インテル® Quartus® Prime プロ・エディションのユーザーガイド: Timing Analyzer

ID 683243
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

1.1.5. マルチサイクル・パス

マルチサイクル・パスとは、正しい分析のためには、デフォルト以外のセットアップとホールド関係あるいはデフォルト以外のセットアップとホールド関係のどちらかを必要とするデータパスです。

例えば、1個のレジスターで、2 番目または3 番目の立ち上がりエッジごとにデータをキャプチャーすることが必要な場合があります。 次の例は、マルチプライヤの入力レジスターとデスティネーションが1 つおきのクロック・エッジでデータをラッチする出力レジスターの間にあるマルチサイクル・パスを示しています。

図 19. マルチサイクル・パス

デフォルトのセットアップとホールド関係、ソースクロックとデスティネーション・クロックそれぞれのタイミング図に使用されるレジスター間のパスは、ソースクロックがsrc_clkの場合、10 ns周期となり、デスティネーション・クロックのdst_clkは5 ns周期となります。デフォルトのセットアップ関係は5 nsで、デフォルトのホールド関係は0 nsです。

図 20. レジスター間パスおよびデフォルトのセットアップとホールドのタイミング図

システム要件に対応するために、レジスター間のパスにマルチサイクル・タイミング制約を指定することにより、デフォルトのセットアップとホールドの関係を変更できます。

図 21. レジスター間パス

このような例外には、2 つのマルチサイクル・セットアップ・アサインメントがあり、2 番目に発生するラッチ・エッジを使用します。次の図では、デフォルト値5nsから10nsがこれに該当します。

図 22. 変更後のセットアップ図