外部メモリー・インターフェイス Agilex™ 7 FシリーズおよびIシリーズFPGA IPユーザーガイド

ID 683216
日付 3/29/2024
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ドキュメント目次

3.3.4.3. キャリブレーションの問題をデバッグするためのガイドライン

以降の項では、キャリブレーション関連の問題をデバッグするための一般的なガイドラインを示します。

キャリブレーションの問題に対する一般的なハードウェア・デバッグ

  1. 正しいメモリー・コンポーネントまたはDIMMが回路基板に取り付けられていることを確認します。
  2. Quartus® Prime開発ソフトウェアによって生成されたデザイン例を使用して、問題についてのデバッグを開始します。ターゲット・メモリー・コンポーネントのSpeed Binとインターフェイスの動作周波数に基づき、メモリーのタイミング・パラメーター、CAS、および書き込みCASレイテンシーを確認して更新します。不正なメモリー・タイミング・パラメーター、CAS、または書き込みCASレイテンシーでは、メモリー・コンポーネントでデータが破損する可能性があります。
  3. デザインのピン位置とI/O規格が正しいことを確認します。フィッターで、割り当てられていないピンが自動的に配置される場合がありますが、ピン位置の割り当てとI/O規格は、デザイン内のすべてのEMIFピンに提供する必要があります。フィッターレポートを確認し、すべてのピンがデザインで正しく配置されていることを確認します。
  4. PCBのアドレスおよびコマンド信号に正しい終端抵抗があることを確認します。推奨される終端値の詳細は、このユーザーガイドの「ボード・レイアウト・ガイドライン」のセクションを参照してください。
  5. AVST x16またはAVST x32のコンフィグレーション・モードに使用されるバンク3AのI/OレーンにEMIFインターフェイスを実装する場合は、MSELピンがAVST x16またはAVST x32のコンフィグレーションに設定されていないことを確認します。これらのコンフィグレーション・モードでは、上側サブバンク3AのI/Oレーンを使用するため、EMIFインターフェイスでAVST x16またはAVST x32のコンフィグレーション・モードと同じI/Oレーンを使用すると、EMIFキャリブレーションの問題が発生する可能性があります。
  6. 各EMIFインスタンスには、独自のRZQピンがあります。FPGA側のすべてのRZQピンが240Ω、1%の抵抗を介してGNDに接続されていることを確認します。
  7. ディスクリート・メモリー・コンポーネントを使用している場合は、メモリー・コンポーネント側のすべてのZQピンが240Ω、1%の抵抗を介してGNDに接続されていることを確認します。
  8. DDR4ディスクリート・メモリー・コンポーネントの場合、メモリー・コンポーネントのTENピンをフローティング状態で維持しないでください。TEN機能を使用しない場合は、TENピンを直接GNDに接続します。TEN機能を使用する場合は、1KΩ抵抗を介してピンをGNDに接続します。
  9. EMIF IPが正しいI/O PLLリファレンス・クロック周波数とI/O規格でインスタンス化されていることを確認します。リファレンス・クロックは、キャリブレーション時、キャリブレーション後、およびユーザーモード時に、想定されている周波数で安定して動作している必要があります。メモリークロック周波数をプローブで測定し、デバイスのコンフィグレーション後にメモリークロックが想定周波数でトグルしていることを確認します。
  10. 関連する電圧レールの絶対値とワーストケース・ノイズを確認します。推奨されるレールは、VCC、VCCP、VCCIO_PIO、VCCPT、VCCA_PLL、VREF、VTT、およびDDR4メモリーデバイスの電源です。
  11. DDR4 IPへのリセット信号が正しく駆動されていることを確認します。リセット要求は、local_reset_req信号をLowからHighに遷移させ、信号を少なくとも2 EMIFコア・クロックサイクルの間Highの状態に保ち、その後信号をHighからLowに遷移させることで送信します。
  12. キャリブレーションの問題が複数のボードに存在するかを確認します。
  13. 低いインターフェイス周波数で問題が発生するかを確認します。ボードが低い周波数で合格する場合は、I/Oのタイミングを評価し、PCBと関連システムがターゲットの周波数で動作可能かを確認します。詳細は、 Intel Agilex® 7 FPGA FシリーズおよびIシリーズEMIF IP – I/Oのタイミング・クロージャー を参照してください。
  14. デバイスをリコンフィグレーションせずにキャリブレーションを複数回繰り返し、インターフェイスの再キャリブレーションでキャリブレーションが回復するかを確認します。
  15. デバイスをリコンフィグレーションしてキャリブレーションを再度行い、デバイスのリコンフィグレーション後にキャリブレーションが回復するかを確認します。