2.1. Agilex™ 7 M シリーズ M20K ブロックのファブリック・ネットワークオンチップ (NoC)
2.2. Agilex™ 7 エンベデッド・メモリー・ブロックにおけるバイト・イネーブル
2.3. アドレス・クロック・イネーブルのサポート
2.4. 非同期クリアと同期クリア
2.5. メモリーブロックの誤り訂正コード (ECC) のサポート
2.6. Agilex™ 7 エンベデッド・メモリーのクロックモード
2.7. Agilex™ 7エンベデッド・メモリーのコンフィグレーション
2.8. Force-to-Zero
2.9. コヒーレント読み出しメモリー
2.10. フリーズロジック
2.11. トゥルー・デュアルポートのデュアルクロック・エミュレーター
2.12. 読み出しアドレスレジスターと書き込みアドレスレジスターの初期値
2.13. M20K ブロックのタイミングまたは消費電力の最適化機能
2.14. Agilex™ 7 でサポートされるエンベデッド・メモリー IP
3.1. メモリーブロックの選択についての考慮事項
3.2. 同時読み出し動作についての考慮事項
3.3. Read-During-Write (RDW)
3.4. 電源投入時の状態とメモリーの初期化についての考慮事項
3.5. 消費電力の削減
3.6. 非決定的な入力の使用に関する制限
3.7. クロック信号と他のコントロール信号の同時変更に関する制限
3.8. Quartus® Prime 開発ソフトウェアにおけるメモリーの高度な設定
3.9. メモリー深度の設定に関する考慮事項
3.10. M20K エンベデッド・メモリー・ブロックの入力クロック品質要件
3.11. メモリー出力のレジスターに関する考慮事項
4.3.1. FIFO Intel® FPGA IP のリリース情報
4.3.2. コンフィグレーション方法
4.3.3. 仕様
4.3.4. FIFO の機能におけるタイミング要件
4.3.5. SCFIFO の ALMOST_EMPTY 機能のタイミング
4.3.6. FIFO の出力ステータスフラグとレイテンシー
4.3.7. FIFO の準安定状態の保護および関連オプション
4.3.8. FIFO の同期クリアと非同期クリアの影響
4.3.9. SCFIFO および DCFIFO の Show-ahead モード
4.3.10. 異なる入力幅と出力幅
4.3.11. DCFIFO のタイミング制約の設定
4.3.12. 手動インスタンス化のコーディング例
4.3.13. デザイン例
4.3.14. クロック・ドメイン・クロッシングでのグレイコード・カウンター転送
4.3.15. エンベデッド・メモリーの ECC 機能に関するガイドライン
4.3.16. FIFO Intel® FPGA IP のパラメーター
4.3.17. リセットスキーム
2.9. コヒーレント読み出しメモリー
コヒーレント読み出しメモリーの機能を使用すると、単一のクロックサイクルで、同じメモリーコンテンツに書き込まれる出力データを読み出すことができます。つまり、Read-During-Write 操作時に新しいデータ (フロースルー) 動作が発生します。この機能は、M20K ブロックにのみ適用され、シングルクロックのコンフィグレーションでのみサポートされます。
コヒーレント読み出しメモリーの機能を有効にして M20K ブロックをコンフィグレーションし、レジスターされる出力で、Force-to-Zero の機能が無効になっている場合、出力レジスターのデータは、読み出しイネーブル (rden) 信号が Low の際に、コヒーレント読み出し回路を介して保持されます。詳細は、 Agilex™ 7 のブロックにおけるコヒーレント読み出しメモリーの動作の図、およびコヒーレント読み出しメモリー回路の簡略ブロック図を参照してください。この回路は、M20K ブロックのラッチからデータをフェッチするのではなく、ループのように動作します。非同期クリア (aclr) もしくは同期クリア (sclr) がアサートされて M20K ブロックの出力レジスターがクリアされると、rden 信号が再度アサートされた後の次のクロックサイクルまで、出力は 0 で保持されます。
図 9. Agilex™ 7 のブロックにおけるコヒーレント読み出しメモリーの動作次の図は、レジスターされる出力とともにコヒーレント読み出しメモリーの機能が有効になっており、Force-To-Zero の機能が無効になっている場合のコヒーレント読み出しメモリーの動作例を表しています。クリア信号が High にアサートされている際に、M20K ブロックは読み出しを行いません。
コヒーレント読み出しメモリーの機能を有効にしている場合は、次のコンフィグレーションを使用することができません。
- シンプル・デュアルポート以外の動作モード
- ポート幅が異なるシンプル・デュアルポート
- バイト・イネーブル
- ECC
- 20 ビットよりもデータ幅の広いシンプル・デュアルポート
- デュアルクロック・コンフィグレーション
図 10. コヒーレント読み出しメモリー回路の簡略ブロック図
図 11. 出力がレジスターされない場合のコヒーレント読み出しメモリーの動作次の図は、出力がレジスターされない場合のコヒーレント読み出しメモリーの波形を示しています。
図 12. 出力がレジスターされる場合のコヒーレント読み出しメモリーの動作次の図は、出力がレジスターされる場合のコヒーレント読み出しメモリーの波形を示しています。