インテル® Quartus® Prime プロ・エディションのユーザーガイド: Timing Analyzer

ID 683243
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

1.1.8. Clock-As-Data解析

ほとんどのFPGAデザインには、データパスあるいはクロックパスと呼ばれる任意の2つのノード間にシンプルな接続が含まれます。

データパスとは、同期エレメントの出力と別の同期エレメントの入力間の接続です。

クロックは同期エレメントのクロックピンへの接続ですが、ソース・シンクロナス・インターフェイスを使用するようなさらに複雑なFPGAデザインには、このシンプルな方法では不十分です。Clock-As-Data解析は、クロック・ディバイダーやDDRソース・シンクロナス出力などのエレメントを持つ回路で実行されます。

入力クロックポートと出力クロックポートの間にある接続は、クロックパスもしくはデータパスのどちらとしてでも使用可能です。ポートclk_inからポートclk_outへのパスが両方ともクロックパスおよびデータパスであるデザインでは、クロックパスはポートclk_inからレジスターreg_dataクロックピンまでです。データパスはポートclk_inからポートclk_outまでです。

図 32. 簡略化されたソース・シンクロナス出力

Clock-As-Data解析を使用すれば、Timing Analyzerはユーザによる制約に基づいたパスについて、より正確な解析を提供することができます。クロックパス解析の場合、フェーズ・ロック・ループ(PLL)に関連するすべての位相シフトが考慮されます。データ・パス解析の場合、PLLに関連する位相シフトは無視されることはなく考慮に入れられます。

また、Clock-As-Data解析は内部で生成されたクロック・ディバイダーにも適用されます。以下の図はインバーター・フィードバック・パスの波形図ですが、タイミング解析中に解析されます。ディバイダー・レジスターの出力はローンチタイムを決定する際に使用され、またレジスターのクロックポートはラッチタイムを決定する際に使用されます。

図 33. クロック・ディバイダー