インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

1. Arria® 10 トランシーバーPHY の概要

更新対象:
この翻訳版は参照用であり、翻訳版と英語版の内容に相違がある場合は、英語版が優先されるものとします。翻訳版は、資料によっては英語版の更新に対応していない場合があります。最新情報につきまし ては、必ず英語版の最新資料をご確認ください。
このユーザーガイドは、 Arria® 10 トランシーバー物理 (PHY) 層のアーキテクチャー、PLL、クロック・ネットワーク、およびトランシーバーPHY IP についての詳しい説明を提供します。 また、プロトコル実装の詳細および、トランシーバー・リセットや、トランシーバー・チャネルとPLL のダイナミック・リコンフィグレーションといった機能についての説明も提供します。

インテル® Arria® 10 FPGA は、最大で96 GX のトランシーバー・チャネルを、統合された最先端の高速アナログ信号調整ならびにクロック・データ・リカバリー手法とともに、チップ間に、チップとモジュール間に、およびパックプレーン・アプリケーション向けに提供します。

Arria® 10 のGX デバイスとSX デバイスは、チップ間アプリケーション向けに最大17.4 Gbps のデータレートを、バックプレーン・アプリケーション向けに12.5 Gbps のデータレートをサポートする、GX トランシーバー・チャネルを備えています。

Arria® 10 GT デバイスは、短距離のチップ間アプリケーション、およびチップとモジュール間のアプリケーション向けに、最大25.8 Gbps のデータレートをサポートする最大6 のGT トランシーバー・チャネルを備えています。また、GT デバイスは、チップ間アプリケーション向けに最大17.4 Gbps のデータレートと、バックプレーン・アプリケーション向けに最大12.5 Gbps のデータレートをサポートするGX トランシーバー・チャネルも備えています。6 のGT チャネル全てがGT モードで使用されている場合でも、GT デバイスは最大54 のGX トランシーバー・チャネルを備えています。

Arria® 10 トランシーバーは、クリティカル・パワー・センシティブ・デザイン向けに最大データレート11.3 Gbps (チップ間) の省電力モードをサポートしています。デバイスの両側にトランシーバーを備えるGX デバイスでは、各側を個別に標準または省電力モードで動作させることができます。オーバーサンプリングでは、1.0 Gbps 以下の送受信データレートが実現可能です。

表 1.  GX トランシーバー・チャネル・タイプでサポートされるデータレート
デバイスバリアント 標準電力モード 1 2 省電力モード 1 2
チップ間 バックプレーン チップ間
SX 3 1.0 Gbps ~ 17.4 Gbps 1.0 Gbps ~ 12.5 Gbps 1.0 Gbps ~ 11.3 Gbps
GX3 1.0 Gbps ~ 17.4 Gbps 1.0 Gbps ~ 12.5 Gbps 1.0 Gbps ~ 11.3 Gbps
GT 4 1.0 Gbps ~ 17.4 Gbps 1.0 Gbps ~ 12.5 Gbps 1.0 Gbps ~ 11.3 Gbps
表 2.  GT トランシーバー・チャネル・タイプでサポートされるデータレート
デバイスバリアント4 データレート5 2
チップ間 バックプレーン
GT 1.0 Gbps ~ 25.8 Gbps 1.0 Gbps ~ 12.5 Gbps
注: デバイスのデータレートはデバイスのスピードグレードによって異なります。使用できるスピードグレードとサポートされるデータレートについて詳しくは インテル® Arria® 10 デバイス・データシート を参照してください。
1 標準および省電力モードでGX トランシーバー・チャネルを指定されたデータレートで動作させるには、対応するコアとペリフェリー電源を用います。詳しくはArria 10 デバイス・データシート を参照してください。
2 トランスミッタおよびレシーバーの最小動作データレートは1.0 Gbps です。1.0 Gbps 以下のトランスミッタ・データレートでは、トランスミッタにオーバーサンプリングを適用する必要があります。また、1.0 Gbps 以下のレシーバー・データレートでは、レシーバーにオーバーサンプリングを適用する必要があります。
3 デバイスバリアントSX とGX では、最大トランシーバー・データレートは最速 (-1) のトランシーバー・スピードグレードに指定されています。
4 デバイスバリアントGT では、最大トランシーバー・データレートは (-1) のトランシーバー・スピードグレードに指定されています。
5 GT トランシーバー・チャネルは最大性能を発揮するために設計されているため、省電力モードの動作は有しません。