F-Tile Dynamic Reconfiguration Suite Intel® FPGA IP ユーザーガイド

ID 711009
日付 4/03/2023
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ドキュメント目次

4.14. マスター・クロック・チャネル

F タイルのダイナミック・リコンフィグレーションでは、IP が System PLL Clocking モードになっている必要があります。ダイナミック・リコンフィグレーション・グループ内のすべてのダイナミック・リコンフィグレーション・プロファイルで、同じシステム PLL クロック周波数値を使用する必要があります。

System PLL Clocking モードで動作している際に、F タイルの IP は、F タイルから pld_pcs_tx_clk_out1_dcm (双方向および TX 単方向) または pld_pcs_rx_clk_out1_dcm (RX 単方向) を介してデータパスクロックを供給するように標準化されます。ソフト IP データパスには、 System PLL DIV2 クロックが供給されることが想定されています。

ダイナミック・リコンフィグレーションでは、 インテル® Quartus Support Logic Generation により、選択されているマスター・クロック・チャネルを接続してソフト IP データパスにクロックを提供し、それを F タイルに供給します。マスター・クロック・チャネルは、安定するように選択します。そうでない場合は、ダイナミック・リコンフィグレーション時にプロトコル IP の動作が中断される可能性があります。

マスター・クロック・チャネルは、QSF 割り当てを介して指定することができます。マルチレート IP はそれぞれの .qip ファイルでマスター・クロック・チャネルを指定します。.qip ファイルのこの設定は、QSF 割り当てを使用してオーバーライドすることができます。マスター・クロック・チャネルが QSF 割り当てまたは .qip 内の設定のいずれかで指定されていない場合、Quartus Support Logic Generation では、対応する System PLL DIV2 ポートからマスタークロックを自動的に供給します。

マスター・クロック・チャネルの選択に使用される .qsf 割り当ては次のとおりです。

set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL -to <bb_instance_hpath> <clock-port-name>

次のクロックポート名を使用することができます。
  • 双方向および TX 単方向モードの場合: PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM
  • RX 単方向モードの場合: PLD_PCS_RX_CLK_OUT1_DCM
デザインでマルチレート IP のいずれかを使用する場合、各マルチレート .qip ファイルにはマスター・クロック・チャネル・グループの割り当てが含まれています。次に、各マルチレート IP における例を示します。
  • CPRI PHY Multirate IP:
    • set_instance_assignment -entity test_cpri_mr_cpriphy_mr_f_310_alqii3y -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM -to profile_0|cpriphy_ftile_0|cpriphy_f_bb_inst|hip_bb|bb_m_hdpldadapt_tx_inst0
  • Ethernet Multirate IP:
    • set_instance_assignment -entity test_ethernet_mr_eth_f_dr_500_sfnvzqy -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM -to U_base_profile|eth_f_0|hip_inst|per_aib[0].x_bb_m_hdpldadapt_tx
  • Direct PHY Multirate IP:
    • set_instance_assignment -entity test_dphy_mr_directphy_f_dr_202_sok7rvy -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM -to U_base_profile|directphy_f_0| dphy_hip_inst| persystem[0].perxcvr[0].peraib[0].tx_aib.x_bb_m_hdpldadapt_ tx

ダイナミック・リコンフィグレーションに向けて、マルチレート .QIP でマスター・クロック・チャネルは PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM クロックソースを選択しています。つまり、System PLL DIV2 クロックは、pld_pcs_tx_clkout1_dcm からのみ提供することができます (RX 単方向モードを除く)。

