インテル® Arria® 10 コア・ファブリックおよび汎用 I/O ハンドブック

ID 683461
日付 6/21/2017
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ドキュメント目次

10.6. パワーオン・リセット回路

POR 回路は、電源の出力が推奨される動作範囲に達するまでArria 10デバイスをリセット状態を維持します。

POR イベントは、Arria 10デバイスの電源を投入すると、すべての電源が最大電源ランプ時間tRAMP の範囲内で推奨される動作範囲に達するまで発生します。tRAMP に満たない場合、デバイスのコンフィグレーションは成功せず、Arria 10デバイスの I/O ピンとプログラミング・レジスターはトライステートに維持されます。

図 187.  tRAMP と POR 遅延間の関係


Arria 10の POR 回路は個々の検出回路を使用して、コンフィグレーションに関連するそれぞれの電源を個別にモニタリングします。メイン POR 回路は、個々の検出すべての出力によりゲートされています。メイン POR 信号は電力が上昇を開始するとアサートされます。この信号は、最後に立ち上がる電源が POR トリップレベルに達して、POR 遅延が経過した後にリリースされます。POR 遅延の時間は、MSELピンの設定により高速または標準に選択することがができます。

CvP (Configuration via Protocol) コンフィグレーション手法では、最初の電力上昇から最後の電力上昇までの合計ランプ時間が10 ms未満である必要があります。高速 POR を選択し、PCIe* リンクの初期化とコンフィグレーションのために十分な時間を確保する必要があります。

ユーザーモードでは、モニタリングされた電源のいずれかが POR トリップレベルを下回るとメイン POR 信号がアサートされます。POR 信号をアサートすることで、デバイスは強制的にリセット状態になります。

POR 回路はパワーアップ・モード中に、VCCPT VCCPGM の電源で駆動される I/O レベルシフターの機能をチェックします。メイン POR 回路は、個別のすべての POR 回路が POR 信号をリリースするまで待機してからコントロール・ブロックにデバイスのプログラミング開始を許可します。

図 188.  Arria® 10デバイスの POR の簡略図