FPGA によるワイヤレス・ソリューション
コネクテッド・ワールドでは、インテルにお任せください。
RAN 向けに構築されたインテル® FPGA
5G に向けた競争が行われており、その先も急速に見えて来ています。インテル® FPGA は、画期的なソフトロジックと統合チップレット・テクノロジーにより動作し、必要なところでパフォーマンスを、必要なときに柔軟性を発揮します。
効率性と開発コストの削減のために最適化されたインテルのイネーブルメント・プラットフォームで、市場投入をいち早く実現しましょう。
電波の次の波に乗る
ワイヤレス接続に対する需要が高まり続ける中で、マクロカバレッジ、mMIMO によるユーザー容量、ミリ波によるスループットといった多様性の増すシナリオにおいて無線が導入されています。商業モバイル・ネットワークから民間企業や製造工場に至るまで、無線は多くの周波数帯、出力レベル、帯域幅、さまざまな規格、機能的な分割、RF / アンテナ要件といったことを扱う複雑なシステムです。無線は、過酷な熱環境において確実に動作し、コスト目標を達成しつつも、かつてないほど柔軟かつ強力である必要があります。
インテル® SoC FPGA は、無線の幅広い用途にわたって、増大する需要を満たすため、ワット当たりのパフォーマンスにおいてクラス最高を実現しています。これによりベンダーは革新と差別化が可能となり、独自の機能セットとインテリジェンスを無線で実現できます。
カバレッジが増加するにつれて、無線通信においてより高い伝送電力が必要になります。残念ながら、これによって消費電力も増加します。この 2 つの要素は、かつてないほど重要となっており、最適化されたデジタル・フロントエンドにより実現される高効率の電力増幅器の重要性も高まっています。インテルとそのパートナーによる、簡単に使えるマクロ・セル・イネーブルメント・パッケージは、インテルに最適化された IP とソフトウェアを活用しており、システム設計者はシステムの電源消費量を全体的に削減し、カバレッジを増加させながら、市場投入までの時間を短縮できます。インテルのマクロ・セル・ソリューションは、柔軟かつ現場でアップグレード可能であり、運用コストと設備投資を削減しつつ、将来を見据えた導入を可能にします。
Massive MIMO で圧倒的なパフォーマンスを。ユーザー容量の増加、データレートの高速化、レイテンシーの低下により、ユーザー体験を高めましょう。密度の高い都市部ではユーザー容量を増やす必要がある一方、農村部ではより多くのカバレッジが必要です。mMIMO は、単一のソリューションでこれらの課題を解決します。密度の高い都市部には、建物、人、ペット、その他数多くの障害物があり、無線信号に干渉するものが通信経路に岩や木が散在する広い空間よりも多く存在します。こうしたシナリオにおいて、Massive MIMO とビーム・フォーミング・テクノロジーは、ユーザーに対して無線信号をより効率的に誘導することで、ユーザー体験を劇的に向上させます。インテルは、mMIMO の導入を加速する高度なソリューションを提供します。インテル® FPGA 上には、eCPRI および O-RAN プロトコル、最適化されたビームフォーミング IP を含む包括的なフロントホール、そして Low-PHY の完全なイネーブルメント・パッケージが含まれます。
小型セル無線は、無線通信の世界、特に 5G プライベート・ネットワークの文脈においてますます重要性が高まっています。小型セルは、高速接続性とデータレートへの高まる需要を満たすため、事業者や企業にとって重要なソリューションとなります。小型セルの導入により、サービス・プロバイダーは、サービスへの需要が高い地域でネットワーク・カバレッジを向上させ、容量を増やすことができます。インテルが提供するような、すぐに使えるソリューションを活用することで、事業者は導入コストを削減し、市場投入までの時間を短縮でき、消費者や企業に対して接続性の向上をもたらせます。
ミリ波無線は、次世代の無線通信テクノロジーである 5G を実現するために重要な役割を担います。ミリ波無線は、非常に高い周波数帯で動作し、ギガビット級のデータレートと超低レイテンシーの接続を実現します。ミリ波テクノロジーは、仮想および拡張現実、自動運転車、モノのインターネットなどの高帯域幅の用途をサポートするために不可決です。ミリ波の周波数で利用できる広大な帯域幅を活用することで、サービス・プロバイダーは、データ付加の高いアプリケーションやサービスへの高まる需要をサポートするために必要な、高速で信頼性の高い接続を実現できます。
フロントホール・ゲートウェイ
無線ユニットにはあらゆる形と大きさがあり、独自の周波数帯、アンテナ構成、帯域幅、サブキャリア間隔、多重化、機能分割、接続性の要件などもさまざまです。フロントホール・ゲートウェイは、レガシーな 4G (Split 8) と新しい 5G (Split 7.x) の両方を含む多様な無線接続を集約し、レイヤー 1 のオフロード機能を提供しつつ、ORAN 準拠のフロントホールに伝送します。インテルは、開発プロセスを早め、運用コストと資本コストを最低限に抑え、フロントホール機器の市場投入までに必要な時間を短縮するような、包括的なセル・イネーブルメント・パッケージを提供しています。
