インテル® Arria® 10 コア・ファブリックおよび汎用 I/O ハンドブック

ID 683461
日付 6/21/2017
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ドキュメント目次

1.2.4. 共有演算モード

共有演算モードの ALM は、ALM 内に3 入力加算機能を実装することができます。

このモードでは、ALM は 4 つの4 入力 LUT で構成されます。各 LUT は、3 入力の合計または 3 入力のキャリーのいずれかを計算します。キャリー計算の出力は、共有演算チェーンと呼ばれる専用の接続を使用して次の加算器に供給されます。

図 12.  Arria® 10デバイスにおける共有演算モードの ALM


共有演算チェーン

拡張演算モードで使用可能な共有演算チェーンは、ALM による3 入力加算器の実装を可能にします。これにより、大きな加算器ツリーや相関器ファンクションを実装するにあたって必要なリソースが大幅に減少します。

共有演算チェーンは、LAB 内の最初の ALM または 6 番目の ALM のいずれかで開始することができます。

キャリーチェーンと同様に、代替 LAB カラム内の共有演算チェーンの上半分と下半分はバイパスが可能です。この機能により、共有演算チェーンを LAB 内の ALM の半分でカスケード接続し、別の半分を幅の狭いファンイン・ファンクションに使用できます。すべての LAB でカラムの上半分はバイパス可能で、また、MLAB ではカラムの下半分がバイパス可能です。

Quartus® Primeのコンパイラーは、複数の LAB を自動的にリンクさせることにより、20 個以上の ALM ( 演算モードまたは共有演算モードでは 10 個の ALM ) で構成される長い共有演算チェーンを作成します。フィッティング機能を強化するため、長い共有演算チェーンは垂直に並べ、TriMatrix メモリーおよび DSP ブロックへの水平方向の接続を高速化することができます。共有演算チェーンはカラム全体に延長することができます。