インテル® FPGA向けPower and Thermal Calculatorユーザーガイド

ID 683445
日付 10/05/2020
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ドキュメント目次

4.12. インテル® FPGA PTC - Transceiverページ

インテルFPGA向けPower and Thermal Calculator (インテルFPGA PTC) のTransceiverページでは、デザイン内のすべてのモジュールのトランシーバー・リソースとそれらの設定を入力することができます。 このページには、トランシーバーのI/Oピンの消費電力が含まれています。
図 14.  インテル® FPGA PTCのTransceiverページ
表 12.  Transceiverページの一般的な設定
入力パラメーター 説明
Total Thermal Power (W) このページのすべてのモジュールで消費される総電力です (ワット)。
Treatment of Unused HSSI Dies
  • インテル® Agilex™ デバイスでは、現在サポートされているトランシーバー・タイルすべてにかならず電源を投入する必要があります。そのため、現在このフィールドは常に、Power Up Unused Dies; Minimize Leakageに設定されます。
  • インテル® Stratix® 10デバイスでは、HSSIダイでトランシーバー・チャネルまたはPLLが使用されていない場合、ダイの電源を切断する、もしくは投入しておくことができます。電源が供給されている未使用ダイの電圧は、静的消費電力を最小限に抑える、もしくは必要な電源電圧数を最小限に抑えるように選択することができます。

    例えば、アクティブなHタイル・トランシーバー・チャネルでVCCR_GXB = 1.12Vを使用している場合、Minimize Leakageを選択すると、電力が供給される未使用のHタイルダイでは、サポートされている最低電圧のVCCR_GXB = 1.03Vを使用することが想定されます。よって、リークが最小限に抑えられます。Minimize Number of Supply Voltagesを選択すると、電力が供給される未使用のバンクでは、アクティブなチャネルで使用される電圧のVCCR_GXB = 1.12Vを使用することが想定されるため、VCCR_GXBでの1.03V電源の必要性がなくなります。 インテル® FPGA PTCは、XCVRページのXCVR Die IDStarting Channel Location# of Channels列の情報をPLLページの# PLL BlocksXCVR Die ID列の情報とともに使用し、ダイがアクティブに使用されているかを判断します。この設定は、EタイルまたはPタイルのトランシーバーには適用されません。これらのトランシーバー・ダイの電源を切断することはできません。

Transceiverページの各行は、個別のトランシーバー・ドメインを表します。各トランシーバー・ドメインに次のパラメーターを入力します。

表 13.  Transceiverページの情報
列の見出し 説明
Module モジュール名を指定します。これはオプションの値です。
Tile

トランシーバー・チャネルが配置されているトランシーバー・ダイのタイプを指定します。一部のデバイスには、複数のタイプのトランシーバー・ダイが含まれている場合があります。

このフィールドは、Mainページで選択するデバイスオプションに応じて変化します。

XCVR Die ID この行のトランシーバー・チャネルが配置されているトランシーバー・ダイを指定します。
Starting Channel Location この行で指定されているチャネルのダイ内の開始位置を指定します。例えば、特定の行に3つのチャネルが含まれ、開始位置が12に指定されている場合、チャネルは位置12、13、14にあるとみなされます。位置0は、トランシーバー・ダイの最下位のチャネルを示します。
# of Channels

このトランシーバー・ドメインで使用されるチャネル数を指定します。各行は1つのトランシーバー・ドメインを表します。これらのチャネルは、1つのトランシーバー・バンクまたは2つ以上の隣接するトランシーバー・バンクにグループ化され、1つまたは複数の共通トランスミッターPLLによってクロックが提供されます。Eタイル・トランシーバーに関しては、選択した変調モードがHigh Data Rate PAM4の場合、2つの物理チャネルを入力して1つの論理チャネルを表します。

Operation Mode

ハードウェアが全二重トランシーバー・モード (レシーバーとトランスミッター)、レシーバー専用モード、またはトランスミッター専用モードのいずれにコンフィグレーションされているかを指定します。許可される値は、選択されているタイルとプロトコルモードによって異なります。

Protocol Mode プロトコルモードを指定します。許可される値は、選択されているタイルによって異なります。
Data Rate (Mbps) トランシーバーのデータレートを指定します (Mbps)。許可される値は、選択されているプロトコルモードとデバイスによって異なります。
Digital/Analog Interface Width

PCSとPMA間のパラレル・データ・バスの幅を指定します。

EタイルのPMA Directの場合は、FPGA FIFOでインターフェイスを拡張する場合でも、PMAのパラレルデータ幅に設定します。例えば、25GbpsのPMA Directの場合は通常、この値を32に設定します。FECまたはEHIPを使用する場合、この値は、NRZモードには32、PAM4モードには64に設定します。

Power Mode

Eタイル・トランシーバーは、Normal Power ModeまたはLow Power Modeのいずれかで動作することができます。

ボードの設計では最大の電力条件を考慮する必要があるため、熱解析およびレギュレーターのサイズ調整には、Eタイル・トランシーバーをNormal Power Modeに設定する必要があります。トランシーバーをNormal Power ModeからLow Power Modeに切り替える方法に関しては、E-タイル・トランシーバーPHYユーザーガイドを参照してください。

