インテル® Arria® 10 コア・ファブリックおよび汎用 I/O ハンドブック

ID 683461
日付 6/21/2017
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ドキュメント目次

8.2.2.2. SEU センシティビティー

動作中のFPGAをリコンフィグレーションすると、そのFPGAを使用しているシステムに重大な影響を与えます。SEUからの回復を計画する際には、FPGAをシステムの現在のステートと整合するステートまで戻すための所用時間を考慮します。たとえば、内部ステートマシンが不正なステートにあり、リセットが必要な場合がこれに該当します。さらに、周囲のロジックについても想定外の動作を考慮する必要がある場合もあります。

SEUが、実装されたデザインで使用されていないCRAMビットに対して影響することも頻繁にあります。コンフィギュレーション・ビットの多くは、デザインで使用されていないロジックおよび配線ワイヤーを制御しているために、使用されていません。実装方法により違いがありますが、最も密に使用されているデバイスにおいても使用されるCRAMビットは全CRAMビットの40%です。つまり、40%のSEUイベントのみ対処する必要があり、残りの60%のSEUイベントは無視しても問題がないことを意味します。使用されているビットはクリティカルビットとして判断され、使用されていないビットはクリティカルではないビットと判断されます。

実装されたデザインのうち一部を、FPGA機能としては使用されないように決定することができます。これには、実装されているがデバイスの動作には重要ではないテスト回路、あるいはログされるが再プログラムやリセットが不要な、クリティカルではない機能が含まれます。

図 169. センシティビティー・プロセッシング・フロー