AN 944: インテルFPGA Power and Thermal Calculatorを使用した インテル® Agilex™ FPGAの熱モデリング

ID 683810
日付 3/29/2021
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インテルのみ表示可能 — GUID: ooc1613252916392

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ドキュメント目次

5. インテル® Agilex™ デバイスの熱設計プロセス

このトピックでは、 インテル® Agilex™ FPGAの熱設計プロセスのステージについて説明します。
図 4. 熱設計フロー

熱設計のステージ

  1. インテルFPGA Power and Thermal Calculator (PTC) にデザイン情報を提供します。このステップにより、各ダイの消費電力の推定に必要なデータが提供されます。入力項目には、FPGAのデザイン情報のほか、TA とTJ-MAX の熱設計要件、および電力マージンの選択などがあります。この時点では、デザインはまだ初期段階です。したがって、この時点での消費電力予測は正確でない場合があり、機能デザインの最終的な値を示すものと見なされるべきではないことに注意してください。
    注: 重要な点は、デザイン情報をできるだけ正確に入力して、熱計算を最も正確なものにすることです。
  2. PTCから熱設計パラメーターを取得します。トランシーバー・ダイの消費電力は、一定値として提供されますが、メイン・コア・ダイの消費電力は、ジャンクション温度に連関して提供されるため、数値流体力学 (CFD) ツールに入力して、最も正確な結果を得るようにする必要があります。
  3. コンパクト熱モデル (CTM) を取得します。インテルのフィールド・アプリケーション・エンジニア (FAE) に連絡して、CFD解析に適したCTMを取得してください。
  4. CFD解析を実行します。CFDツールでシステムをモデル化し、該当するすべての電力値を対応するダイに適用します。CFDソリューションによりTCASE が示されます。CFDでは、トランシーバーとHBMダイの温度は予測できないため、手動で計算する必要があります。
  5. CFDの結果とPTCの結果を比較します。TCASE のCFD予測値が、PTCで計算したTCASE と等しいかそれ以下の場合は、冷却ソリューションは十分です。TCASE が、CFDによる予測値の方がPTCの計算値よりも高い場合は、冷却をさらに行うか、トランシーバーの配置の最適化などのデザイン変更が必要になる場合があります。PTCでの冷却ソリューションの入力は、ΨCA の形式で行うこともできます。その場合は、結果として得られるジャンクション温度がレポートされます。またPTCでは、必要な周囲温度を解決して、必要なジャンクション温度を満たすこともできます。