インテル® Agilex™ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル

ID 683567
日付 1/25/2020
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ドキュメント目次

6.1.4. 調停とQoS (Quality of Service)

複数のトランザクションが同じインターコネクト・リソースを同時に必要としている場合は、調停ロジックが競合を解決します。QoS (Quality of Service) ロジックにより、競合をどのように解決するかを制御することができます。

調停とQoSロジックは、連携してシステムでの最適なパフォーマンスを実現します。例えば、QoSのパラメーターを設定することにより、他のマスターを犠牲にして1つのマスターがインターコネクトの帯域幅を使い果たすことを防ぐことができます。

システム・インターコネクトは、プログラミング可能なQoSジェネレーターによってQoSの最適化をサポートします。QoSジェネレーターは、マスター・インターフェイスに対応するインターコネクト・イニシエーターにあります。イニシエーターはインターコネクトにパケットを挿入します。それぞれのパケットはマスターとスレーブ間のトランザクションを伝送します。各QoSジェネレーターは、個々のトランザクションの処理を優先する制御信号を作成することで、パフォーマンス要件を満たします。

HPSシステム・インターコネクトの調停とQoSは、次の概念に基づいています。

  • Priority—各パケットには優先度の値があります。調停ロジックは通常、優先度の高いパケットにリソースを割り当てます。
  • Urgency—各マスターには緊急度の値があります。パケットを開始する際に、マスターはその緊急度に等しい優先度を割り当てます。
  • Pressure—データパスには強制度の値があります。強制度の値が上がると、そのパス上のパケットの優先度も上がったものとして扱われます。
  • Hurry—各マスターには至急度の値があります。マスターの至急度のレベルが上がると、そのマスターからのパケットもすべて、優先度が上がったものとして扱われます。

適切なQoS設定は、各コンポーネントとペリフェラルのパフォーマンス要件、およびシステム全体のパフォーマンス要件に応じて異なります。インテルでは、HPSシステム・インターコネクトのQoS設定を変更する前に、QoSの最適化手法を十分に理解することを推奨しています。