FEC 前方誤り訂正 (FEC) の設定を指定します。このフィールドは、Eタイル・トランシーバーにのみ適用されます。
EHIP イーサネット・ハードIPプロトコルを指定します。このフィールドは、Eタイル・トランシーバーにのみ適用されます。
Modulation Mode トランシーバー・チャネルのデータ変調モードを指定します。このフィールドは、Eタイル・トランシーバーにのみ適用されます。High Data Rate PAM4をこのフィールドに選択すると、2つの物理チャネルがペアになり1つの論理チャネルを表します。# of Channelsを指定する際は、物理チャネル数 (つまり2の倍数) を入力します。
Digital Frequency (MHz) トランシーバーのデジタル部分 (FECおよびEHIPを含む) が動作するデジタル周波数を指定します。このフィールドは、Eタイル・トランシーバーにのみ適用されます。
# Refclks 使用するリファレンス・クロックの数を指定します。このタイルの別のインターフェイスが同じリファレンス・クロックを使用しており、このクロックを別の行にすでに入力している場合は、この行に0を入力して二重カウントを防ぎます。このフィールドは、Eタイル・トランシーバーにのみ適用されます。
Refclk Frequency (MHz) リファレンス・クロックの周波数を指定します。このフィールドは、Eタイル・トランシーバーにのみ適用されます。
Application

アプリケーション・タイプを指定します。

これは、高度なチャネルオプションの値を決定します。Customを選択し、現在の行で高度なチャネルオプションの手動編集ができるようにします。

このフィールドは、LタイルおよびHタイルのトランシーバーにのみ適用されます。

Protocol Mode

PCS、HIP、およびPCIEブロックが動作するモードを指定します。

このモードは、XCVRタイルと、この行のチャネルが実装する通信プロトコルもしくは標準によって異なります。

PLD Clock Frequency (MHz) PLDクロックの周波数を指定します。これは、Pタイル・トランシーバーで、選択されているプロトコルがPCIe gen4の場合にのみ適用されます。
VCCR_GXB and VCCT_GXB Voltage VCCR_GXBレールとVCCT_GXBレールの電圧を指定します。許可される値は、選択されているデバイスとデータレートによって異なります。このフィールドは、LタイルおよびHタイルのトランシーバーにのみ適用されます。
VOD Setting トランスミッター・チャネルのPMAの出力差動電圧 (VOD) の設定です。この設定を有効にするには、Application列でCustomを選択します。このフィールドは、LタイルおよびHタイルのトランシーバーにのみ適用されます。
VOD Voltage トランスミッター・チャネルのPMAの出力差動電圧 (VOD) です (mV)。この電圧は、VODの設定とVCCT_GXBの電圧によって異なります。このフィールドは、LタイルおよびHタイルのトランシーバーにのみ適用されます。
First Pre-Tap トランスミッター・チャネルのPMAで使用されるプリエンファシス設定を指定します。タップ値が0の場合は、オフに設定します。それ以外の場合は、オンに設定します。プリエンファシス設定がオンに設定されている場合、消費電力はそれぞれのタップの大きさや符号 (正または負) に影響されません。これらの設定を有効にするには、Application列でCustomを選択します。
First Post-Tap
DFE DFE (判定帰還型イコライザー) のモードを指定します。許可される値は、選択されているデータレートによって異なります。この設定を有効にするには、Application列でCustomを選択します。このフィールドは、LタイルおよびHタイルのトランシーバーにのみ適用されます。
Adaptation 適応機能を使用するか否かを指定します。チャネルでCTLE適応またはDFE適応のいずれかを使用する場合は、このオプションを有効にする必要があります。この設定を有効にするには、Application列でCustomを選択します。このフィールドは、LタイルおよびHタイルのトランシーバーにのみ適用されます。
Transmitter High-Speed Compensation 電源供給ネットワーク (PDN) によるシンボル間干渉 (ISI) 補正をTXドライバーで有効にするかを指定します。この設定を有効にするには、Application列でCustomを選択します。このフィールドは、LタイルおよびHタイルのトランシーバーにのみ適用されます。
Digital Power (W) この行で指定されているチャネルに関連付けられているすべてのデジタル回路の総消費電力です。これには、Embedded Multi-die Interconnect Bridge (EMIB) などが含まれます。Eタイルを使用する場合のFECや100G EHIPなど、複数のチャネル (したがって複数の行) 間で電力が共有されるブロックの消費電力は含まれません。
Analog Power (W) この行で指定されているチャネルに関連付けられているすべてのアナログ回路の総消費電力です。クロック・ネットワークなど、複数のチャネル (したがって複数の行) 間で電力が共有されるブロックの消費電力は含まれません。
User Comments 任意のコメントを入力します。これはオプションの入力です。

サポートされているデバイスファミリーのトランシーバー・アーキテクチャーの詳細に関しては、 インテル® Agilex™ デバイスの該当するTransceiver PHY User Guideを参照してください。