SATA と SAS
シリアル ATA (SATA) とシリアル接続 SCSI (SAS) は、ホストシステムと大容量ストレージデバイス (ハードディスク・ドライブ、光学ドライブ、ソリッドステート・ディスクなど) の間でデータを (直接またはその他の方法で) 転送することを主な機能とするデータ・ストレージ・プロトコル規格です。これらのシリアル・ストレージ・プロトコルは、従来のパラレル・ストレージ・プロトコル (ATA や SCSI) のインターフェイスと比較して、いくつかの利点があります。
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より高速なデータトランスファー動作中にデバイスの取り外しや追加が可能 (ホット・スワッピング)ホット・スワッピングは、オペレーティング・システムでサポートされている場合にのみ実行できます。ケーブルを細くして空冷効率を向上動作の信頼性向上
インテル® FPGA SATA と SAS
インテルは、トランシーバーを搭載した最新の FPGA をベースに、SATA と SAS ソリューションを開発しました。Stratix® V GX、Stratix® IV GX、Arria® V、Arria® II GX、Arria® II GZ、Cyclone® V、Cyclone® IV GX FPGA は、SATA および SAS の電気および信号要件をサポートしています (表 1 を参照)。インテル® FPGA は、SATA および SAS Intellectual Property (IP) と相まって、ストレージ・インターフェイス開発向けのソリューションをワンチップで提供します。
表 1.インテル® FPGA SATA と SAS のサポート
Device |
SATA 1.0 |
SATA 2.0 |
SATA 3.0 |
SAS 1.0 |
SAS 2.0 |
SAS 3.0 |
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Stratix V |
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Stratix IV |
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Arria V |
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Arria II GX |
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Cyclone V |
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Cyclone IV GX |
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SATA と SAS IP
インテル® FPGA ソリューションの IP 部分は、SATA と SAS の I/O 接続に重要な役割を果たします。FPGA は基盤を提供し、一方 IP は SATA と SASの I/O を可能にします。インテル® FPGA デザイン・ソリューション・ネットワーク (DSN) 内には、ホストとデバイスの両方のインターフェイス用に SATA と SAS の IP を開発したメンバーがいます。図 1 に示すように、IP コアは、SATA と SAS インターフェイスの基本コンポーネントである、インテル® FPGA デバイス内のエンベデッド・トランシーバーに接続する物理層インターフェイス、リンク層、トランスポート層をすべて備えています。
図 1.IP コア
マーケット・アプリケーション
インテル® FPGA SATA および SAS ソリューションは、高スループットのストレージ・アプリケーションに最適です。この IP コアとインテル® FPGA との組み合わせは、ホストシステムとストレージを接続するストレージ・ソリューションを構築するための強力な基盤となります。デバイスコアとホストコアは、独立して使用することも (図 2 参照)、一緒に使用する (ブリッジとして) こともできます。
図 2.IP コアとインテル® FPGA の組み合わせ