次のようなシナリオでは、場合によっては QSF を介してデザインレベルでマスター・クロック・チャネルを手動で指定する必要があります。
  1. デザインで複数のマルチレート IP を同じダイナミック・リコンフィグレーション・グループで使用する場合
    1. 例えば、Ethernet Multirate IP と CPRI PHY Multirate IP が同じ DR グループにある場合は、一方の IP をマスタークロックの供給元とし、もう一方の IP のマスタークロックを無効にする必要があります。
    2. 次の例は、Ethernet Multirate IP からのマスタークロックを有効にし、CPRI PHY Multirate IP からのマスタークロックの選択を無効にする方法を示しています。
      • set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL OFF -to cpri_ed_inst -entity eth_cpriphy_f_hw
      • set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM -to eth_ed_inst|hw_ip_top|dut|eth_f_dr_0|U_base_profile|eth_f_0|hip_inst|per_aib[0].x_bb_m_hdpldadapt_tx -entity eth_cpriphy_f_hw
  2. シングルレート IP のみを使用する DR デザインの場合
    1. マルチレート IP とは異なり、シングルレート IP の .qip ファイルには、マスター・クロック・チャネルの割り当ては事前に設定されていません。
    2. マスター・クロック・チャネル・ソースの割り当ては、デザインレベルの QSF ファイルで手動で定義する必要があります。これを行わない場合、Quartus Tile Logic Generation (QTLG) では、対応する System PLL DIV2 ポートからマスタークロックを自動的に提供します。
  3. ダイナミック・リコンフィグレーション・デザインのマスタークロックがダイナミック・リコンフィグレーション・グループ外部から供給される場合
    1. マスター・クロック・ソースを適切に選択する必要があります (一定のクロックで、周波数は System PLL Div2 とし、DR グループで使用しているものと同じシステム PLL から派生している必要があります)。一般的な例では、ダイナミック・リコンフィグレーションを行わない別の IP をクロックのソースとし、ダイナミック・リコンフィグレーション・グループに一定のクロックを提供します。これを行うには、マスター・クロック・ソースをデザインの QSF ファイルで手動で割り当てます。

    例えば、デザインに 2 つの Direct PHY Multirate IP インスタンスが含まれており、それぞれの独自のマスタークロックが「ダミー」Direct PHY Multirate IP から供給されているとします。

    QSF の設定は次のとおりです。
    • set_global_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_TYPE "TEST_GROUP:INCLUSIVE:CLK_MASTER" -entity devkit_demo
    • set_global_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_PARENT "TEST_GROUP:GENENERATE_TRANSCEIVER_BLOCK[0].INSTX|GENERATE_PHY_DIRECT[0].MRIP_INST|DIRECTPHY_F_DR_0/RG_A_E” -entity devkit_demo
    • set_global_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_PARENT "TEST_GROUP:GENENERATE_TRANSCEIVER_BLOCK[0].INSTX|GENERATE_PHY_DIRECT[1].MRIP_INST|DIRECTPHY_F_DR_0/RG_A_E” -entity devkit_demo
    • set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL “PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM:TEST_GROUP” -to dummy_tx_inst:directphy_f_0|dphy_hip_inst|persystem[0].perxcvr[0].peraib[0].tx_aib.x_bb_m_hdpldadapt_tx
  4. PTP 対応の Ethernet Multirate IP バリアントの場合
    1. デフォルトでは、Ethernet Multirate IP の QIP 設定はマスター・クロック・ソースを bb_m_hdpldadapt_tx に割り当てます。
      • set_instance_assignment -entity ex_25G_mr_eth_f_dr_500_sfnvzqy -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM -to U_base_profile|eth_f_0|hip_inst|per_aib[0].x_bb_m_hdpldadapt_tx
    2. PTP 対応バリアントでは、次のように、マスター・クロック・チャネルのソースを PTP AIB チャネル 7 に変更します。
      • set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL OFF -to IP_INST[0].hw_ip_top|dut|eth_f_dr_0 -entity eth_f_hw
      • set_instance_assignment -entity test_ethernet_mr_eth_f_dr_500_sfnvzqy -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL “PLD_PCS_TX_CLK_OUT1_DCM:IP_INST[0].HW_IP_TOP|DUT|ETH_F_DR_0/RG_A” -to ptp_adpt_f|hip_inst|x_bb_m_hdpldadapt_tx_ch7 -entity eth_f_hw