インテル® FPGA SmartNIC N6000-PL プラットフォーム
サポートしている導入がブラウンフィールドであれグリーンフィールドであれ、インテル® FPGA SmartNIC N6000-PL プラットフォームは、ネットワーク全体のパフォーマンス、スケーラビリティー、機能を強化し、その可能性を最大限に引き出します。インテルとパートナーは、迅速な vRAN 導入と高性能を促進するインテルの N6000-PL プラットフォームを活用して、すぐに使える vRAN アクセラレーション・イネーブルメント・パッケージを提供しています。これは市場投入までの時間を短縮しつつ、運用コストと設備投資費を大幅に削減します。
基地局の中心、リモート局
リモート局には、さまざまな形状とサイズがあります。インテル® FPGA は、インライン処理とサイドカー処理の両方のアプリケーションにおいて、低レイテンシー、高帯域幅、5G 対応のセキュリティーを実現します。ネットワーク経由の RTL 再プログラミングにより、事業者はハードウェアをソフトウェアのように拡張、アップグレードできます。
インテルの IP ポートフォリオは、あらゆる導入において独自の RAN および DU 構成を幅広く実現できるよう構築されています。
クラウド DU
無線アクセス・ネットワークのコンピューティングがクラウドに近づき、仮想導入では RAN ワークロードに対応する FPGA が配置される中、vRAN の出番です。インテル® FPGAは、仮想化ネットワークの柔軟性を維持しつつ、非常に効率的な並列処理で負荷の高い処理を行います。事業者は、FPGA により効率的にオフロードを行い、低レイテンシーで高スループットのアプリケーションを実現することで、CPU サイクルを少なくしています。
従来型 DU
FPGA は、セルラー・ネットワークにおける従来型リモート局のパフォーマンスと効率性を高めるための、価値あるソリューションを提供します。データ処理の責任をオフロードし、ダイナミックな標準に準拠し、暗号化エンジン、柔軟な IO 拡張、ネットワーク・スライシング、およびネットワーク経由の RLT 強化を採用することで、サービス・プロバイダーは、処理速度を高速化し、レイテンシーを減らし、消費電力を削減できます。これにより、プロバイダーはネットワークのパフォーマンスを最適化し、価値あるデータインサイトを抽出して収益化しつつ、データ集約型のアプリケーションやサービスへの拡大するニーズを満たすことができます。
軽量 DU
密度の高い都市環境におけるリモート局の実装から、より小規模なプライベート・ネットワークまで、ネットワークの規模にかかわらずインテルにお任せください。工場や職場において、需要や独自の可能性が高まっています。インテルの専門家および IP ポートフォリオは、あらゆる種類の高帯域幅、低レイテンシーのネットワークを、低コスト、最小限の開発時間、最大限の柔軟性を備えつつ導入できるよう支援します。
ソリューションとテクノロジー
高度なシリコンとチップレット・テクノロジーによって、プログラマブル・ファブリックの柔軟性とハード化された機能のパフォーマンスを組み合わせたスケーラビリティーが実現。最新の FPGA システムレベルの設計で重要な役割を果たしています。複数のコンポーネントをシングルチップに集積することで、最適な構成を選択するための複数の選択肢をデザイナーに与えます。さらに、チップレットを使用することで、特定のニーズを満たすためのカスタマイズが可能になり、設計プロセスにおけるコスト削減と高い柔軟性を実現します。シリコンとチップレット・テクノロジーの活用は、最新のハイエンド FPGA の、システムレベルのデザインに不可欠です。
インテルは、差別化や構成の重要性を理解していますが、同様に、大規模なFPGA デザインに簡単に統合できる、事前設計済み、検証済み、再利用可能な IP ブロックの重要性も信じています。これら 2 つの対照的な要素を組み合わせることで、費用対効果が高く、効率的で、柔軟性の高いソリューションをデジタル設計のために提供し、市場投入までの時間短縮、設計品質の向上、開発工数の削減を実現します。
インテルのイネーブルメント・パッケージ・モデルは、ハードウェアで事前に検証された、完全に統合されたワークロードを活用することで、設計、統合、および検証の時間を削減できるため、製品開発において有益です。これらの設計は青写真としての役割を果たし、複雑な製品をゼロから設計するために必要な時間と労力を削減します。さらに、インテルのイネーブルメント・パッケージは徹底的にテスト、検証されているため、設計エラーのリスクが低減し、最終製品の信頼性が向上します。インテルのイネーブルメント・パッケージは、実証済み、テスト済みの設計を提供することにより、消費者が時間とリソースを節約し、全体的なコスト削減と製品開発における悩みを減らすために貢献します。
