者ハンドブック

ID 743810
日付 10/31/2022
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ドキュメント目次

5. ハードウェア・アブストラクション・レイヤ(HAL)の概要

HAL は、プログラムを基盤となるハードウェアに接続するための単純なデバイス・ドライバー・インターフェイスを提供する軽量の組み込みランタイム環境です。 HAL アプリケーション・プログラム・インターフェイス (API) は、ANSI C 標準ライブラリーと統合されています。 HAL API を使用すると、printf()fopen()、 と fwrite()のような使い慣れた C ライブラリー関数を使用してデバイスやファイルにアクセスできます。

HAL は Nios® Vプロセッサー・システムのデバイス・ドライバー・パッケージとして機能し、システム内の周辺機器に一貫したインターフェイスを提供します。 Nios® Vプロセッサー・ソフトウェア開発ツールは、プラットフォーム・デザイナーシステムファイル (.qsys) からシステム情報を抽出します。ボード・サポート・パッケージ (BSP) エディターは、ハードウェア・コンフィグレーションに固有のカスタム HAL BSP を生成します。ハードウェア・コンフィグレーションの変更は、HAL デバイス・ドライバー・コンフィグレーションに自動的に反映され、ドライバーまたは IP コンフィグレーションの不一致の結果として発生するバグを排除します。

HAL デバイスドライバーの抽象化により、アプリケーションとデバイス・ドライバー・ソフトウェアが明確に区別されます。このドライバーの抽象化により、基盤となるハードウェアの変更に耐性のある再利用可能なアプリケーション・コードが促進されます。さらに、HAL 標準により、既存のペリフェラル・ドライバーと一貫性のある新しいハードウェア・ペリフェラル用のドライバーを簡単に作成できます。