インテル® Arria® 10 コア・ファブリックおよび汎用 I/O ハンドブック

ID 683461
日付 6/21/2017
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ドキュメント目次

10.7. パワーアップ・シーケンスおよびパワーダウン・シーケンス

Arria 10デバイスは、パワーアップ・シーケンスとパワーダウン・シーケンスを必要とします。電源シーケンスは 3 つの電源グループに分かれています。
注:

過剰な I/O ピンの電流を避けるために、パワーアップとパワーダウン時には I/O ピンを外部に駆動しないでください。

  • 過剰な I/O ピンの電流は、デバイスの寿命や信頼性に影響を与えます。
  • 3V I/O ピンでの過剰な電流は、 Arria® 10デバイスに損傷を与える場合があります。
表 124.  電源グループの立ち上げシーケンス
電源グループ 立ち上げ順序 条件
パワーアップ パワーダウン
グループ 1 1 番目 最後
  • パワーアップ時、グループ 1 のすべての電源レールは、グループ 2 のいずれかの電源レールが上昇を開始する前に公称電圧の 90% まで上昇している必要があります。VCCおよび VCCPの電圧レベルが、VCCT_GXB、VCCR_GXB、および / または VCCERAMと異なる場合、先に VCCおよび VCCPの電圧レベルを公称電圧の 90% まで上昇させます。次に、VCCT_GXB、VCCR_GXB、および VCCERAMを任意の順序で上昇させます。
  • パワーダウン時、グループ 1 の VCCを最後に下降させる必要があります。
  • VCCERAMを別のレギュレーターから供給する必要がある SmartVID 機能を使用していない限り、VCC、VCCP、および VCCERAMは同じレギュレーターに接続する必要があります。
グループ 2 2 番目 2 番目
  • パワーアップ時、グループ 2 のすべての電源レールは、グループ 3 のいずれかの電源レールが上昇を開始する前に公称電圧の 90% まで上昇している必要があります。
  • パワーダウン時、グループ 2 のすべての電源レールは、グループ 1 のいずれかの電源レールが下降を開始する前に公称電圧の 10% まで下降している必要があります。
  • グループ 2 の電源レールは任意の順序でランプできます。
  • グループ 3 のVCCIO VCCPGM VCCIO_HPS は、これらの電源レールが 1.8 V で、グループ 2 で同じレギュレーターを共有している場合のみ、グループ 2 のその他の電源レールと共にランプできます。
グループ 3 3 番目 1 番目
  • パワーダウン時、グループ 3 のすべての電源レールは、グループ 2 のいずれかの電源レールが下降を開始する前に公称電圧の 10% まで下降している必要があります。
  • グループ 3 の電源レールは任意の順序でランプできます。

パワーダウン・シーケンスを完全に順守できない場合、パワーダウン時に次の条件を満たして FPGA に見られる好ましくない動作を最小限に抑える必要があります。

  • 最後のパワーダウンはグループ 1 である
  • すべての電源レール内でボードレベルの電源サージやグリッジを防ぐ

パワーダウン・シーケンスは、パワーアップ・シーケンスの逆を行います。電源シーケンスが適切に行われていれば、I/O ピンはパワーアップまたはパワーダウン時にトライステートになります。

パワーダウンでは、すべての電源レールがパワーダウン・シーケンスの開始から 100 ms 以内にパワーダウンされるようにしてください。

図 189.  Arria 10 デバイスでのパワーアップ・シーケンス要件グループ 3 のすべての電源レールは、これらの電源レールが 1.8 V で、グループ 2 で同じレギュレーターを共有している場合のみ、グループ 2 のその他の電源レールと共にランプできます。


図 190.  Arria 10デバイスのパワーダウン・シーケンス要件グループ 3 のすべての電源レールは、これらの電源レールが 1.8 Vであり、かつグループ 2 と同じレギュレーターを共有している場合にのみ、グループ 2 の他の電源レールとともにランプできます。
図 191. グループ 3 のすべての電源レールが 1.8 V で、グループ 2 で同じレギュレーターを共有している場合限定のArria 10デバイスのパワーダウン・シーケンスの要件
注: VCCBATはパワーアップ・シーケンスまたはパワーダウン・シーケンス時にはいつでもパワーアップまたはパワーダウンできます。

すべての電源レールは、単調に立ち上がなければなりません。デバイス・データシートで指定されているように、tRAMP 時間内にすべての電源レールを公称電圧レベルまで立ち上げます。パワーアップ・シーケンスは、標準または高速 POR 遅延の時間を満たしている必要があります。