5G テクノロジーの導入は多くのメリットをもたらしますが、セキュリティーに関する懸念も高まります。5G ネットワークはクリティカルな通信を扱うことが期待されており、サイバー脅威から保護するための強力なセキュリティー対策を実装することが不可欠です。5G ネットにおいて不適切なセキュリティー対策は、データ漏洩、ネットワーク障害、その他の深刻な結果を招きかねないセキュリティー・インシデントにつながる可能性があります。こうした潜在的な脅威を防止し、テクノロジーへの信頼を維持するためには、5G ネットワークのセキュリティーを最初から確保しておくことが不可欠です。出荷するすべてのデバイスに内蔵されている、インテルの高度なセキュリティー機能について理解を深めましょう。
PTP 同期スケールの需要は複数の分野にまたがっており、ネットワークの前提条件となりつつあり、そしてその要件はますます厳しくなっています。すべての通信ネットワークには、ネットワークを構成するさまざまなデバイスにわたって適切なレベルのクロック同期が必要です。従来の PTP 実装では、オープンソースのサーボが採用されており、実環境のネットワーク導入の多くでは不適切です。この問題を解決するため、インテルはあらゆるケースで使用できる独自の PTP サーボを開発しました。インテル® PTP Servo ソフトウェアは、インテル® Xeon® CPU 搭載のマザーボード、Intel Agilex® SoC FPGA、および外部デジタルクロック・シンセサイザー (DCS) と 1588 をサポートするネットワーク・インターフェイス・カード (NIC) で実行できます。
シリコン、IP、開発キット、ツール
10nm Intel Agilex® FPGA | 14nm インテル® Stratix® 10 FPGA | 20nm インテル® Arria® 10 FPGA | N5X eASIC | |
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小型セル 1T1R-4T4R |
AGF006 | 1SX040-1SX085 1ST040-1ST085 |
10AS027-066 | |
マクロ 2T2R-8T8R |
AGF006 (2T2R) AGF008-014 (4T4R-8T8R) |
1SX040-1SX110 1ST040-1ST110 |
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mMIMO アグリゲーター 32TR/64TR mMIMO 16T16R DFE |
AGF027 AGF014 |
1ST280 - |
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ミリ波 1T1R-4T4R |
1SX040-1SX110 1ST040-1ST110 |
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フロントホール・ゲートウェイ | ||||
ベースバンド vRAN |
AGF027 (従来型)、AFG014 (軽量、vRAN) | 1STX110 | 10AS1150 | E15 |
ハード化された IP | F タイル・イーサネット、E タイル・イーサネット | E タイル・ イーサネット | ||
インターフェイス・ソフト IP | O-RAN、CPRI、eCPRI、10GE、25GE、JESD204B、JESD204C、1588V2.1PTP | |||
DSP IP | 5G Polar、LDPC-[V]、Turbo-[V]、[I]FFT&CP+/-、FIR、DUC/DDC、PRACH、CFR、DPD (サードパーティー) | |||
イネーブルメント・パッケージ | 4T4R 200MHz 4G/5G NR O-RAN/LL1/DxC [Sail River] 32T32R/64T64R 200MHz 5G NR ORAN/Beamforming/LL1 [Olympia Bridge] 4T4R Arria 10 + ADI Matura Radio Enablement [小型セル] 5G FEC リファレンス・デザイン・パッケージ |
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ハードウェア・プラットフォーム | 4T4R 100MHz 5GNR O-RU [Whizz Systems、インテル、ADI により開発: 2021] 8T8R 200MHz 5GNR O-RU [ADI、インテルにより開発: 2022] 32T32R 200MHZ 5GNR O-RU [インテルにより開発: 2023] |
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開発ボード | Intel Agilex® F シリーズ SoC (FMC なし) HiTek eSOM SoC (FMC あり) WNC Silicom N6000 |
Raysoar Thunderbird Stratix 10 |