インテル® Quartus® Prime プロ・エディションのユーザーガイド: Timing Analyzer

ID 683243
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

2.2.8.5.4. デスティネーション・クロックオフセット付きの同じ周波数クロック

この例では、ソースクロックとデスティネーション・クロックの周波数は同じですが、デスティネーション・クロックは正の位相シフトでオフセットされています。ソースクロックとデスティネーション・クロックの両方の周期は10 nsです。デスティネーション・クロックには、ソースクロックに対して2 nsの正の位相シフトがあります。

次の例は、同じ周波数クロックとデスティネーション・クロックオフセットを使用したデザインを示しています。

図 90. デスティネーション・クロックオフセット図と同じ周波数クロック

次のタイミング図は、Timing Analyzerが実行するデフォルトのセットアップチェック分析を示しています。

図 91. セットアップのタイミング図
図 92. セットアップ・チェックの計算

示されているセットアップ関係は悲観的すぎて、典型的なデザインに必要なセットアップ関係ではありません。デフォルトの分析を調整するには、2の終了マルチサイクル・セットアップ例外を割り当てます。以下は、デフォルト分析を調整するマルチサイクル例外を示しています。

マルチサイクル制約

set_multicycle_path -from [get_clocks clk_src] -to [get_clocks clk_dst] \
     -setup -end 2

次のタイミング図は、この例の推奨セットアップ関係を示しています。

図 93. 優先セットアップ関係

次のタイミング図は、Timing Analyzerが終了マルチサイクル・セットアップ値2で実行するデフォルトのホールドチェック解析を示しています。

図 94. クロック・ホールド・チェック
図 95. ホールドチェック計算

この例では、デフォルトのホールド解析により優先ホールド要件が返され、マルチサイクルのホールド例外は不要です。

位相シフトが–2 nsの場合、関連するセットアップおよびホールド解析。この例では、2 nsの負の位相シフトに対してデフォルトのホールド解析が適切であり、マルチサイクル例外は必要ありません。

図 96. 負の位相シフト