インテル® Hyperflex™ アーキテクチャー高性能デザイン・ハンドブック

ID 683353
日付 10/04/2021
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ドキュメント目次

8.2.3. 最短経路の解決

お互いに近いリタイミングレジスターは、より高速にホールド違反を引き起こす可能性があります。次の図は、ショートパスがリタイミングを制限する方法を示しています。

図 145. リタイミングを制限するショートパスこの例では、順方向リタイミングはレジスターを2つのパスにプッシュしますが、一方のパスはリタイミング用に使用可能なレジスターを持ちますが、もう一方はリタイミングしません。

左側の回路では、レジスター#1を前方にリタイミングする場合、最上位パスには使用可能なスロットがあります。しかし、下位のパスは、既に使用中の隣接レジスターに近すぎるため、リタイミングレジスターを受け入れることができず、ホールドタイム違反が発生します。Compilerはこれらのショートパスを検出し、右側の回路に示すようにレジスターをよりロングパスにルーティングします。これにより、リタイミングに十分なスロットが確保されます。

以下の2つの例は、シートパスを示しています。

ケース1:デザインは400MHzで動作します。 Fast Forwardコンパイルでは、パイプライン・ステージを追加して500MHzに到達させ、第2のパイプライン・ステージで600MHzのパフォーマンスを達成することを推奨しています。

限定的な理由は、ショートパス/ロングパスです。 600MHzの性能に達するために推奨される2段パイプラインを追加してください。その後、制限の理由が再びショートパス/ロングパスである場合、ルータはデザインにおけるショートパスを修正しようとする際に限界に達しています。ただし、この時点で既に目標達成に達している可能性があります。これはもはやクリティカル・パスではありません。

ケース2:デザインは400 MHzで動作します。Fast Forwardコンパイルでは、パイプライン・ステージを追加するための推奨はありません。

ショートパス/ロングパスがリタイミングの即時限定理由である場合、ルータはショートパスを修正しようとする際に限界に達しています。報告されたパスにパイプライン・ステージを追加することは役に立ちません。デザインを最適化する必要があります。

お互いに近いリタイミング・レジスターは、より高速にホールド違反を引き起こす可能性があります。Compilerは、 Path Infoのリタイミングレポートにこの状況を報告します。十分なHyper-Registerが使用できない場合、Compilerはショートパスも報告します。ノードがショートパスとロングパスの両方を含む場合、両方のパスにパイプライン・レジスターを追加すると、リタイミングが役立ちます。